冬至、凍てつくニュウ

平日金曜日に有給消化をして、友人と北八ヶ岳へ。谷川岳、西穂高岳と候補はありましたが、先日の各地に降った大雪の影響を考慮し、中でも一番近場で雪の影響がマシそうということで選定。 計画では渋の湯から黒百合ヒュッテを目指し、雪の状況次第で天狗岳かニュウに向かうかを見極め判断することに。 駐車場へ着く前から雪の影響で車道が凍結気味。 事前にスタッドレスを履いてはいたものの、車がFRなのですぐにスリップを起こしそうになるため慎重に運転しました。正直往復の山道が一番緊張しました・・・。 駐車場の時点でまあまあの降雪量だったことから、最初からチェーンスパイクを装着していきました。登山口から黒百合ヒュッテまでは1時間半程。道中はトレースがしっかり先行者の方々のお陰でついていたため、比較的登りやすく危険な箇所もありません。 ずっと雪が木々の葉に降り積もった同じような景観が続きますが、迷いやすそうな箇所もなくヒュッテに到着。マイナス10度近い気温で天狗岳のピーク方面は強風が吹いているとの情報。 これは厳しいかもしれない。 そう感じながらも行けるところまでとりあえず進んでみようと中山峠分岐を天狗岳方面へ足を進めました。 開けた地点に出た瞬間襲いかかる強風に、ピッケル、12本アイゼンを履いていないことから、友人と撤退を判断。下山後でも山は逃げないので正解だったと思っています。 そのまま中山峠まで戻り、ニュウを目指します。ニュウは黒百合ヒュッテよりも標高が低いピークなため、道中は登りよりも下りが長く折り返しが地味に辛いなと感じながらも1時間強で到着。 ピークからは元々の目的地点の天狗岳が拝められたり、富士山もくっきりと眺望ができました。 雪山の洗礼と荘厳さを吹き抜ける風の中に感じながら、しばしニュウで眺めを堪能します。 黒百合ヒュッテへ戻る道中、ナルゲンに入れていた水も完全に氷点下にやられ凍り飲めない状況。 ザックの中に入れていたペットボトルも少し凍っており、寒さを凌げるように対策しないと今後長期的な計画を練る際は命を脅かすな、としみじみ学ぶことが多い雪山でした。 戻ってきてからは黒百合ヒュッテの方々のご好意で、外で作った昼食をヒュッテの中で暖を取りながら食べさせていただきました。ヒュッテのおはぎもいただき、お腹いっぱいで満足。 来年の八ヶ岳縦走に胸を巡らせながら、雪山を満喫することができました。 まだまだ未知のことが多く、登るたびに何かを知り、感じ、そしてまた知りたいことが増える。 それの繰り返しに山行の魅力は詰まっているのだと、そう思います。