二ッ箭山(春の気配漂う岩峰から見る絶景)

2021.02.12(金) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
4 時間 12
休憩時間
1 時間 37
距離
5.9 km
のぼり / くだり
565 / 567 m
1 22
4
6
53

活動詳細

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■春を探しに福島県南部を訪れました。今日登るのは、阿武隈高地の南端にある二ッ箭山。初めての山です。  この山は標高は700mほど。周回しても3時間半の行程なのですが、二つの屹立した岩峰と30mほどの垂直に近い岩登りがあるそうです。岩場の登りはこれも含めて3回と聞いています。  正直に告白すれば、岩登りはあまり得意ではありません。今まで登った岩峰はオボコンベ、岩場を歩いたのは、谷川岳、飯豊連峰の三国岳、祝瓶山くらいですが、ところが考えてみれば、どの山も展望が抜群に良かった❗️  多少の恐怖感を我慢し、慎重に登って、今日は高度感を存分に味わうことにしましょう。 ■早起きして常磐道を南下します。相馬から南に行くのは初めてです。道路は二車線に整備中の箇所が多く、相馬を過ぎるまでは結構混んでいました。南相馬を過ぎると、放射線量の表示板が時々出てきます。大熊、富岡、楢葉辺りは線量値がまだ高く、福島原発の事故処理は、まだまだ終ってはいません。 ■四倉インターで常磐道を降り、一般道をしばらく走って登山口に着きました。途中、白鳥の飛来地を通りましたが、数百羽の白鳥が羽を休めていました。壮観でした❗️  二ッ箭山登山口の駐車場には数台、止まっていました。数十台は止められそうですが、今日は平日なので登山者は多くはないようです。 ■今日のルートは  駐車場・・・登山道入口・・・御神体の滝手前(尾根へ)・・・〆張場・・・尾根コース・・・岩場コース・・・鎖場(30m)・・・男体山・・・女体山・・・二ッ箭山・・・月山・・・〆張場・・・沢コース・・・御神体の滝・・・登山道入口・・・駐車場 という周回コースです。  登山道から入って御神体の滝手前で尾根道に上りましたが、これは失敗でした。見晴らしがない林道のような急坂を歩くルートで、これならば沢コースを詰めて〆張場に至る方が楽しいですね。 ■二ッ箭山の一番の面白さは、やはり鎖場でした。  〆張場から急登を行くと、大きくて平らな岩があり、それを過ぎると稜線に出て、岩場コース一般コースの分岐点に出会います。ここは岩場コース選び、大きな岩があちこちに突き出る道を楽しむと、やがて一般コースと合流します。  ここからトラバース気味に進むと、いよいよ鎖場になります。左手には男体山の岩峰、右手には女体山の断崖、その間の隙間を縫うようにして登っていきます。鎖とロープがあり、足場も刻んであるのでそれほどの怖さはありません。途中で写真を撮る余裕もありました。 ■鞍部に乗り上げると、右手には女体山、左手には男体山が鋭く立ち上がっていました。どちらに登ろうか思案していたところ、地元の方から男体山の登り口を教えていただき、まず男体山に上ことに決めました。こちらの方が難易度が高く、岩の隙間に体をよじ入れて登るところや、足場が薄いところもあって、結構スリリングです。  山頂には小さな山名板と祠がありました。平らな岩を4つほど合わせた山頂には、遮るもののない絶景が広がっています。今日は晴天で見通しもきき、那須連山から磐梯山、安達太良山が、阿武隈高地の上に白い顔を覗かせていました。 ■女体山までの登りは、男体山に比べればずっと楽ですが、途中に分岐点があり、ここは右側を進むと楽に登れました。女体山からの眺めも、また素晴らしい。男体山を見下ろし、その先に阿武隈高地の山々が広がり、さらに先には那須連山から安達太良山まで見ることができます。山頂は広く、裏側にはテラスのような場所がありました。ベンチが置いてあり、地元の方が数名くつろいでいます。ここからは太平洋が望めます。いわき市の市街や塩屋岬の灯台、太平洋に浮かぶ船などが目に入ります。 ■女体山から二ッ箭山山頂を周り、月山から男女の岩峰を眺め、〆張場に下って、ここから沢コースを通って登山口に戻りました。やはり沢コースの方が変化がありますね。  駐車場付近には、オオイヌノフグリやホトケノザが咲いていました。いわき市はもうすっかり春の装いです。白梅も満開、ヤブツバキも赤い花を付けています。 ■帰りに、草野心平記念文学館に寄り道しました。草野心平というと、カエルや擬音の詩を思い出します。冬眠という詩は、たった1文字「⚫️」でした。草野心平は幼少期をいわき市で過ごしていたのですね。 ■草野心平記念文学館に入り、正面の大きなガラスの向こうに二ッ箭山が見えています。借景を使った設計に驚き、よく見るとガラスに詩が書かれています。「猛烈な天」という作品でした。

二ッ箭山・三森山・猫鳴山 途中のローソン駐車場から二ッ箭山を眺めます。二つの岩峰がはっきり見えています。
途中のローソン駐車場から二ッ箭山を眺めます。二つの岩峰がはっきり見えています。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 駐車場から階段を登って一般道に出ました。祠が祀ってあります。この舗装道路をしばらく歩きます。
駐車場から階段を登って一般道に出ました。祠が祀ってあります。この舗装道路をしばらく歩きます。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 登山道入り口の表示が数カ所あります。春の日差しが降り注いでいます。
登山道入り口の表示が数カ所あります。春の日差しが降り注いでいます。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 ヤブツバキが咲いています。里はもう春です。
ヤブツバキが咲いています。里はもう春です。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 白壁の間に黄色い柚子の実が実っていました。
白壁の間に黄色い柚子の実が実っていました。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 舗装道路が終わり、この先は杉林の道になります。
舗装道路が終わり、この先は杉林の道になります。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 杉林の中をしばらく歩きます。
御神体の滝の手前で尾根に登り、分岐点を左に行くと尾根、右に行くと沢コースになります。
杉林の中をしばらく歩きます。 御神体の滝の手前で尾根に登り、分岐点を左に行くと尾根、右に行くと沢コースになります。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 尾根道と沢コースが再び出会いました。沢コースを眺めます。尾根道は変化に乏しく、こちらの道の方が楽しそうですね。
尾根道と沢コースが再び出会いました。沢コースを眺めます。尾根道は変化に乏しく、こちらの道の方が楽しそうですね。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 〆張場に着きました。ここで道は3つに分かれます。右は月山へ、真っ直ぐが沢コース、左が尾根コースになります。
〆張場に着きました。ここで道は3つに分かれます。右は月山へ、真っ直ぐが沢コース、左が尾根コースになります。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 尾根コースに進みます。ここから登りとなります。モミの大木が目に付きます。
尾根コースに進みます。ここから登りとなります。モミの大木が目に付きます。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 大きな岩が出てきました。
大きな岩が出てきました。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 大きなスラブを登っていきます。傾斜はそれほど急ではなく、足場の脇でも容易に歩けます。
大きなスラブを登っていきます。傾斜はそれほど急ではなく、足場の脇でも容易に歩けます。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 尾根に出て、分岐点から岩場コースへ進みます。また大きな岩が出てきました。
尾根に出て、分岐点から岩場コースへ進みます。また大きな岩が出てきました。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 青空を見上げながら、岩の間を縫って進みます。
青空を見上げながら、岩の間を縫って進みます。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 女体山の岩壁が見えてきました。あの先まで登ります。
女体山の岩壁が見えてきました。あの先まで登ります。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 登り口は、男体山と女体山に挟まれた隙間のような岩場です。ここを30m登ります。
登り口は、男体山と女体山に挟まれた隙間のような岩場です。ここを30m登ります。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 高度感がありますね。ようやく鞍部が見えてきました。
高度感がありますね。ようやく鞍部が見えてきました。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 鞍部付近から女体山を見上げます。30m登った後に、また垂直な登りが続きます。
鞍部付近から女体山を見上げます。30m登った後に、また垂直な登りが続きます。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 左手には男体山が鋭く聳えています。ここからは登れず、裏手に登り口がありました。
左手には男体山が鋭く聳えています。ここからは登れず、裏手に登り口がありました。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 岩場には鎖とロープの両方が張ってあります。
岩場には鎖とロープの両方が張ってあります。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 男体山への登りは、結構険しく、慎重に足場を確かめて進みます。
男体山への登りは、結構険しく、慎重に足場を確かめて進みます。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 両手を使い、体をよじ入れて登ると、
両手を使い、体をよじ入れて登ると、
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 山頂でした。山名板と小さな祠がありました。ここからの絶景が素晴らしい❗️
山頂でした。山名板と小さな祠がありました。ここからの絶景が素晴らしい❗️
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 安達太良山。
安達太良山。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 磐梯山。
磐梯山。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 山頂の先には女体山。
山頂の先には女体山。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 女体山の右側は切り立った断崖です。
女体山の右側は切り立った断崖です。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 那須連山が大きく迫ってきました。
那須連山が大きく迫ってきました。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 いわき市街の向こうに太平洋が光っています。
いわき市街の向こうに太平洋が光っています。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 男体山と女体山の間の鞍部を覗きました。
男体山と女体山の間の鞍部を覗きました。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 男体山を後にして、次は女体山を目指します。
男体山を後にして、次は女体山を目指します。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 鞍部に戻りました。
鞍部に戻りました。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 女体山への登りです。
女体山への登りです。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 対岸に男体山が見えています。
対岸に男体山が見えています。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 男体山の断崖の向こうにいわき市郊外の田園風景が見えています。
男体山の断崖の向こうにいわき市郊外の田園風景が見えています。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 山頂までもう少し。
山頂までもう少し。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 山頂手前から男体山を振り返りました。登山者が一人、山頂部に登っています。
山頂手前から男体山を振り返りました。登山者が一人、山頂部に登っています。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 男体山の向こうに阿武隈高地が広がっています。絶景です❗️
男体山の向こうに阿武隈高地が広がっています。絶景です❗️
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 女体山から二ッ箭山を眺めます。
女体山から二ッ箭山を眺めます。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 大滝根山が顔を出しています。
大滝根山が顔を出しています。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 岩の間に見える円筒形の物体は
岩の間に見える円筒形の物体は
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 方位板でした。周囲の山々の名前が記してありました。
方位板でした。周囲の山々の名前が記してありました。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 塩屋岬の灯台が見えます。
塩屋岬の灯台が見えます。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 二ッ箭山山頂です。展望はまったくありません。
二ッ箭山山頂です。展望はまったくありません。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 月山に着きました。ここからの眺めも素晴らしい。
月山に着きました。ここからの眺めも素晴らしい。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 那須連山が見えています。
那須連山が見えています。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 女体山と男体山。
女体山と男体山。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 女体山
女体山
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 男体山
男体山
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 月山からの下りです。急な下りが続きます。
月山からの下りです。急な下りが続きます。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 〆張場に戻りました。ここから沢コースを下っていきます。
〆張場に戻りました。ここから沢コースを下っていきます。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 この滝が御神体の滝でしょうか。
この滝が御神体の滝でしょうか。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 駐車場付近には、ヤブツバキ
駐車場付近には、ヤブツバキ
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 オオイヌノフグリ
オオイヌノフグリ
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 ホトケノザ
ホトケノザ
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 白梅が満開です。いわき市には春が駆け足で来ていました。
白梅が満開です。いわき市には春が駆け足で来ていました。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 草野心平記念文学館に立ち寄りました。草野心平の作品を読み、
草野心平記念文学館に立ち寄りました。草野心平の作品を読み、
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 周囲を歩きます。遊歩道が整備されています。
周囲を歩きます。遊歩道が整備されています。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 屋上から対岸に二ッ箭山を望みます。
屋上から対岸に二ッ箭山を望みます。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 なぜ、このような人里離れた場所に建設したのか、疑問でしたが、入館してその答えがわかりました。
なぜ、このような人里離れた場所に建設したのか、疑問でしたが、入館してその答えがわかりました。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 文学館に入ると、大きなガラスの向こうに二ッ箭山が目に飛び込んできます。
文学館に入ると、大きなガラスの向こうに二ッ箭山が目に飛び込んできます。
二ッ箭山・三森山・猫鳴山 ガラスに彫られていたのは、「猛烈な天」という作品でした。
ガラスに彫られていたのは、「猛烈な天」という作品でした。

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