9月19日 槍ヶ岳、穂高周辺の地震について 19、20日と余震が続き余震で落石が 落ちるのでしばらくは槍ヶ岳、穂高周辺に 入らない方が良いと思います。 その他北アルプスを予定している方は 山小屋に状況を確認した上で入って いただきたいです。 そしてバリエーションルートはどうなっているか わからないので入らないのが 良いと思います。 19日、20日で新穂高から槍ヶ岳に冬合宿の 偵察として行ってきました。 19日の15時30分から槍ヶ岳に登り16時20分 位に降りてきました。 予定していたテント場、殺生ヒュッテに 向かいます。17時位に着いたと思います。 すぐにテントを張りました。私達は 3人パーティで4人様テントを1張です。 少しスペースが要ります。ちょうど 良いスペースの場所がありそこに張りました。 その日のテントの中でも1番槍ヶ岳に近い場所 でした。 そしてすぐに受付、水汲みに小屋にいきます。 小屋の近くに着いた時に地震が発生しました。 震度4だったと後から知りました。 揺れは直ぐに治まり2.3秒だったと思いますが その場で誰もが地震だと気づく位の揺れでした。 揺れがそこまで酷いものだとは思いません でした。すると次の瞬間目の前に見えている 斜面からドタドタと落石が始まりました。 そこにいる誰もが唖然となりました。 私はびっくりして小屋の壁に背中をつけ 崩れるのを見ていました。 次に槍ヶ岳の登山道ではない私から見て 右の部分がガラガラと崩れました。 煙もたっていました。 最初の地震は17時半位だったと思います。 まだ槍ヶ岳にも登山道にも人が普通に いたと思います。上は大丈夫なんだろうか? と見上げますがここからは槍ヶ岳への登山道 は少しみえるだけでよくわかりませんでした。 上の槍ヶ岳山荘から人が出てきているのが わかりました。それから暗くなっていたので ヘッドライトの灯が槍ヶ岳山荘から沢山見えました。皆様子を伺っていたのでしょう。 私は受付、水汲みをしてテントに 戻りました。もう少し下の方にテント 張れるスペースを探しましょうと言いました。 槍ヶ岳からの落石はここには届かないと 言われましたが絶対はないですし 落ちた岩が下の岩にぶつかって方向変換を してテントに直撃する事もあるかもしれない と言いました。 反対側からの落石はテント場までは 届かないのはわかりましたが 登山道にドカドカ落ちていってました。 なので登山道は歩けなくなりました。 そう言ってる間に2回目の落石がありました。 槍ヶ岳からです。 シュラフと水とポーチだけを持ち 小屋の方に移動しました。 他のテントの人々もゾロゾロと小屋の方に 歩いて行っていました。 ヘッドライトの灯がゾロゾロ動きます。 皆んな不安でひとまず小屋に入りたかったの だと思います。 けれどもしも大きな地震がきたら小屋も 安全ではありません。小屋の人も外に出る らしいです。テントを下の方に張ってる 人は少しずつテントに戻っていかれました。 テントの中で外が見えず音だけが聞こえる のも本当に怖いと思いました。 テントの外に出てご飯を食べたりしてる 人が多かったと思います。 私達3人は小屋の前のテーブルと長椅子に 横並びに座りシュラフを膝の上、もう一枚を 頭に被りくるまっていました。 ヘルメットも被っています。 余震は3時間位の間で12回位はあったと 思います。 揺れたな、と思うとガタガタと岩が崩れて いる音がします。 目視は出来ませんが遠くでもすごい崩れてる 音が聴こえてきました。これも4、5回 聴こえてきました。 なので見える範囲では3箇所、見えない所で 1箇所?落石というか崩落していました。 20時位になり余震が少し落ち着いた感じに なり体も冷えてきたのでテントに他の 装備も取りにいきました。 登山道は歩けないので岩の間テントの間を くぐり抜けて戻ります。 私は自分のザック事持っていき 銀マット、エアマット、シュラフ280、シュラフカバーでそのまま外で寝ました。 夜露が雨樋を伝うのか夜中には 結構濡れていましたがシュラフの中は 大丈夫でした。 最初の崩落の時に3人で明日の相談をしました。 当初は殺生テント場からもう一度槍ヶ岳 の方に上がり新穂高に降りる計画でしたが 登山道に落石がガンガン飛んでいるので 上に上がるのはやめて上高地に降りようか、 と話をしていました。すると上高地方面から 落石のひどい音がし始めました。 どこでかもわからないし上高地方面も 危険かもしれない・・ しかも明日も地震がおさまらなければ 行動できないかもしれない。 揺れたらどこかが落ちる状態になっていたから。 もう一日ここで待機になるかも、と 思いました。 翌朝6時過ぎテントに戻ります、 空にはヘリがグルグルと回っています。 後からわかりましたが落石によって起こった 遭難者を救助していて 全員無事だったようです。本当に良かったです。 夜中にこの辺では酷い落石はなかったと 思います。 小屋の人に上高地までの状況を聞きました。 一般登山道では特に落石の影響は ない、とのことでご飯を食べて7時半位に 下山開始します。 この時にはテントは半分位なくなっていました。 皆もう下山開始したようです。 朝は軽い余震が一度あっただけでした。 でも何故か私は座ると揺れてる?と思う事が 何度かありました。 順調に下り徳沢園まできました。 ここで誰もが感じる地震がありました。 2か3くらいだと思います。 でも徳沢園では騒ぎには全くなっていなくて 皆普通にご飯を食べたりアイスクリームを 食べたりしていました。 が私達上から降りてきたものは間違いなく 今のは落石してる、と思いました。 それから上高地に向かい嘘の様な山行が 終わりました。 大好きな山がガラガラと崩れ落ちる姿は 夢を見ているようで一瞬これは現実? とか考えましたが直ぐに現実から目を逸らすのは 止めよう、今どうするべきか考えようと 思いました。自分が山に入っていない間に どこの山でもこういった崩落は起きています。 でもそれを目の当たりにしたのは 初めてでとてつもなく恐怖を感じました。 この日の殺生ヒュッテテント場では 怪我をされた方はいなかったと 思います。 これを見て不快な気持ちになったり 恐怖を感じるかも知れませんが自分が 見たことを投稿した方が良いと考えました ので今回下手くそな地図で説明させて いただきました。 山から出てる青の線が落石です。 大きな幅で落石していました。 SNS等で注意喚起をしてくれた山仲間、 ありがとうございました。 地震がありましたが天気は良く 山々はとても美しかったです。 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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