YAMAPでの出会いに感謝、感動の邂逅(雨乞岳・イブネ・クラシ・御在所岳)

2020.11.21(土) 2 DAYS

チェックポイント

DAY 1
合計時間
11 時間 57
休憩時間
6 時間 21
距離
13.3 km
のぼり / くだり
1111 / 991 m
25
22
4
20
1 43
7
17
13
11
20
17
4
DAY 2
合計時間
6 時間 9
休憩時間
2 時間 30
距離
8.3 km
のぼり / くだり
614 / 737 m
14
4
4
35
2

活動詳細

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petit-princeさんに声をかけていただき、あきさんMayさんを交えた4人で、1泊2日のテント泊に出かけた。1日目の夕方にテント場で偶然知り合った、しょー太郎さんを含めての山歩きは「素晴らしかった!」の一言に尽きる。メンバーに感謝感謝の2日間である。プランニングはpetit-princeさん。最高の山行となった。 午前8:00過ぎに武平(ぶへい)トンネル東駐車場に2台の車がやって来た。降りてきたのは上記の4人である。手早く身支度、トイレを済ませてさぁ出発!晴れているが猛烈な風。ウィンドブレーカーを着るのにも一苦労だ。4人1列になり、トンネルを潜って西側登山口から登る。先頭はpetit-princeさん、小生、Mayさんが続き、殿(しんがり)はあきさんだ。petit-princeさんやあきさんは安全登山のために荷物は必要最小限に軽量化されたもので、ザック全体の重量は約7.5kg。小生はあれもこれもザックに詰め込み60リットルザックがパンパンに膨れ上がって19.4kg。その差は約12kg!小生のザックの天辺は頭よりも飛び出ているが、petit-princeさん、あきさんは実にコンパクト。Mayさんのザックもそれに次ぐ。4人並んで歩いていても同じ行程を行くパーティには到底見えない。小生のいでたちは3泊4日の大縦走であるかのようだ。petit-princeさんに「このザック、本当にテントやシュラフ入ってます?」と思わず疑問が声に出る。山の先生に対しては愚問もいいとこであった。 沢谷峠を経て七人山へ。そこから東雨乞岳へ。ここからの眺望は素晴らしく、東側には鎌ヶ岳・御在所岳・竜ヶ岳が一望。遠くには伊吹山。山の間からは名古屋方面の都市も見える。南東方向の伊勢湾がキラキラと光っている。西側には綿向山も。お陽さまありがとう!ただ風が凄くて、小生のザックが大きいこともあり、風下へよろよろと押されるくらいだった。 東雨乞岳から西へ辿り雨乞岳へ。こちらも眺望はあるが東雨乞岳の方が上である。進路を北に取り杉峠へ降りる。この下り道がかなり急で、慎重に慎重に歩く必要があり、重いザックの小生は遅れ気味となる。 杉峠から東へ少し降りていったところに、近くに沢がある、お誂え向きのテント場があるそうで、そこで先にテントを張ろうということに。12:00頃に到着し、めいめいがテントを張る。皆さんテント張るのが早い!テキパキとした動き。もたもたの小生は焦る。小生のみダブルウォールのテントだったので、遅れたこと許してください。青、黄、緑のテントがテント場に立った。ここで昼ごはん。それぞれのテントで食べる。小生は寒さに負けないように、カップヌードルトムヤムクン。これだけでは物足りない。バナナカステラを頬張りながら、カフェオレを準備する。熱いカフェオレが身体をほぐしてくれた。 13:00、テントに余計な荷物は置いて、軽いザックで出発。イブネ、クラシを目指す。どちらも鋭いピークではなく、なだらかな高原。山頂付近は強風が心配だったが、この時間には風は弱まっていた。そこかしこにテントが貼られている。低い灌木の風下、東側に張られているテントが多い。水場は無いが、ここでの幕営も面白そうである。45分ほどでイブネ山頂へ着いた。東側、苔だらけのもふもふの先から、鎌ヶ岳や御在所岳、名古屋の街が見える。北側には琵琶湖が見渡せた。小さなとんがりの単独峰は近江富士の三上山であろう。琵琶湖はその辺りから最北の奥琵琶湖まで、遠く白い頂きは白山だろうか。青空にくっきりと映えている。午前中に東雨乞岳から見た景色よりも、グッと近くに見える。素晴らしいお天気だ。 眺望を暫し楽しんだ後、クラシを目指して東へ。この辺りはイブネに輪をかけて苔モフの世界。登山路の土の道の周りは、そこら中に苔の「島」。あきさんが口にした「海の底、珊瑚礁のよう」というのは決して誇張では無い。陽射しはやや斜めに傾き、輝く苔と影になった苔が、なんとも言えない味わいを出している。こんな光景、見たことない! クラシの不思議な世界に浸った後、少し引き返すと赤茶けたような小山頂が見える。こちら銚子にも足を伸ばしてからテント場へ引き返した。 テント場に戻ると、我々のテントの他にもう一張り。そこから顔を出してにっこり挨拶してくれたのが、しょー太郎さんだった。綿向山の方から来たんだそう。3人パーティだったが、他の2人は日帰りで、一人ここに幕営したとのこと。しょー太郎さんの笑顔に引き込まれ、ワイガヤと5人で宴会となった。Mayさん差し入れのボジョレー ヌーボーで乾杯!山のことを中心にして、話はあちらこちらに曲がりくねる。ボジョレー を飲み干した後は、しょー太郎さんのウィスキーをいただく。テント場は、とっぷりと暮れて、半月(6日目くらいの上弦の月)も西の山の稜線に隠れつつあり、星が輝きを増してきた。話は尽きぬが20時頃にお開きとなった。 お開きになる少し前に、ヘッドランプを付けた半ズボンの男性が登ってきた。今日から明日にかけて、このあたりを縦走しているそうだ。名をケンという。ケンさんもここで幕営、テントは6張りとなった。 テントに引き上げて各自晩ご飯。小生はメスティンでご飯を炊き、レトルトカレーを温める。山の中で食べるカレーの美味さは別格だ。 幸いテント場はほとんど風がない。この夜は冷え込みも厳しくなかった。シャツやフリース、ダウン等で上は6枚、ボクサーパンツにアルミパンツ等で下は4枚。靴下は2枚重ねで足の甲と裏に、片足2枚ずつ貼るカイロ。さらにその上にルームシューズを穿く。首にはヘアーバンドに加えてネックウォーマー。これで耳も鼻も覆う。頭には毛糸のナイトキャップ。更に頭の天辺に貼るカイロ。両手にも毛糸の手袋。この装束でモンベルダウンハガー650#2に潜り込んだ。頭の下には空気で膨らますタイプの枕。暖か〜い!家で寝ているのと変わらないくらいだ。遠くでイビキの音が聞こえた気がしたが、直ぐに夢の中へ引き摺り込まれた。 翌朝6時に気持ちよく目が覚めた。朝食の準備。マルタイ棒ラーメン。これも安定の美味さ。山の中なのでスープは最後の一滴まで飲み干す。テントの撤収に入ると、周りのテントはほぼ片付きつつある。みんなやることが早い!ここでまたまた焦る。なんでこう、いつも一歩遅れるのだろうか。フライシートにはたっぷり水滴が付いていた。ダブルウォールが寒さを和らげてくれた一因かもしれない。 7:10頃テント場を東へ出発。ケンさんは縦走を続けるために杉峠の方へ登っていった。我々はしょー太郎さんを加えた5名のパーティで東へ進む。沢沿いの道を歩くと大きく開けた谷に出た。広葉樹はすっかり落葉している。ホオの葉があたり一面に落ちている。愛知川(えちがわ)を何度か渡渉。コクイ谷出合では、兵庫県立神戸高校山岳部の約30名が休憩を取っていた。 根の平峠へは行かずに国見峠へと登っていく。今朝は天気が良くない。雲が出てきたなと思ったら、登るにつれて辺りには乳白色のガスが立ち込めてきた。ゴジラ岩を過ぎ、なおも登って行き、国見峠の舗装路に出た途端、ここでなんとケンさんとの再会が!偶然の出会いに大盛り上がりだ。そこから6人で御在所岳展望レストランへ。お目当ては名物のカレーうどん。petit-princeさんに聞くと、麺は伊勢うどんでモッチリした食感だそう。10:00過ぎにレストランへ入る。元々のレストラン「アゼリア」は老朽化で閉店。新装の展望レストラン「ナチュール」は御在所ロープウェイ山上駅の近くだ。コロナ対策でテーブル席が密にならぬよう「ここには座らないでください」という表記があちらこちらに。席を取ってから、カレーうどん950円の食券を購入して配膳カウンターへ出すと、プラスチックの番号札を渡された。 カレーうどんは名物の名に恥じない美味さである。カレーに絡むモッチリ麺もさることながら、具の牛肉がこれまた美味い。ケンさんはカレーうどんを平らげた後、五平餅にかぶりついていた。5000kcalは消費するというから、しっかり食べねばならないようだ。 腹が満たされると心も満たされる。満ち足りた6人は、食後しっかりマスクをして楽しく会話。その後ケンさんと別れて、5名は御在所岳山頂へ。そこから長者池を経て武平峠へ。高度感たっぷりの岩場から見下ろすと武平トンネル西駐車場が見えた。真正面には鎌ヶ岳が立っている。と言っても山頂は雲の中であった。 武平峠でしょー太郎さんは西駐車場へ。我々4名は東駐車場への道を取る。「しょー太郎さんと別れて急に静かになりましたね」とあきさん。ホントそうだ。東駐車場に着くと、しょー太郎さんが律儀にも別れの挨拶に来てくれた。楽しくていい人だ。山への姿勢もすごく真面目である。 地元のしょー太郎さんと別れた4名は、近くの温泉で2日間の垢を落とすことにした。12:30、入浴料700円をpaypayで支払う。1時間後に集合ということでMayさんは女湯へ。身体を洗って湯船に浸かる。天然温泉特有のぬめりが肌に心地よい。広々とした露天風呂もある。お土産に、草餅5個入り500円を購入。帰ったら家族で食べよう。 充実の2日間はあっという間に終わってしまった。素晴らしい山仲間との出会い、安全登山が荷物の軽量化へつながる発想、山歩きに潜む危険について等、実に多くのことを学ぶことができた。ありがたい話である。今日も無事安全登山下山が出来た。山の神様ありがとうございます。そしてこの機会を作ってくれたpetit-princeさんに感謝。あきさんMayさんしょー太郎さんケンさんにも感謝。山道を整備してくれている方を始め、出会った方皆さんに感謝です。そして気持ちよく送り出してくれた家族にも。ありがとう!

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