寒波到来前のテント泊(後山/岡山県最高峰)

2020.12.12(土) 2 DAYS

チェックポイント

DAY 1
合計時間
11 時間 45
休憩時間
5 時間 55
距離
14.8 km
のぼり / くだり
1488 / 1472 m
9
13
14
16
15
14
9
6
29
15
19
53
DAY 2
合計時間
4 時間 14
休憩時間
4 時間 10
距離
148 m
のぼり / くだり
6 / 8 m

活動詳細

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コロナ吹き荒れし2020年。4年前に山歩きを始めて以来の念願だった、テント、シュラフ、コンロのキャンプ3種の神器を、春〜秋にかけて順次購入した。もっと早く手に入れておけばよかった、それが実感である。だがこれも仕方なし。月々のお小遣いの範囲ではおいそれとはいかず、工面するのに時間がかかってしまったのだ。そんなテント泊も今回4回目。寒波到来前に今年の泊まり納めをしたい。下山部の仲間Mさんと話がまとまり、岡山県最高峰の後山(うしろやま)の麓にあるキャンプ場に出かけた。 早朝6時、阪急逆瀬川駅でMさんを拾い、さぁ出発だ。中国道から鳥取道へ。午前8時に後山キャンプ場へ着いた。今夜のテント泊は、ここのキャンプ場なので、登山に不要な荷物は全部車の中に置いておく。極端に軽くなったザックを背負って登山道へむかう。 いきなり「熊に注意‼︎ 」という看板に緊張する。登山道の入り口で田中陽希さんの真似をして「よろしくお願いしまーす」と一礼。いきなりの急登も心地よし。樹々は殆ど落葉して、地面は茶色っぽい紅葉で覆われている。紅葉真っ盛りの頃は壮観だったのだろう。尾根筋に上がるまではほぼ無風。尾根に上がると風は冷たい。そのため休憩のたびに服を脱いだり着たりとなる。歩き始めて90分、午前9時40分頃に船木山の山頂に着いた。 晴れているのだが、ガスがあって眺望は今ひとつ。歩いて来た道の先、東側にピークが見える。あそこが兵庫県と岡山県の県境で、岡山県最高峰の後山だ。下って登る稜線を歩く。気持ちの良い道だ。小生は熊鈴、Mさんは熊除けの音楽を鳴らしている。懐メロのオンパレード。尾崎豊、浜田省吾、サザン、ユーミン、沢田研二もあった。いきものがかり、GReeeeNも。その曲がヒットしていた当時のことが記憶に蘇ってくる。音楽の力はすごいなー。 10:30頃に後山の山頂から、元来た道を引き返し、船木山を通り過ぎてさらに西へ、道中ずっと気持ちの良い稜線を、Mさんとあれこれ喋りながら歩いていく。眺望ゼロの鍋ヶ谷山を通り過ぎ、11:15頃に駒ノ尾山頂に着いた。山頂はストーンサークルのように大きな石が並べられている。今朝は4時半起床、5時朝食だったこともあり、さっきから腹が減っていた。石の上にカップヌードル味噌を置いて熱湯を注ぐ。Mさんはどん兵衛。美味い!熱々のラーメンは幸せな気持ちにしてくれる。 Mさんから、未だ時間があるのでもう一山登りたいとの声が出て、コースタイム1時間のダルガ峰(ダルガなる)へと足を向ける。40分ほどで到着。眺望は全く無し。立ち枯れた樹々の下で記念撮影し引き返す。往路は巻道を歩いてパスしていた大海里山へ。ここは眺望が良かった。特に大海里山から南へ少し降りた辺りからの眺めは素晴らしい。後山、船木山、鍋ヶ谷山が連なり、その手前の駒ノ尾山の斜面には植林された杉の木が林立している。この景色を見れただけでもダルガ峰に足を伸ばした甲斐があった。 稜線を船木山まで戻って下山。下山こそが大切。ゆっくり時間をかけて降りる。15:20頃に後山キャンプ場に着いた。車からテント泊の荷物一式を取り出す。重い!これを全て担いでの山行は大変だ。今日のテント泊は恵まれた環境だ。 テントを張るのも4回目となると、少しは手際良くなって来た。30分弱で設営完了。周囲にはソロキャンパーが2-3名。それぞれが夕暮れ時を楽しんでいる様子だ。我らも晩ご飯の準備に取り掛かる。今夜は小生はダブルコンロ。一つ目はアヒージョ。メスティンにオリーブオイルとニンニクと具材(マッシュルームとなめこ)を入れ、固形燃料の上で調理開始。ここにアヒージョの素を投入する。二つ目はジャーマンポテト。アルパインクッカーをバーナーで熱し、タマネギを炒めてからブロックベーコンとジャガイモを加える。ここでもジャーマンポテトの素を投入。調理がバタバタで余裕がなく写真を撮っていなかった。次回の課題である。 Mさんはレトルト食品を多数持参。湯煎して熱々を食べる。ビーフシチュー、大豆のスープ、ペペロンチーノ。ペペロンチーノはお湯の量を間違えてしまった。短いネジ状のパスタのフジッリがスープの中で浮いている。しかも超薄味。なんとも乙な味であるが、充実のメニューとなった。 Mさんは赤ワイン1.8リットル紙パックを持参。2人で飲むとあっという間に空になった。アヒージョがベストマッチし、オリーブオイルも残さず飲んでしまった。小生はJim Beamの小瓶(ガラス瓶ではなくプラスチック瓶)を持参。柿の種などの乾き物などを食べながら飲むとこちらも空に。BGMはNHKらじるらじるでビートルズのホワイトアルバムを聴いた。山の中のキャンプ場で美味しいお酒と熱々の料理、Mさんとの他愛のない会話。大満足である。 飲んで食べて腹一杯となり、20時頃にそれぞれのテントに引き上げた。吾輩のテントは2人用サイズなのでゆったりとしている。防寒対策をバッチリしてからシュラフにもぐり込むと、いつの間にか夢の中へ。夜中にふと目が覚めた。寒かったがテントの外に出て空を見上げる。無数の星々が輝いている。星の数が多すぎて星座が分からないほどだ。オリオン座が見える。ベテルギウス、シリウス、プロキオンの冬の大三角。スバル星団も分かった。流れ星がスーッと尾を引く。凍てついた冬の夜である。だが静けさは無い。MさんのテントからいつものBGMが聞こえていたからだ。これなら熊も来ないだろう。 5時の目覚ましの前に起き上がる。夜中にパラパラと雨が降っていたようだ。快適なテントの有り難みを感じる。テント内の荷物を整理してから、テントの外に出て撤収に取り掛かる。Mさんも起き出した。本格的な冬の寒波到来前とはいえ、テントのフライシートに付いた水滴が凍っていた。氷点下まで下がったようだ。 朝食はアルファ米の赤飯。食後にはホットコーヒー。Mさんと分け合う。「昨夜はあまり眠れなかった気がする」とMさん。いやいやBGMは間断なく続いてましたよ。後片付けをして車に荷物を詰め込み、キャンプ場を後にする。それにしても愉快な山歩き、テント泊であった。山の神様、Mさん、そして家族に感謝の1泊2日であった。

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