投稿日 2021.10.11 更新日 2023.05.23Sponsored

登る

群馬県小野子山|美しい森に癒される満足度120%の里山4座縦走

大好評のYAMAPコラボピンバッジ企画。その中でも昨年実施され、たくさんのYAMAPユーザーさんに参加いただいた群馬県の名山を登る「MT.GUNMAキャンペーン」がリニューアルして帰ってきました!

今回は獲得対象となる「ぐんま百名山」7山のなかから「小野子山(おのこやま)」をレポートします。

※ 新型コロナウイルスの状況や拡大防止への対応は、お住まいの地域によって異なります。国や自治体、関連機関の最新情報を参考に、安全を心がけた登山をしましょう。コロナ禍における登山についてのYAMAPの考えはこちら

目次

群馬県の山に登って特製手ぬぐいを手に入れよう!キャンペーン

昨年好評だったYAMAPと群馬県とのコラボレーションピンバッジキャンペーンがさらにパワーアップして再登場!今年はピンバッジに代わり、YAMAPオリジナルデザインの手ぬぐいがもらえます。条件は、キャンペーン期間中(10月11日~12月9日)に、ぐんま百名山の中から選ばれし7座へ登ること(詳細は下記リンクから)。

今回はキャンペーン対象7座の中でも、特に美しい森の中を歩く「小野子山」の登山レポートをお届けします。

記事の最後には、日本百名山の「日光白根山(にっこうしらねさん)」と「御荷鉾山(みかぼやま)」の情報もご紹介。記事を参考にバッジコレクターのみなさん、群馬の山旅が大好きなみなさん、この秋は群馬の山にGo!

 

小野子山ってどんな山

小野子山は、群馬県渋川市と高山村にまたがる標高1,208mの山です。小野子山から西方向へ中ノ岳、十二ヶ岳と並ぶ3山は三並山(みなみやま)とも呼ばれ、縦走するのが人気のルート。登山口が東西南北にあり、体力に応じてルートを選べるのも嬉しいところです。麓にはJR吾妻線の小野上駅と小野上温泉駅があり、公共交通機関でのアクセスにも困りません。また、高山村側のルートには「高山のゴヨウツツジ」と呼ばれる県の天然記念物に指定されたヤシオツツジの大木があり、5月中旬~6月上旬の花の見ごろには、多くの登山客が訪れます。

JR吾妻線の小野上駅。吾妻線は、群馬県渋川市の渋川駅と群馬県吾妻郡嬬恋村の大前駅を結んでいる

今回のレポートでは、車で小野子山登山口へアクセス。雨乞山を経由し、三山縦走ののち、西側の登山口へ向かうルートを歩きました。

出迎えてくれたのは、小さなあの子

秋はすぐそこ、と言いつつも、日差しが強く暑くなりそうな晴れの朝。今回のメンバーはモデルの加藤由佳さん、カメラマンの根本絵梨子さん、そしてワタクシ(筆者)の女3人旅。
駐車場に到着して早速登山口へ向かうと…目の前に現れた長い階段。思わず「うわっ!」と慄く一同。

いきなりの階段登りからスタート。頭上からはキラキラと木洩れ日が輝く

階段を登りきると、出迎えてくれたのは、右に左にポコポコと顔を覗かせたキノコたち。
かわいらしい姿に、しゃがみ込んでシャッターを切る二人。その後も、少し登っては「あー!キノコ!!」が何度も繰り返され、気が付けば雨乞山(931m)に到着。急な登りもかわいらしいお出迎えのおかげで楽々クリアしちゃいました。

産まれたてのタマゴダケに夢中の加藤さん。このあとどんどんキノコの魅力に憑りつかれることに…


次々にキノコが現れて、なかなか先に進めません


雨乞山山頂。小野子山山頂までは~‥何メートル?!

美しい森を抜けて小野子山へ

展望はないものの、広い空間が居心地よい雨乞山山頂で一息入れてから、先へ足を向けると、そこには木洩れ日が美しく、樹々の緑が濃い森が広がっていました。その光景に、体も気持ちもスゥっとクールダウン。

木洩れ日の森は涼しく目にも涼やかで気持ちが落ち着く


途中少しだけ開けた場所に出ます。見えているのは十二ヶ岳かな

チラホラと花も見られる緑輝く穏やかな登山道を登ると、小野子山へ到着。山頂は木々が多いものの、渋川市街、赤城山方面の展望が開け、気持ちよく風が抜けていきます。

小野子山山頂に到着。さてさて、展望やいかに


山頂からの展望。少し霞んでいますが奥に赤城山が見える

さて、ここからが今回の縦走の本番?!小野子山から次の中ノ岳(1,188m)へ向かうには、一度標高を下げます。歩き出してすぐ、レンゲショウマとサラシナショウマのWショウマに見送られながら急な斜面を下っていきます。そしておそらく全員が思ったことは「鞍部が見えない…」。

山頂からすぐのところに咲いていたレンゲショウマとサラシナショウマのWショウマ

潔く!真っ直ぐに!

真っ直ぐ急降下。鞍部が見えません…(写真で見るより斜度はかなりあります)

小野子岳を中ノ岳方面へと下る登山道、とにかく真っ直ぐ、それなのに鞍部が見えない。一体どれくらい下るのか、しかもかなりの傾斜。足元に十分注意して下り続けて、ようやく見えてくる鞍部。そこからさらに続く真っ直ぐな登山道。これだけ急な登降が繰り返される登山道で、この真っ直ぐさ。あまり見ないので、群馬の人は、曲がったことが嫌いなのかしら…それとも、山道を急いで行きたかったのか、なんてことを話しながら、中ノ岳へ到着しました。

最後の1山に向けて中ノ岳山頂で休憩

中ノ岳山頂はこの時期、ほぼ展望が無いのですが、これから向かう方向を見てみると、樹々の間からその形がはっきりと見えました。今回のルートの最後に位置する山最後の1山、十二ヶ岳(1,201m)です。

真っ直ぐ正面に、その姿があらわになっている=遮るものが無い、ということは…。ここまでの道のりを歩いてきた3人はすぐ予測できちゃいました。また一気に下って一気に登り返す、真っ直ぐスタイルなのか?!

「あれ、登り返すんですか」と言いつつも、何だかんだ楽しそう

中ノ岳から覚悟して下り始めた一行ですが、小野子岳からの下りほどではなく、むしろ登山道は穏やか。ちょっと拍子抜けしつつも、歩きやすい稜線を楽しみ、十二ヶ岳へ最後の登りの分岐に到着しました。ここで「男坂」「女坂」の2ルートを選択できるのです。地図を見る限り、男坂は急坂を真っ直ぐに山頂へ上がります。一方、女坂は、距離は伸びますが緩やかに登っていきます。

やっと穏やかな道に。一同「やっと縦走らしくなったんじゃない?」


鞍部にあったブナの巨木。まるでこの山の主のよう

さて、どちらに行くか、なんて考える必要もなかった!

女3人だから女坂?いやいやまさか。我々はこれまでの真っ直ぐスタイルを継承する!ということで、男坂を選択。これまでの急坂の比じゃないくらいの傾斜を岩や鎖をつかみながら一気に登ります。ただし、下りの場合は、ぜひ女坂を選ぶことをオススメします。

「こっち(男坂)行っちゃう?!」ということで、いざ男坂へ


しっかりと両手も使って登っていく。急斜面にはロープも張られている

360度の展望が最高のご褒美


男坂を登り切って、最後の1山「十二ヶ岳」山頂に到着!

ここまで真っ直ぐ、存分に登り下りを繰り返し、ようやく到達した十二ヶ岳。登ってきた3つのピークとは異なり、最後にご褒美となる360度の展望。南の方角には、榛名山と麓に広がる伊香保の街が確認できます。振り向いて北の方角には谷川連峰。眼下には高山村の美しい田んぼも。

少し雲がかかってますが、眺望はとても良い山頂。最後のご褒美

そして、ここまで歩いてきたデコボコな稜線も確認できます。そりゃ、あれだけ登って下ってを繰り返すよね、と納得できちゃいます。

歩く前にこの稜線を見るより、やっぱり歩ききってから、よく頑張った!と振り返りたいので、小野子岳~中ノ岳~十二ヶ岳の順に歩くことをオススメします。

歩いてきた稜線をバックに。そりゃ思わず拳握っちゃいます

十二ヶ岳からは西側に位置する登山口(通称「結婚の森登山口」)へと下山。今までの登降とは一転、広く気持ちの良い尾根筋を進みます。ここでもキノコたちが最後のお見送りをしてくれ、無事に登山口へと到着しました。

最後の見送りに現れたキノコたち。たくさん楽しませてくれてありがとう


十二ヶ岳から登山口までは広い尾根道を気持ちよく歩ける

なお、今回は下山する側の登山口にタクシーをお願いして、車を停めた駐車場まで移動しました。あらかじめ予約しておくか、十二ヶ岳の山頂から携帯電話で迎車をお願いするのが良いでしょう。

ゴールの「結婚の森」登山口に到着。十二ヶ岳のみならば、ここからスタートするのも良い

小野上温泉でスベスベに

下山後の温泉まで近いところが、小野子山登山のいいところ。早速麓の小野上温泉へ!

今回お邪魔したのは、2021年4月にリニューアルオープンした「ハタの湯」。豊富な湯量で、もちろん100%天然温泉。小野上温泉は「美人の湯」と言われるように、すこしぬるっとした柔らかいお湯で、お肌もスベスベになります。

小野上温泉は登山口からも近く宿も数軒の中から選べますので、遠方からであれば、前泊、もしくは下山後に一泊というのもおすすめです。

サンダルに履き替えて、さぁ、汗ながすよー

小野上温泉ハタの湯公式サイト

まとめ

木洩れ日が輝く森と、秋の始まりを感じさせるキノコに迎えられての、静かな山歩きを楽しみました。雨乞山含めて4座の縦走コースは歩きごたえ十分ですが、仲間が一緒なら、大変なほどに「え~!また登るの?!」と、むしろ面白くなってきてしまうものです。

先にも書きましたが、ルートは選べます。ご自身の体力に応じて、地図とにらめっこしてみてください。

今回は紅葉前の緑が濃い時期の山行でしたが、この森が色づく秋には、もっと素晴らしい空間が包み込んでくれるでしょう。

[山の情報]
小野子山
標高 1,208m
公共交通機関:JR吾妻線 小野上駅からタクシーもしくは徒歩で登山口(徒歩1時間35分)
車:関越自動車道 渋川伊香保ICから約30分
登山口には簡易トイレがあります

「群馬県の山に登って特製手ぬぐいを手に入れよう!」キャンペーン対象の2座をご紹介

<日光白根山(にっこうしらねさん)>


かめやまさんの活動日記から

群馬県片品村に位置し、日本百名山に数えられる一座であり、関東以北では最高峰(2,578m)です。
まずは日光白根山ロープウェイで一気に標高約2,000mの展望台へ。足元の岩に注意しながら苔むした森を進むと、標高2,400m付近から一気に視界が開け、山頂まで見渡すことができます。

山頂付近は360度近い展望があり、思わず見とれてしまいますが、足元は岩場が続くので、要注意。眼下には中禅寺湖、その先に男体山を望むことができ、秋は湖と紅葉のコラボレーションに心奪われます。

その後、時間に余裕があればぜひコバルトブルーに輝く五色沼を経由するルートがおすすめです。登り始めの苔の森、森林限界を超えてお花畑(主に春夏)、そして荒々しい岩場の山頂、その後、五色沼~弥陀ヶ池へと、飽きることなく次々に場面が変わる山行が楽しめます。
ロープウェイ山頂駅には無料の足湯施設やカフェもあるので、登ってきた山を目の前に眺めながら、1日を振り返るのもよいでしょう。

[山の情報]
日光白根山
標高 2,578m (日本百名山・日光国立公園)
関越自動車道 沼田ICから国道120号で約1時間(日光白根山ロープウェイ山麓駅まで)

(YAMAP地図)
日光白根山・五色山・錫ヶ岳

・オススメ寄り道スポット:とうもろこし街道
ロープウェイ乗り場から片品村の中心部へと国道120号線を進むと、途中約4㎞にわたる「とうもろこし街道」が現れます。焼きとうもろこしのお醤油が焦げるあの香りに誘われて中を覗くと、とうもろこしのほか、新鮮な野菜、キノコなど特産物が販売されています。焼きとうもろこしをいただきながら、お土産もご一緒にいかがでしょうか。
営業期間は4月下旬~11月上旬。

<御荷鉾山(みかぼやま)>

MAYUMIさんの活動日記から

御荷鉾山は西御荷鉾山(1,287m)、東御荷鉾山(1,246m)、オドケ山(1,190m)の3山から成る信仰の山で群馬県藤岡市、神流町の境に位置します。ここでは3山周回のルートをご紹介しましょう。

西御荷鉾山中央登山口から、御荷鉾スーパー林道を東へと向かいます。投石峠を過ぎてさらに林道を東へ向かうと、東御荷鉾山登山口に到着。ここからいよいよ山歩きとなります。傾斜のなだらかな登山道を1時間ほど登り、不動尊のある東御荷鉾山山頂へ。そこから投石峠まで下り、50分ほど登り返すとメインとなる西御荷鉾山山頂へ。山頂から秩父や群馬県内の山々を見渡すことができます。浅間山や赤城山、遠く谷川連峰も見えますので是非探してみてください。

西登山口へと下り、約1.4㎞の舗装路を西へと歩くとオドケ山登山口。そこから20分ほどで山頂へ。登ってきた道を戻り、駐車場までは林道を歩いて戻ります。舗装路歩きを短くしたい場合は、投石峠から登山道へ入り、東御荷鉾山をピストンするルートも良いでしょう。秋は紅葉が美しく、ハイカーだけではなく、林道はツーリングでも人気のようです。また春はツツジ、初夏にはニッコウキスゲが楽しめます。

[山の情報]
御荷鉾山
標高:西御荷鉾山 1,287m/東御荷鉾山 1,246m/オドケ山 1,190m
関越自動車道 本庄児玉ICから国道462号、御荷鉾スーパー林道経由で約1時間10分。

(YAMAP地図)
御荷鉾山・オドケ山・桐ノ城山

・オススメ寄り道スポット:神流町恐竜センター
1985年、当時の中里村(現 神流町)にて、日本で初めて恐竜の足跡が発見されたことをきっかけとして、恐竜センターがこの地に誕生しました。

展示も恐竜の足跡の化石から始まり、神流町で発見された化石から海外の化石、ライブシアター、そしてモンゴルからやってきた大迫力の恐竜化石などの展示が楽しめます。そして、センターで人気なのが化石発掘や化石レプリカ作製といった体験型コンテンツ。化石発掘の場所は、人工的に用意されたものではなく、なんと約1億3000万年前の中生代白亜紀前期の本物の地層! 掘り出した化石をお土産に…なんていかがでしょうか。(2021年9月現在、化石発掘は再開未定。レプリカ作製は、コロナウイルス感染症対策のためお休み中です)

神流町恐竜センター
群馬県多野郡神流町神ケ原51−2
営業時間:9:00~16:30(月曜定休・冬季は木曜も休み)
電話:0274-58-2829

別ページでは、キャンペーン対象の全7山のうち、平標山など4山を紹介しています。
そのうちの1山「前袈裟丸山」を歩いたレポートもお届けしておりますので、こちらも是非ご覧ください。

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「群馬県の山に登って特製手ぬぐいを手に入れよう!」
ぐんま百名山の中から、
・小野子山 ・袈裟丸山 ・日光白根山 ・平標山 ・御荷鉾山 ・高岩 ・八間山
の7山に登って、YAMAPオリジナル手ぬぐいがもらえるキャンペーン実施中!
詳しくは下のリンクをチェックして、ぜひご参加くださいね。

 

文:吉岡智子(ハタケスタジオ)
写真:根本絵梨子
モデル:加藤由佳(ジャングル)
協力:群馬県、群馬県観光物産国際協会