富士山絶景ツアー @御坂山地

2021.01.10(日) 日帰り

年末に続き、富士山を楽しみながら過ごせる御坂山地に。冬でも登山を楽しみたいが、アイゼン使うほどの雪山は避けたい、それでも素晴らしい眺望と出逢える。そんなワガママを叶える場所がこのエリア。登山口近くの駐車場、陽が昇って来てもマイナス10℃。真冬の冷え込み。 登山口にはトンネル手前の左から登る。が、通り過ぎてしまう。トンネル出口で反対から登山の一行。コレは間違えたな。どうも年末に続き、登り始めに難がある。気を取り直し毛無山を目指す。端緒よりなかなかの登りが続く。目覚めぬ体に、否応無く襲いかかる斜面。だからいつも、登り始めは憂鬱なのだ。 悶々とするうちあっという間に毛無山。見事な富士の姿に息を呑む。3グループ程だろうか、狭い山頂ゆえ、休む気分にはならず先を急ぐ。何と言っても本日のツアーの核心部は十二ヶ岳なのだから。 ここから十二もの山頂が続くのだ。そう心して臨むものの、暖まった体には心地よい登り返しの連続。木々の切れ目より時折、十二ヶ岳がその姿を現す。いつの間にやら、噂の吊橋。程よい揺れ具合が、疲れを癒す。 しかし、そこから先は「十一」までの道程と打って変わる。これはロッククライミング。挑む心をくすぐられ、ロープに頼らず登攀するも、岩に手掛かりが少ない。夢中で岩を掴み、そしてまた手を伸ばす。何回繰り返したであろうか、遂に「十二」へ。 ここで見た富士は格別。壁を登った達成感がそれを見させたのだろう。高揚感もそこそこに金山に向かう。しかし、十二から降りる崖の凄まじいこと。ツルツルの岩。途中までは自力で降りるも、後半は取り付く突起が見出せず、ロープに頼るのみ。いずれにせよ、本日の核心部を超えて安堵。 登り返すと、そこには狭い尾根。左右が開けた気持ちの良い眺望。行手を岩の塊が阻む。これはジャンダルム。左右に逃れられず、この岩を超える他無し。だがこの岩に戦慄する位で、あのジャンダルムに辿り着くことができようか。 金山には誰もおらず、富士山を独り占めでランチ、食後の散歩ついでに節刀ヶ岳。 今日は、富士山を眺めながら、できるだけ多くの山頂を踏破というコンセプト。遂に鬼ヶ岳まで辿り着くも、既に14時前。ここでタイムリミット。15時過ぎのバスに乗り遅れて、西湖の端から端まで歩きたくは無い。残念だが王岳は次の機会としよう。 意を決し雪頭ヶ岳に向かう。だがここで問題が。お花畑からの眺望が良過ぎるのだ。そこはもちろん撮影タイム。絶景ツアーの名に恥じぬ、本日一番の富士をスマホに収める。バス停までのコースタイムは1時間40分、1時間ほどで下山できようか?時計との競争が始まる。 果たしてバス停には15時に到着。西湖の彼方にある富士山を見上げながら思う。1日を投入した旅が、バスではわずか10分。山登りとは、何とまあ贅沢な遊びであろうか?感慨に浸るうちに、足和田出張所に辿り着く。 どうやら釣り銭が無いようだ。財布にある小銭を掻き集めるとぴったり。バスは我々の貸切、きっと運賃の収受無かったのであろう。 私たちの1日を、わずか10分で運んでくれた運転手にお礼を言って下車。絶景ツアーも無事に終了。