鋸尾根Ⅲ峰・鋸尾根Ⅱ峰・鋸尾根Ⅰ峰・川苔山(川乗山)

2020.11.15(日) 日帰り

活動データ

タイム

06:48

距離

13.9km

のぼり

1704m

くだり

1615m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
6 時間 48
休憩時間
1 時間
距離
13.9 km
のぼり / くだり
1704 / 1615 m
52
32
1 17
2
3
18
1 8
2

活動詳細

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奥多摩の山には約20年前よく登っていた。 高校生でいろいろな制約がある中、山に登るには丹沢や奥多摩が唯一の選択肢であった。 そのとき高水三山やら大岳山や雲取山には登っていたが、川苔山には登っていなかった。 その後も登山から離れていたころも、休日の敗戦処理というか代償行為で鳩ノ巣渓谷あたりにはよく行っていたが、社会人になってしばらくして、山を再開してからはあまり奥多摩の山には足が向かなかった。 第一にどうせ登るならアルプスへ行きたい。 それが無理なら亜高山帯へ行きたい。 雲取山でも低山とそこまで変わらない。 さほど眺めがよくない。 陰鬱な杉林の中を歩くのが大半の行程である。 奥多摩の山からは基本的に奥多摩と周辺しか見えない。 これは南関東の地形が起伏に富んでいるせいで、近くの山で視界がさえぎられるせいである。 鷹ノ巣山や雲取山のように比較的高い山で遠くが見えても、富士山という日本一の山がたちはだかっている。 富士山が南関東の景色をワンパターンにしていることは否定できない。 北関東の山の方が、日光や上越国境の山やら浅間山やら見える山にバリエーションがある。 では秋から春の高山に登れない時期はどうか。 6時に家を出ても10時前にしかたどり着けないので、日の短い時期の日帰り登山にそこまで魅力を感じなくなってしまった。 そして2月から4月は奥多摩など花粉症を関東平野に撒き散らす元凶でしかないからもはや近寄れない。 金に糸目をつけなければ北関東でもそこまで所要時間が変わらないということにも気がついた。 こうして奥多摩の山からは足が遠のいた。 しかし、この時期天気のよい週末の一日思い立って山へ行こうと思う。無雪期の装備で登れて歩きがいのあるところとなると、奥多摩を無視できない。 ちょうど去年の台風で通行止になっていた川苔谷が先週開通したらしい。 それなら一度行ってみるかと鳩ノ巣駅に下りたった。 駅から歩き出した方が午前中を有効活用できると思って通常と逆コースにした。 奥多摩で混雑する山という定評があるがそんなに混んでいない。 案の定杉林の中の登りでつまらない道である。 大ダワで鋸尾根と巻き道の分岐があった。 巻き道の方に悪路という都の多摩環境事務所の札がついていたので、鋸尾根に進路をとったらこっちの方が難路ではないかと思うくらい、ルートから外れてしまった。 低山でのルートファインディングがヘタだと痛感してしまう。 だいぶ時間がかかってしまった。 川苔山の頂上からはやはり雲取山はじめ奥多摩しか見えなかった。 北は日向沢ノ峰に遮られ、南は大岳山に遮られ、西は石尾根と雲取山に遮られる。 なぜ展望もそこまでよくないし、地形や道が複雑で迷いやすい山が玄人好みでなくて人気があるのかわからない。 下りは開通したばかりの川苔谷を下った。 百尋ノ滝はおそらく奥多摩でいちばん立派な滝だと思う。 もうこれだけ見て山頂まで登らず引き返してもいいような気もする。 もう3時を過ぎている。あせる。 鋪道に出たら4時であった。11月でこの時刻の下山はちと遅い。 そこから苦痛の鋪道を30分下った。 去年の台風の道路の崩落から、今年5月バスは復旧したが、小型車のため登山客に占領されてはたまらないと川乗橋は通過している。 次の次のバス停まで車道を歩き出したらなんとなくいやな予感はしていたが、はたしてちょうどバスに追い抜かれた。 次は1時間後のはずだが、ここでは言えないある方法で奇跡的に16時40分に奥多摩駅に着けた。 16時54分に東京行のホリデー快速が出るので、そのまま帰ることにする。 奥多摩駅周辺は昭和から変わっていないと思っていたが、ここ数年新しい店ができた。 しかし、温泉に入ったり、コーヒーやビールを飲んだりできる登山客はおそらく山手線より西の住人だろうか。 さほどいい景色もなくあまり楽しくはなかったが、久しぶりに登って充実感はした。妙な感覚である。 この季節であればあと1時間早く登り始めなくてはいけない。 これから例年どおり日の短さと寒さと蒲団への未練でしばらく登れない日々になるのだろうか。

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