ミニベロ廃キング 東京湾要塞富津元洲堡塁砲台 中根着弾観測所 磯根着弾観測所

2020.12.13(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 10
休憩時間
1 時間 6
距離
30.0 km
のぼり / くだり
324 / 325 m
4 50

活動詳細

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富津公園内に残る、富津砲台の探索に行ってみました。興味の無い方には全く面白くない活動の記録です。適当にスルーしてください。 東京湾要塞としての砲台は、正確には「富津元洲砲台」と言われる、富津岬の付け根に近い方の堀で囲まれた土塁の部分です。 明治期に、東京湾防衛の為、房総半島に最初に築かれた陸軍の砲台で、1892年(明治25年)に28糎榴弾砲6門、12糎加農砲4門が据付られました。当時の大砲は射程が短く、神奈川県側の観音崎の砲台群と、第一~三海堡で、外国軍艦の東京湾への侵入を阻止しようという構想だったようです。技術の進歩により砲の射程は伸び、千葉側の東京湾防衛拠点は、館山に移動したためか、1915年(大正4年)お役御免で、軍の施設から除籍されています。 その後1920年(大正9)頃から新兵器の実射試験場として、富津岬全域が富津試験場と名称を変え整備されました。中には、あの戦艦大和の主砲を凌駕する射程を誇る、「九〇式二十四糎列車加農砲」(大和の主砲射程42km、列車砲の射程50km!)という、中二病全開の超兵器もあったそうです。 今回は、富津公園に点在する、富津試験場の遺構を見て回るとともに、海上射撃試験の観測施設である、中根と磯根の着弾観測所を探してみました。 ちなみに富津岬は、終戦後初めてアメリカ軍が上陸した場所でもあります。昭和20年8月30日午前5時58分、マッカーサー元帥が、厚木飛行場に着陸するより少し早く、アメリカ海兵隊300人が富津岬の南側海岸に上陸しています。もっとも、8月26日厚木飛行場に先遣隊が進駐していますので、初めて本土の土を踏んだアメリカ軍と言うわけでは無かったようです。

富津市 富津元洲堡塁砲台。堡塁の内側には、28糎榴弾砲6門、12糎加農砲4門の砲座がありました。
富津元洲堡塁砲台。堡塁の内側には、28糎榴弾砲6門、12糎加農砲4門の砲座がありました。
富津市 地面から生えている、キノコ状のものは、地下施設の通気塔。
地面から生えている、キノコ状のものは、地下施設の通気塔。
富津市 通風塔があるからには、地下施設があるのでしょうけど、現在地上に露出しているのは、左下のアーチ側の遺構のみ。
通風塔があるからには、地下施設があるのでしょうけど、現在地上に露出しているのは、左下のアーチ側の遺構のみ。
富津市 中はこんなんで、壁に窪みが付いています。人が入るには小さいし、用途は不明です。
中はこんなんで、壁に窪みが付いています。人が入るには小さいし、用途は不明です。
富津市 展望台。戦後造られたものです。
展望台。戦後造られたものです。
富津市 展望台から横須賀方向。第一海堡が見えます。
展望台から横須賀方向。第一海堡が見えます。
富津市 指揮官の御立ち台だと思いますが、正確には不明です。
指揮官の御立ち台だと思いますが、正確には不明です。
富津市 この橋は、恐らく公園整備したときに架けられたもの。デザインがレトロで良い。
この橋は、恐らく公園整備したときに架けられたもの。デザインがレトロで良い。
富津市 でかいコンクリート工作物。
でかいコンクリート工作物。
富津市 弾丸射入窖と言われる、試験設備。
弾丸射入窖と言われる、試験設備。
富津市 中に砂を詰めて、そこに弾丸を撃ち込んでいた。
中に砂を詰めて、そこに弾丸を撃ち込んでいた。
富津市 で、この避害所の壁に隠れて、弾丸の試射を観察していたようですが、この壁の更に後方にも、試験用の砲座があったらしく、中央の隙間を、弾丸が飛び抜けていったと推定されます。後ろから弾丸が飛んでくるのでは、隠れる意味が無いのではないか?
で、この避害所の壁に隠れて、弾丸の試射を観察していたようですが、この壁の更に後方にも、試験用の砲座があったらしく、中央の隙間を、弾丸が飛び抜けていったと推定されます。後ろから弾丸が飛んでくるのでは、隠れる意味が無いのではないか?
富津市 イテ塔と呼ばれる施設。イテは、いんぺいしきナントカの省略だと思いますが、正確には不明。重機関銃用隠顕式銃塔という名称もあり、普段は建物内に機関砲をしまっておき、必要な時に屋上に持ち上げて使うってな具合でしょうか。
イテ塔と呼ばれる施設。イテは、いんぺいしきナントカの省略だと思いますが、正確には不明。重機関銃用隠顕式銃塔という名称もあり、普段は建物内に機関砲をしまっておき、必要な時に屋上に持ち上げて使うってな具合でしょうか。
富津市 上に登ると階段があり、中に入れる。
上に登ると階段があり、中に入れる。
富津市 天井には穴がある。雰囲気的に、この穴から機関砲を昇降させていたようです。
天井には穴がある。雰囲気的に、この穴から機関砲を昇降させていたようです。
富津市 上から。この画面では左側の大きい方が、機関砲の穴だと思います。その両側に丸い穴があります。用途は不明。
上から。この画面では左側の大きい方が、機関砲の穴だと思います。その両側に丸い穴があります。用途は不明。
富津市 道路から見える部分より、奥にもコンクリート工作物があります。ここも地下に部屋があるようですが、御覧の通り樹木が密生して、進入不可です。
道路から見える部分より、奥にもコンクリート工作物があります。ここも地下に部屋があるようですが、御覧の通り樹木が密生して、進入不可です。
富津市 付近に砲台があったらしいので、薮の中を探索。
付近に砲台があったらしいので、薮の中を探索。
富津市 あら、民家の裏に出ちまった。どうも砲台の跡地らしい。在住かもしれないので、速やかに撤退です。
あら、民家の裏に出ちまった。どうも砲台の跡地らしい。在住かもしれないので、速やかに撤退です。
富津市 駐車場近くまで戻って来ました。この付近に砲台があり、先ほどの弾丸射入窖に向かって砲弾を撃ち込んでいたらしいです。
駐車場近くまで戻って来ました。この付近に砲台があり、先ほどの弾丸射入窖に向かって砲弾を撃ち込んでいたらしいです。
富津市 監的所。その名の通り、目標を観測する施設。ザクが実在したら、頭はこんな感じではないかと。
監的所。その名の通り、目標を観測する施設。ザクが実在したら、頭はこんな感じではないかと。
富津市 後方に出入口があります。
後方に出入口があります。
富津市 中はこんなんで、結構広い。
中はこんなんで、結構広い。
富津市 監的所の近くに、土盛りがあります。
監的所の近くに、土盛りがあります。
富津市 富津岬荘(2018年閉館)の駐車場。草むらに砲台が埋まっているそうです。
富津岬荘(2018年閉館)の駐車場。草むらに砲台が埋まっているそうです。
富津市 富津岬荘の敷地は、軍事施設時代に引込線の線路がありました。この引込線で「九〇式二十四糎列車加農砲」の試験が行われていたそうです。その先には・・
富津岬荘の敷地は、軍事施設時代に引込線の線路がありました。この引込線で「九〇式二十四糎列車加農砲」の試験が行われていたそうです。その先には・・
富津市 通称「ボウズ」と呼ばれる監視所です。
通称「ボウズ」と呼ばれる監視所です。
富津市 海岸側に出入口があります。中は住めそうなくらい広い。
海岸側に出入口があります。中は住めそうなくらい広い。
富津市 監視所の近くにも、監的所があるらしいのいですが、これを探すのに難儀しました。激藪を彷徨い・・・
監視所の近くにも、監的所があるらしいのいですが、これを探すのに難儀しました。激藪を彷徨い・・・
富津市 ようやく到達できました。先程のザクの頭とほぼ同じもののようです。
ようやく到達できました。先程のザクの頭とほぼ同じもののようです。
富津市 後ろも同じ。
後で判ったのですが、監的所は全部で3か所あり、今回2か所回りました。弾丸射入窖の近くの監的所を見落としました。一旦車に戻ります。
後ろも同じ。 後で判ったのですが、監的所は全部で3か所あり、今回2か所回りました。弾丸射入窖の近くの監的所を見落としました。一旦車に戻ります。
富津市 薮漕ぎすると、いつもこれです。小枝とか種が入り混むと、すごくイタイ。
薮漕ぎすると、いつもこれです。小枝とか種が入り混むと、すごくイタイ。
富津市 着弾観測所まで、車で移動しようかと思いましたが、天気が良いので自転車で行きます。出番だよ。「お任せくださいご主人様♥」
着弾観測所まで、車で移動しようかと思いましたが、天気が良いので自転車で行きます。出番だよ。「お任せくださいご主人様♥」
富津市 なんか奇妙な電柱だらけの風景。
なんか奇妙な電柱だらけの風景。
富津市 砂浜を自転車押してたどり着いたのは、「中根着弾観測所」
砂浜を自転車押してたどり着いたのは、「中根着弾観測所」
富津市 ベンチなんかもあったりしますが、戦争遺跡です。
ベンチなんかもあったりしますが、戦争遺跡です。
富津市 中から。対岸の三浦半島ではなく、東京湾口を向いています。方向的には伊豆大島の方でしょうか(今日は見えませんが)
中から。対岸の三浦半島ではなく、東京湾口を向いています。方向的には伊豆大島の方でしょうか(今日は見えませんが)
富津市 コンクリートの骨材には、貝殻がいっぱい。これでは強度が出ないだろう。
コンクリートの骨材には、貝殻がいっぱい。これでは強度が出ないだろう。
富津市 磯根崎に到着。実は磯根着弾観測所の探索は、今年の4月にも行っているのですが、発見できませんでした。
磯根崎に到着。実は磯根着弾観測所の探索は、今年の4月にも行っているのですが、発見できませんでした。
富津市 有名廃物件「磯根崎廃ループ橋」正確にはループ型の道路の一部が橋になっているだけなので、ループ橋は誤り。
有名廃物件「磯根崎廃ループ橋」正確にはループ型の道路の一部が橋になっているだけなので、ループ橋は誤り。
富津市 カーブを描く道路。横須賀にある「のの字坂」と同じような感じ。完成していない、所謂「未成道」というやつです。yamapでもハルさんがこの道の活動日記を上げていますね。
カーブを描く道路。横須賀にある「のの字坂」と同じような感じ。完成していない、所謂「未成道」というやつです。yamapでもハルさんがこの道の活動日記を上げていますね。
富津市 浅間神社。この鳥居の奥の山道を登ると、奥の院があります。春の探索で登った時には、きちんと管理されていました。
浅間神社。この鳥居の奥の山道を登ると、奥の院があります。春の探索で登った時には、きちんと管理されていました。
富津市 えっ。私有地立ち入り禁止?春は通れたのに。ここ道路じゃなかったの?
えっ。私有地立ち入り禁止?春は通れたのに。ここ道路じゃなかったの?
富津市 仕方ないので、別ルートから向かいます。このへんはまだ走行可能ですが・・・
仕方ないので、別ルートから向かいます。このへんはまだ走行可能ですが・・・
富津市 倒木。ここだけでなく何ヵ所も。その度に自転車を押し上げ、乗り越える。「ご主人様、私を置いて行って下さい( ;∀;)」「馬鹿、弱音を吐くな。一緒に帰るんだ!」妄想で自分を励まさないと挫折しそうです。
倒木。ここだけでなく何ヵ所も。その度に自転車を押し上げ、乗り越える。「ご主人様、私を置いて行って下さい( ;∀;)」「馬鹿、弱音を吐くな。一緒に帰るんだ!」妄想で自分を励まさないと挫折しそうです。
富津市 あ。明るい。あの向こうに道があるに違いない。
あ。明るい。あの向こうに道があるに違いない。
富津市 なんとか目標地点に到達。鬱蒼とした激薮を捜索するも成果無し。何か建物を造るには急斜面過ぎる地形でした。今回も挫折。
なんとか目標地点に到達。鬱蒼とした激薮を捜索するも成果無し。何か建物を造るには急斜面過ぎる地形でした。今回も挫折。
富津市 何でこの場所を目標にしたかと申しますと、根拠は戦前の地図。赤枠に見たこと無い記号があります。古い地図記号で「海軍望楼」です。しかし、陸軍の着弾観測所に、海軍の記号はおかしいと考えるべきでした。着弾観測所は別のところにある。更に、海軍望楼もどこかにある?
何でこの場所を目標にしたかと申しますと、根拠は戦前の地図。赤枠に見たこと無い記号があります。古い地図記号で「海軍望楼」です。しかし、陸軍の着弾観測所に、海軍の記号はおかしいと考えるべきでした。着弾観測所は別のところにある。更に、海軍望楼もどこかにある?
富津市 第二展望台と立て札があったビューポイントから。左の陸地は金谷のあたり。右は三浦半島。じゃなくて、多分伊豆半島。ここが海軍望楼跡かな?
第二展望台と立て札があったビューポイントから。左の陸地は金谷のあたり。右は三浦半島。じゃなくて、多分伊豆半島。ここが海軍望楼跡かな?
富津市 「お疲れ様でしたご主人様♥」「お前も頑張ったね。ナデナデ」「キャッ!ご主人様のエッチ!」「ええっ。ここエッチな部分なの?」妄想は・・・虚しい・・・。
「お疲れ様でしたご主人様♥」「お前も頑張ったね。ナデナデ」「キャッ!ご主人様のエッチ!」「ええっ。ここエッチな部分なの?」妄想は・・・虚しい・・・。

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