経ヶ岳 多良岳にて事故る冬

2020.12.28(月) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
6 時間 44
休憩時間
1 時間 3
距離
10.9 km
のぼり / くだり
1147 / 1146 m
24
35
2
1
55

活動詳細

すべて見る

九州遠征の目的の1つ、経ヶ岳・多良岳。 経ヶ岳は佐賀県最高峰、多良岳は300名山。 多良岳には10年以上前に来た覚えはある。 確か東側のお寺から登ったのだ。 問題は経ヶ岳まで行ったかどうか覚えがない。 行ったような気もするのだが曖昧だ。 この際だから周回してしまおう。 夜、買い出しをするとさすが九州北部、獺祭をちょいちょい見かけるし関東ほど高価でもなく。 等外があったので購入。 諫早市のもとの湯で温まり、登山口へ向かう。 そう、前回は東側から行ったのだ。 カーナビが短絡路なのか諫早市から北へ、聖母の騎士園とやらを通って山茶花高原から登山口へのよくわからない道を指している。 わざわざ東側へ行かないで済むならいいか。 ナビ通りに林道をグイグイ進み、山奥に突然現れるホテル街的な建造物群。 これが聖母の騎士園? なにかはよくわからない。 すると突然、ナビがポーン♪ 経路が突然変わる。 は? 林道の先でぐるりと回って戻れと? はぁ? いやいや、無視しよう。 暗い林道を進み、山茶花高原に到着。 植物園か何かはわからないが開けた広い駐車場。 脇の道から当初の登山口に向けての林道を進む。 暗く狭い林道、当然対向車なんて来ない。 同じような暗闇の景色が延々と続く。 よくわからない動物やイノシシが横切る。 やがて当初の予定の登山口の道路に合流。 登山口である中山キャンプ場への道は通行止め。 路肩に止めようと思ったが、やめておこう。 少し下って便所のある駐車場に停める。 飲んで寝床の準備してると車が通過して行く。 しばらくすると戻ってきた。 入口でしばらく停車して去って行った。 何だろう。 さっさと飲んで寝る。 6時頃起床。 まだ真っ暗。 朝食はコープのカツ丼。 ん? ご飯が無い。 ラベルを見ると、カツ煮。 カツ丼じゃなくてカツ煮。 あっ、やられた。 カツ煮を食って、予備にしてたパンを食う。 時々車が来ては入口で停止してしばらくして去って行くのだが。 何だろう? 準備して出発。 急坂車道を歩き通行止めゲート。 脇から通過して進む。 暗くてよくわからないが崩壊は修繕されてるようだ。 すぐ舗装路になり、明るくなってきたところで明るくなってきた。 よし、先に経ヶ岳だな。 そのまま林道を進む。 林道を進むと途中に古い登山道の標識。 のぞくと道がある。 ヤマップは林道表記だが。 ちょっと行ってみると、そこそこ歩かれてる感じ。 ヤマップを見るとショートカットな道だ。 こりゃいいぞと進むのだが、途中から沢沿いになると不明瞭になり岩だらけ。 ちょっとキツイぞと、林道に戻る。 やはり上りは林道の方が楽だな。 やがて看板のある登山口に到着。 ここで勘違いして林道を少し進むのだが、間違いに気付いてすぐ戻り登山道へ進む。 10分ほどで稜線の分岐点に着く。 経ヶ岳へとゆるゆると登って行く。 次第にガスってくる。 岩に苔の生えた雰囲気の良い道。 傾斜が増してくると前日の雨で落ち葉が滑り、おおっととズルリとコケる。 ここで軽く事故る。 ストックの先がひん曲がってしまった。 うーわー。 今時この太いアルミの三段、回転ロック式はかなり古いタイプのやつだ。 この後にスカンジウムなどの強い軽量合金とか、細いトレラン向けのやつとか、ポッチで固定するタイプのやつが色々出てきた。 仕方ない、またどこかの安物を買って一段だけ挿げ替えるか。 木に当ててグイグイ曲げ直す。 少し進むと長いロープの下がる岩場になる。 ストック置いて、グイグイ登る。 すぐに山頂に到着。 広くもなくガスガスだ。 何かステンレスの塊のような物がある。 持ってみると蓋のようで中からまたプラスチックのケースが出てきた。 中身は山小屋によくある一言ノート。 ちょっと書いて下山する。 慎重に岩場を下り、分岐点へと戻る。 ちょっと分岐点で一休み。 多良岳へと尾根道を進む。 しばらく進みヤマップ上の山頂印、笹岳北峰を通過。 笹岳の山頂も近いが、北側は岩壁か。 やがて分岐点。 笹岳の山頂が近いようなので立ち寄ろう。 しかし分岐点に標識も道も見当たらない。 よーく探すと踏み跡が続いている。 岩場に取り付き、少し登ると登山道となり、すぐに笹岳山頂。 よしよし、分岐点に戻る。 さて、笹岳南峰もあるね。 そのまま直登しようとしたが岩稜で無理そう。 少し下りて左側から巻いて行くと古いロープが。 ヤマップには無いが一応行けるようだ。 荒れた道をグイグイ登ると笹岳南峰の山頂。 よし降りようか。 戻るのもめんどいな。 そのまま適当に進んで合流できるかな。 傾斜のマシそうな所をガサガサ下って行く。 これがマズかった。 下るほどみるみる急になってくる。 見回しても緩斜面はない。 下るしかない。 かなりの角度になり、立木につかまってゆるゆる慎重に下る。 ズルッと腐葉土に滑る。 ハッと木につかまるが、この木が腐っていた。 ボキリと折れ、ズドドドーッと滑落。 ガッ!とカカトが食い込んだ所で一旦止まるものの、その部分がボロリと抜けてまた滑り落ちる。 ズザザザザー!と落ちていく。 フッ 無重力になる。 あれ?崖? へー、滑落して死ぬ人ってこんな感じか〜。 空が見えた。 腰掛けた状態で滑落して飛ぶと、頭が重いので後方に回転するんだー。 この間、約3秒ほど。 ズドーン!背面着地する。 また少し滑落して立木にブチ当たって止まる。 痛みは無い。 急斜面がちょうど尻と背中の全面で受けたような形となり腐葉土で柔らかかったのだ。 おーおー。 立とうとするが足が震えて力が入らない。 いや、右足の太ももが激痛。 ブチ当たって止まったのは右足太ももだ。 全体重の滑落スピードが右太ももで受けたのだ。 まだ衝撃で痛みは弱いのだが力が入らない。 立てるので骨はイッてない。 いやいや、こんな真冬のルート外で太もも折れたりしたらハイ終了だ。 長年登山を繰り返して骨は丈夫だし太もも筋肉が極太で固いのだ。 そんで助かったようなものだ。 見上げると10m以上は滑落し、飛んだのは4mくらいある大岩の上からだ。 途中の木に引っ掛かってたストックを回収。 ズルズルと下り、登山道に合流してホッとする。 右膝を曲げると太ももが痛い。 慎重に進むが岩ゴロ帯もありペース大幅遅延。 ようやく金泉寺に到着。 お寺に参拝、横の小屋は留守のようだ。 ベンチに腰掛けて一休み。 かなり遅れている。 ちょっとアミノバイタル入れておこうか。 あ、無い。 飲んだ空袋が無数に押し込んであるだけ。 やってもうた。 膝が30度くらいしか曲がらないまま多良岳へ進む。 途中で地元民らしきおっちゃんが来てちょっと話。 小屋は午後から開くそうな。 舗装路から登山道を進み、分岐点から多良岳へ。 石段を登り、暗い鬱蒼とした登山道を進むとまた石段がある。 慎重に登ると立派な神社とコンクリートの枠組みがある山頂に到着。 ここで記憶が蘇る。 このコンクリート枠は覚えがある。 参拝して下山する。 ここで登山者が数組すれ違う。 やはりそうだ、昔も最短ルートで登ったのだ。 慎重に下る。 再度コケたら痛くてたまらないだろう。 分岐点から駐車場方面へ。 登山者は無く静かな岩ゴロの原生林。 多良川の源流が美しい。 ひたすらトコトコと下りキャンプ場に到着。 あとは林道を戻るだけ。 はて。 通行止めだったのだが、車両だけなのかな。 工事してたら怒られるかな。 トコトコ林道を下る。 ミキサー車が通過して行ったが、工事現場には誰もいなかった。 道はしっかりしてるが路肩がまだのようだ。 ゲートをまたぎ、駐車場へ戻る。 山の斜面では何か工事している。 車に戻り一休み。 あ〜、足が、足が曲がらない。 左足だったらマニュアル車だからアウトだ。 最悪右足で良かった。 とりあえず出発する。 海沿いに出て昼食を探すと、所々にカキ焼きの看板が出ている。 いわゆるカキ小屋なのかな? 開いてる所に行ってみる。 下車すると痛む足。 ビッコ引いてカキやホタテを注文。 ん〜、焼き肉みたいに焼いては裏返し良い具合で熱々をかぶりつく。 磯の香りプーン。 10粒食べたが足りないのでカニ雑炊を追加。 まだ足りないがもういいだろう。 海の味覚の初体験、良きかなー。 国道を北上して市街地に入ると、ここで気付く。 早めの治療だ。 すぐに湿布を購入。 後日談だが、この後は3日ほど痛みに悩まされる事となったのであった。 佐賀の最高峰の経ヶ岳と、遠い昔の記憶の残る多良岳を行けたのは良かった。 しかしナメてるとひどい目に遭うという教訓を得るという事を思い知る結果となりました。

もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。