活動データ
タイム
07:59
距離
9.9km
のぼり
1238m
くだり
1228m
活動詳細
すべて見る九州の山旅の2日目は、長い間登りたいと思っていた大崩山(おおくえやま 1644m)です。 前日、暗くなる直前に祝子川(ほうりがわ)沿いに登ると、山奥に突然、人家や温泉が出てきてびっくり。 上祝子の集落(約40戸)です。登山口付近に到着後、車中泊。 ■登山口~坊主尾根~大崩山 登山口から森林に入り、祝子川沿いにしばらく歩くと大崩山荘が出てくる。 すぐの分岐で、坊主尾根は下りより上りの方が楽では?と考えて、坊主尾根ルートへ。 祝子川の渡渉では、跳んだ岩が濡れていてツルッと滑り、靴をぬらしてしまった。 坊主尾根に入ると、すぐに急登が始まり、これでもかと言わんばかりの急登の連続。しばらく進むと巨岩が出てくる。 岩の間を抜け、ロープと梯子でよじ登り・・まるで「危険な岩のテーマパーク」 坊主岩の手前で、右に絶壁の上に梯子、左にロープのある岩場が出てきた。 梯子とロープのどちらに先に取り付くか考えた末、ロープでよじ登り、枯れた木の根を頼りに梯子に取り付き、そのまま梯子を登っていった。あとで数人と話すと、ここが大崩山最大の難所と言っていた。美人の湯の男性は、「昔は平坦地があったが樹木と一緒に崩壊。なんとかやり過ごすしかない。」と言っていた。 大きな岩をロープでよじ登り、梯子を登っていく箇所は、高度感があるだけにひやりとする。 緩やかな岩の斜面の上部をトラバースする有名な箇所があったが、しっかり鎖をつかめば問題ない。 このあたりを越えると、傾斜も緩やかになり、緑の木々が現れ出す。展望所からは南の山々が見えた。 ここからは北の対岸のワク塚と呼ばれる岩峰群を眺めながら、明るいブナ林を登っていく。 遠くに傾山や祖母山が見える。いくつもの分岐を過ぎると、大崩山の頂上。 ■大崩山~ワク塚コース~登山口 頂上から少し戻ったところで展望を楽しみ、山を始めて5年という宮崎の青年と話しながら昼食。 下りはワク塚コースをとる。しばらく下ると、またまた巨岩が出てきた。上ワク塚はパス。 中ワク塚付近だったと思うが、20人ぐらいの中高年のパーティとすれ違った。 リーダーらしい男性から「ひとりですか?」と言われたので、「危険ですか?」と返したら「危険ですね」と言われてしまった。それ以上は話さなかったけど、下準備もなく、どこを歩いているかわからないまま後をついていく20人のパーティと、ある程度準備して、慎重に足を運んでいるシニアの単身とどちらが安全(危険)か、一概には言えないと思ったりした。 そのあとも、梯子を下り、ロープで下り、急斜面をトラバース・・ 下ワク塚の展望台からは、よく見る大崩山ならではの展望が得られた。 岩がなくなり、しばらく進むと祝子川の支流へ。もう安全・・と、ホッとして飲んだ水の美味しかったこと。 祝子川に出たが、渡渉箇所がわからない。ここしかないと思うところで、岩をずり下りた。 乾いた砂地と思ったところは、踏むと水が出てきて、またしても靴をぬらした。 岩を2~3飛び越えて対岸に渡ったが、慎重さを要する渡渉だった。 大崩山荘の前をとおり、登山口に到着。コースタイムどおりの8時間の山行を終えました。 大崩山は、巨岩・奇岩が見る者を圧倒する、ビッグなスケールの山。 「深田久弥の日本百名山にどうして入らなかったの?」と九州の人が悔しがるのもわかります。 最後まで神経を使いましたが、長年の夢が果たせました。 ■下山後 車で下山途中、祝子川温泉「美人の湯」で汗を流し、「おまかせ定食」をいただいた。 「美人の湯」は、延岡市(旧北川町)が建設した施設を地元の組合が指定管理しているとのこと。 大崩山が好きで福岡から移住して、施設を管理しながら毎週のように大崩山に登るというご夫婦としばらく歓談。 次の目的地「尾鈴山」に向かいました。 ≪おせっかい情報≫ ・大崩山は、上祝子からが一般的。坊主尾根、ワク塚のどちらのコースを上りに使うか、意見が分かれるようです。 坊主尾根の登りが急なので、多くの人は、上りに「ワク塚」、下りに「坊主尾根」と言っていました。 ・祝子川の渡渉は、大きな岩がゴロゴロしていて、目印がないことから、やや難しく、慎重さが必要と感じました。 ・巨岩を越えていく大崩山では遭難事故が多いと思い、美人の湯のベテラン男性に尋ねました。 意外にも滑落による死亡はほとんどなく、道迷いによるSOS発信(迷って戻れなくなる)が多いとのことでした。 男性は、大崩山には知られていないコースが一杯。坊主尾根、ワク塚のコースは「初心者向け」とも言っていました。
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