活動データ
タイム
09:44
距離
18.1km
のぼり
1313m
くだり
1313m
活動詳細
すべて見る今回は長文なので、お時間のない方はスルーしてくださいますでしょうか。 宮島弥山登山に関する有益な事は書いてありません。 ただ、山行の失敗例として反面教師にはなると思います。 どんな失敗だったか気になる方は、お時間のございます時にご一読くださいませ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 実は中年になってからの登山は、一昨年の1月3日の宮島弥山が再スタートでした。 その時の私は、山に登りたい気持ちが膨らんで破裂しそうなのに、広島の山を全く知らないのでどの山を登って良いのか皆目検討もつかず困っていました。 仕方なく広島生まれ広島育ちの夫に「初心者でも登れる山を教えて」と聞くと、「僕は山は興味がないから全く知らん。とりあえず宮島に行ってくれば?」とのつれない返事。 そういえば夫と結婚前に、宮島のロープウェーに乗った事があったなぁと思い出しました。 その時は時間がなく、ロープウェイは楽しいな♫ で終わりました。 夫が子どもを連れて何度か山頂まで登っていますが、一緒に付いていったことはありません。 それ位昔の私は山に興味がなかったのです。 果たして運動経験ナシの私が山頂まで歩けるのかと不安でしたが、夫の「スカートや革靴で山頂まで歩く観光客もいるんだから、大丈夫だろう。無理だと思ったら途中でやめて下りてくればいいだけだ」との言葉で、「それもそうだ」と思い、行くことにしました。 二年前の山登り再開を、何故わざわざ混むお正月にしたのか? それは近づいていた娘の受験の願掛けも兼ねていたからです。 私が弥山の山頂まで登れたら、きっと娘も第一希望に合格する、根拠は全くありませんが、それだけを信じて頑張ることにしたのです。 その時は初めての中年登山で不安だったので、暇な息子を連れて行きました。 「あんたはお父さんと何回も弥山の山頂まで登っているじゃない。帰りにアイスクリームを買ってあげるから、お母さんの道案内をして頂戴。時間があったらついでに日帰り温泉も入って帰ろう」と、アイスと温泉をダシにしたので渋々息子が付いてきてくれました。 大聖院ルートで登りました。 「先ゆく息子が少し歩いて立ち止まり、遅くしか歩けないお母さんをひたすら待つ」という亀さんペースでしたが、二時間強で山頂に着くことができて、本当に感慨もひとしおでした。 あんまり嬉しかったので、実家の母に山頂での写真をその場でメールで送ったくらいです。 実母は父と大喧嘩して以来の私の長年の山嫌いを充分知っていますから、いきなりそんなものが届いて、相当驚いた事と思います。 ああ、中年の運動経験ナシの私でも頑張ったら登れた、やればできた、だったら他の山も登ってみたい、頑張って脚力をUPしてもっと早く登れるようになりたいと、欲がむくむく沸いてきたのです。 私が弥山に登頂できたからか、娘が勉強を頑張ったからか、はたまた運が良かったのか、お陰様で娘は無事第一希望に合格いたしました。 娘は第一希望がボーダーラインだったので、私の弥山登山のお陰だったのではないかと秘かに自負しております。 この弥山登山で少し自信が出来て、本を読み、ネットで調べ、少しずつ難易度を上げながら一人で登り始めました。 それからの私の山行は、皆さんご存じの通りです。 丁度二年後の同じ日、2021年1月3日は、今度は息子の願掛けの為に宮島に来ました。 二年前死ぬ気で頑張って結果を出した娘とは違い、息子は情けなくなる程全然頑張っていないので、願掛けの成果はあまり期待できません。 ただ二年前と違い、私も少しは歩けるようになりました。 娘とは比べものにならない位見込みのない息子の為に、前回より負荷をかけようと、ロングコースを歩く事にしました。 現実的に完歩できそうなロングコースという事で、syupyさんの軌跡をダウンロードして行きました。 健脚のsyupyさんに伺ったら、私でも大丈夫とおっしゃって頂けたのも励みになりました。 そう、途中までは良かったんですよ。 始発のフェリーに乗れたし、忘れ物はしていないし、弥山山頂までは鈍足ですが疲れもなく順調に歩けました。 そう、弥山山頂で、欲張りの私が良からぬ事を考えたのが間違いの元だったのです。 今日は私が息子の為に願掛け登山をしていることは、夫も子どもも知っています。 少し位帰宅が遅くなっても、「お母さんは頑張ったんだな」位に思ってくれるでしょう。 悪魔が囁きました。いや、魔が差したと書いた方がより正確な言い方かもしれません。 だったら遅くなるようにしようか、と思ったのです。 地図を見ると南の方に「ニクイ」というピークがあるのがわかります。 折角だからここまで下ってピークハントしてから、登り返してみようか、と思いつきました。 下山した後の今の私なら、「そんないきなりルート変更するなんて、ろくな事にならないからやめておけ。散々な目にあったじゃないか」と言えるのですが、その時の私は情けない事に「いい事思いついた」位にしか思っていません。 タイムマシンがあったらその時の私に「四の五の言わずに、計画通りのルートを歩けばいいんじゃ、アホたれ!」と怒ったことでしょうが、残念ながら我が家の机の引き出しからドラえもんが飛び出て来た事はないし、マイカーはデロリアン号ではなくて国産大衆車です。 私は魔が差した方に方向転換してしまいました。 さて、というか案の定ルートを変えた途端、早速道迷いをしました。 神社まではわかったのですが、そこからどう進めば良いかよくわかりません。 機内モードを一端解除して、ヤマレコの地図の踏み跡を見ながらあっち行ったりこっち行ったりウロウロしてもよくわかりません。 偶然ニクイから来られたヤマッパーさんにお会いして道を伺い、ようやくどこかわかりました。 30分以上ロストしたようです。 道がわかって一安心。 下りに下っている最中、ふとスマホを見るとどうもおかしい、付いたり付かなかったり..。 嘘でしょ!? スマホの電池の残量が、もう一桁になってる! どうやら機内モードに戻し忘れていたようです。 慌ててバッテリーをザックから出して充電を開始します。 ...? スイッチ押してもすぐに消える。仕方ないので5秒ごとにスイッチ押して延命を図りますが、いっても3%くらい。 ニクイ山頂付近ではシャットダウンしてしまい、なんの為にコース変更したかわからなくなってしまう有様。 トホホ、全く私は何でいつもこうなんだ。 今年の登り初めがこれですからねぇ。最先悪すぎです。 と己を呪うより、これからの事を考えねばならぬ。 失意の中、5秒毎にバッテリーのスイッチを押しながら、ヨロヨロヨタヨタ下っていると林道に出ました(画像33枚目)。 標識には「奥の院」「桟橋」とあります。 あれ、おかしいな。北上するルートがあるはずだが...。 キョロキョロして探すと、あるにはあるが、え? これ? ここを登るんですか?(画像34枚目) 時間は14時過ぎ。 スマホがバッチリ生きていたら、山道を北上するルートを歩くのも選択肢に入れたかもしれません。 でもスマホが充電切れで地図が見れない今、果敢に山道に入っていく勇気はありませんでした。 「林道を歩けば、地図がなくても道迷いせずに安全に桟橋の方に行ける。自業自得だ、今日はもう帰ろう」 そう決めてトボトボ林道を歩いて帰ったのでした。 しかし桟橋までの距離が長いことと言ったら、もう。 ロード歩きが一時間を越すあたりから、登山靴でのコンクリート歩きがキツくてキツくて、足や膝は元気なのに足の裏が悲鳴を上げて限界近くまで行き、休み休み歩きました。 こんなに長くロード歩きになる予定ではなかったので、これもまた自業自得です。 ちなみに水族館あたりから充電バッテリーは何もしなくても勝手に充電し始め、無事数十%まで回復しました。 二年前の弥山登山は達成感の塊みたいな感じでしたが、今回は敗北感ばかり。 リベンジします。息子の為にも自分の為にも。 特に行ったのに行った事になっていないニクイには行かなくては。ああ、ニクイがニクイ。って自分が悪い。自分しか悪くない。 まとめ ・スマホは早めに充電しよう。 ・バッテリーは1個じゃなくて複数持って行こう。 ・次回は家にあるバッテリーを全部持って行って、どれが一番良いか使い比べてみよう。 ・そもそも行き当たりばったりのルート変更は災いの元。 ・何であんな王道の登山道で道迷いをするのか自分でもわからない。 おまけ: 酷かった山行内容で最後に嬉しかった事。 朝早かったので、宮島口駐車場の受付は無人でした。 下山後帰って来てお金を払う時に、お礼を言われたんです。 「山登りしてきたの? お客さん(←私の事)がここの角に停めてくれたでしょ。赤い車でわかりやすいから、停めに来るお客さんに『あの赤い車を曲がって~』って説明できて皆一回で理解してくれたから、誘導がやりやすかったよ。ありがとうね、あそこに停めてくれて」 お礼を言われるような事は何もしていないのですが、お役に立てたようで嬉しくなり、情けない思いだったのが少し気が晴れました。
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