活動データ
タイム
04:12
距離
5.9km
のぼり
565m
くだり
567m
活動詳細
すべて見る■春を探しに福島県南部を訪れました。今日登るのは、阿武隈高地の南端にある二ッ箭山。初めての山です。 この山は標高は700mほど。周回しても3時間半の行程なのですが、二つの屹立した岩峰と30mほどの垂直に近い岩登りがあるそうです。岩場の登りはこれも含めて3回と聞いています。 正直に告白すれば、岩登りはあまり得意ではありません。今まで登った岩峰はオボコンベ、岩場を歩いたのは、谷川岳、飯豊連峰の三国岳、祝瓶山くらいですが、ところが考えてみれば、どの山も展望が抜群に良かった❗️ 多少の恐怖感を我慢し、慎重に登って、今日は高度感を存分に味わうことにしましょう。 ■早起きして常磐道を南下します。相馬から南に行くのは初めてです。道路は二車線に整備中の箇所が多く、相馬を過ぎるまでは結構混んでいました。南相馬を過ぎると、放射線量の表示板が時々出てきます。大熊、富岡、楢葉辺りは線量値がまだ高く、福島原発の事故処理は、まだまだ終ってはいません。 ■四倉インターで常磐道を降り、一般道をしばらく走って登山口に着きました。途中、白鳥の飛来地を通りましたが、数百羽の白鳥が羽を休めていました。壮観でした❗️ 二ッ箭山登山口の駐車場には数台、止まっていました。数十台は止められそうですが、今日は平日なので登山者は多くはないようです。 ■今日のルートは 駐車場・・・登山道入口・・・御神体の滝手前(尾根へ)・・・〆張場・・・尾根コース・・・岩場コース・・・鎖場(30m)・・・男体山・・・女体山・・・二ッ箭山・・・月山・・・〆張場・・・沢コース・・・御神体の滝・・・登山道入口・・・駐車場 という周回コースです。 登山道から入って御神体の滝手前で尾根道に上りましたが、これは失敗でした。見晴らしがない林道のような急坂を歩くルートで、これならば沢コースを詰めて〆張場に至る方が楽しいですね。 ■二ッ箭山の一番の面白さは、やはり鎖場でした。 〆張場から急登を行くと、大きくて平らな岩があり、それを過ぎると稜線に出て、岩場コース一般コースの分岐点に出会います。ここは岩場コース選び、大きな岩があちこちに突き出る道を楽しむと、やがて一般コースと合流します。 ここからトラバース気味に進むと、いよいよ鎖場になります。左手には男体山の岩峰、右手には女体山の断崖、その間の隙間を縫うようにして登っていきます。鎖とロープがあり、足場も刻んであるのでそれほどの怖さはありません。途中で写真を撮る余裕もありました。 ■鞍部に乗り上げると、右手には女体山、左手には男体山が鋭く立ち上がっていました。どちらに登ろうか思案していたところ、地元の方から男体山の登り口を教えていただき、まず男体山に上ことに決めました。こちらの方が難易度が高く、岩の隙間に体をよじ入れて登るところや、足場が薄いところもあって、結構スリリングです。 山頂には小さな山名板と祠がありました。平らな岩を4つほど合わせた山頂には、遮るもののない絶景が広がっています。今日は晴天で見通しもきき、那須連山から磐梯山、安達太良山が、阿武隈高地の上に白い顔を覗かせていました。 ■女体山までの登りは、男体山に比べればずっと楽ですが、途中に分岐点があり、ここは右側を進むと楽に登れました。女体山からの眺めも、また素晴らしい。男体山を見下ろし、その先に阿武隈高地の山々が広がり、さらに先には那須連山から安達太良山まで見ることができます。山頂は広く、裏側にはテラスのような場所がありました。ベンチが置いてあり、地元の方が数名くつろいでいます。ここからは太平洋が望めます。いわき市の市街や塩屋岬の灯台、太平洋に浮かぶ船などが目に入ります。 ■女体山から二ッ箭山山頂を周り、月山から男女の岩峰を眺め、〆張場に下って、ここから沢コースを通って登山口に戻りました。やはり沢コースの方が変化がありますね。 駐車場付近には、オオイヌノフグリやホトケノザが咲いていました。いわき市はもうすっかり春の装いです。白梅も満開、ヤブツバキも赤い花を付けています。 ■帰りに、草野心平記念文学館に寄り道しました。草野心平というと、カエルや擬音の詩を思い出します。冬眠という詩は、たった1文字「⚫️」でした。草野心平は幼少期をいわき市で過ごしていたのですね。 ■草野心平記念文学館に入り、正面の大きなガラスの向こうに二ッ箭山が見えています。借景を使った設計に驚き、よく見るとガラスに詩が書かれています。「猛烈な天」という作品でした。
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