赤摩木古山に登る

2015.06.13(土) 日帰り

活動データ

タイム

04:43

距離

6.0km

のぼり

616m

くだり

617m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
4 時間 43
休憩時間
1 時間 5
距離
6.0 km
のぼり / くだり
616 / 617 m
2 8
1 19

活動詳細

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 金沢平野から眺めるピラミダルな三角形の大門山へ前から登ってみたいと、そして前回登った金剛堂山から見た山へと先輩F氏と山行決定。金沢を8時に出発、途中昼飯を調達しようとコンビニに寄ったところで財布と免許証を忘れたことに気づき家に引き返し出直した。  奈良岳までを計画していたが時間的に無理で、大門山も一度登ったことのあるF氏や案内本から展望が期待できないということで赤摩木古山に計画変更。 156号線の西赤尾町の分岐で標高970mのブナオ峠まで長くて狭いS字カーブの山道(林道?)を行く。登山口のある駐車場では、福光町へ下る小矢部川沿いの地方道54号線はコンクリート製の柵で通行止めに。駐車場から福光側の道を見ると、荒れ果ててとても通行出来る状態ではなく、整備もされない様子だ。そしてここでデジカメも忘れたことに気づきやむなくスマホのカメラで対応する羽目に。  前置きが長くなったが登山道を入るとブナの原生林だ。道はずっと尾根道で途中落葉ブナの腐葉土からギンリョウソウの群生を見つける。別名ユウレイタケとも言うが私は白無垢の花嫁に見える。いつも下向き姿で純情無垢だが今回ローアングルで覗き込むように撮ったがやはり恥ずかしがって失敗に終わった。ギンリョウソウの多い道でブナの根元や道の腐葉土にもあり踏まないよう注意して歩く。  登山道はずっと尾根道で無理のない勾配で標高を稼ぐ。やがて右に大門山と赤摩木古山の谷の雪渓が見え、その下を流れる沢の水音が聞こえるあたりから水平道となりしばらくすると左にも赤摩木古山の谷の雪渓が見えてくると両側の雪渓に挟まれた尾根に涼やかな風が流れその冷気が肌に心地よい。疲れも飛ぶようだ。そこを過ぎるとちょっとした二重山稜の間の谷に残雪が100mほどある雪の尾根道に出た。雪道の向こうには笈ヶ岳が見え、その奥には白山が霞んではいるが認められる。もっとくっきりした白山を見たかったが残念。またの機会に譲ることとしよう。  赤摩木古山の頂上は広く視界はいい。富山側はよく見えるが石川側の展望は灌木で金沢市街が見えなくて残念。人形山の向こうに前回登った金剛堂山があるのだがしかとその座を同定出来なかった。またアルプスの山々や乗鞍、御嶽も見ることはできなかった。人形山の手前右にどんな由来でつけられたかは知らないがその名もおどろおどろしいオゾウゾ山と桂湖、左にはスキー場のあるタカンボウ山が眼下に見下ろせる。 一方石川側の奈良岳、大笠山は残雪できれいに見えた。真っ白な山もいいが残雪の山もまたいい。人形山もそうだが残雪のころの雪形で山の名が付くのも興味深い。大笠山は大きく雄大に見え、いつかは挑戦したい山だ。その時は朝早く出発しよう。山は早い時間帯が最高なのだから。  白山連峰を十分に堪能した後、小さな地蔵さんに別れを告げ、赤摩木古山より70m高い大門山を北に見て下り始めた。下り始めてすぐ、足元にツガザクラのような花が可憐に咲いていた。(帰ってから調べたら葉っぱが違い、アカモノ(イワハゼ)と判明)。イワカガミもまだ咲いていた。  二重山稜の雪道で野鳥を望遠で撮っている先輩にやっと追い付いた。標高が高いせいかカタクリの花も群生していた。 山のプロのような友達に言わせると山仲間では植木屋と写真屋とは一緒に登るなとの格言があるとか。どちらも時間がとられるからだろうが、景色を見て山座同定を楽しみ、木々や花々を愛でる。これが無くて何の山の楽しみかと私は思うのだが。  話はそれるが会社の先輩に「名も無き花々」と言ったらこの世にある花にはすべからく名前があり、お前が知らないだけでそれを言うなら「名も知らぬ花々」と言え、と窘められた。木々や花や山でも名前を知っていると興味の持ち方が違うし楽しみ方も違ってくる。先輩ありがとう。合掌。  ヘタレの私は登りでも遅れ、下りでも道草をして一人になる。これではソロ登山だ。先輩に追い付こうと小走りに駆け降りるがなかなか追いつけない。途中広い所で登山道を外れ道を見失う。山の日は早く落ちる。あせって探しまわるが登山道に出ない。もう一度もとへ登り返してやっと登山道を見つけほっと胸をなでおろした。(後で軌跡を見ると大きくずれているのがよくわかる。その時、スマホで現在地を確認すれば登りの道がわかるはずだが焦って重宝な道具を使いきっていなかった。反省!)  ここ7,8年は湿地のある低山や、春の低い雪山ではスパイクピン付きの長靴で通すことが多く、かかとのピンが大分すり減って今日もかかとから滑って転びそうになった。そろそろ新調しなければと、そのなごり惜しい姿を写真にとどめ置く。  なごり惜しいと言えば、社会人になったとき登山を始めるのに自らを守るものにはいいものをと、当時の安サラリーで高い山靴を買ったが、結婚してからも家族で北アルプスを幕営して20年近く世話になったのだがメンテナンスが悪くついにつま先の底が口を開けてしまった。登山専門店に持ち込んだがドイツ製で送らないと修理は無理と言われ諦めていたら、店にいたお客さんで冗談に下駄箱の花活けにでもしたら、と言われたが真に受けてそのようにして今も役に立っている。 雪柳を生けておいたがいつのまにか放っておいたらドライフラワーになってしまった。生花は世話が面倒なので今もそのままにしてあるのだが雑然としており、いずれ整理してちゃんとした飾りにしようと思っている。6月15日、記。、

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