北千住駅で常磐線の構内から地下鉄千代田線に乗り継ぐ。地下鉄へ続く階段で膝の内側で嫌な音がした。 身体中に響く音がしたと思ったらあまりの痛さに動けなくなった。しゃがみ込んで泣きたかったが人の行き交う駅構内でしゃがみ続けるわけにもいかず、痛みを捻じ伏せて歩きはじめた。この捻じ伏せ方がいつも半端なくて思わぬ怪我をするのだが、本人は至って真剣で有事の際には思い至らぬものだ。「膝にもぎっくり腰があるんだなあ」くらいの感慨である。南無三。 さて、この膝の痛み3週間経ってもとんと治らぬ。 動かせば治るだろうな精神でストレッチやらジョギングやらを再三やってしまっていて、なんなら痛みが酷くなっている。 これはまずいぞ、と思ったところで3週間経っていた。 「半月板をやっちゃってますね。歩行はできてるので1、2ヶ月運動しないでください。とにかく膝を曲げないように」 レントゲンを撮り、触診が終わった後医師がそう告げた。もはや死刑宣告に近い! 遺品整理はとんと終わらず、まだまだ大物がたくさんある。本棚も箪笥棚も担いで家の外に出さねばならぬし、屋根裏の30年ものの荷物だって改めねばならぬのに! 何より登山だ。今年は色んな冒険をしようと計画を練っていたのだ。これではトレーニングもままらぬ。体力が落ちてしまう。 だがこの身体を使いづけることを考えればメンテナンスを怠るのは愚の骨頂。いっときの辛酸を舐めて未来に備えるのは生物としての戦略だ。そのように言い聞かせることにする。 膝が駄目なら絵を描けばいい! 絵を描くと持病が悪化することが判明しているが、2時間以内ならなんとかオーバーフローしないで済むはず…。実験だ!! そして、絵を描けないのならば音楽をやればいい!  カラオケに行って90点を目指して修行する…。目標を据え続ける。 登山の代替に他の技術を研鑽しようではないか! 転んでもただでは起きぬ。 余談だが、わんこたちはキドックスカフェの保護犬たちを描いた。 つくばにある保護犬カフェなので、ワンコ好きの方は是非足を運んで欲しい。 ふわふわもふもふの保護ワンズに癒されること間違いなしだ。

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