[solo]妙義山 表妙義半縦走:白雲山コース(妙義神社→奥の院→天狗岩→相馬岳→タルワキ沢)

2020.11.12(木) 日帰り

注意情報

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チェックポイント

DAY 1
合計時間
5 時間 2
休憩時間
1 時間 3
距離
5.6 km
のぼり / くだり
936 / 927 m
5
25
18
9
9
37
4
25

活動詳細

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グンマーの民にとって馴染みの深い上毛三山。赤城・榛名・妙義。小学校等の運動会の組分けでもよく使われるこの3つの山。ネイティブグンマリアンではないけれど、折角なので未経験である妙義山に挑戦。 妙義山は紅葉真っ盛り。ヤマビルもいない季節で、安定の平日登山でガラガラの時を狙い撃ちさ☆育児関係済ませてからだから、せっかくの平日休みもスタート時間が遅いのはいつものこと。 日本三大奇勝に数えられるだけあって遠くから眺めてもゴツゴツ。大事なことはどのコースを選ぶか。難易度的には一般登山道最難関とされる表妙義縦走コース。のんびり安全な妙義の景色を満喫できる中間道コース。 自分の登山経験を振り返り、技術的には全く足りていない。だけど、自分の体力的には普段から鍛えており十分にある。大の字~奥の院までは比較的安全とのことで、そこまでに行って様子を見ていけるかどうかを判断し、無理そうなら中間道に下ってから・いけそうなら白雲山頂上をとおるコースで妙義山最高峰:相馬岳を目指すことに。 「お金は無い」を地でいくボクちゃん。装備はハーネス以下もっているわけもなく。ヘルメットすら自転車用で数度の落車から救ってくれたモノで代用。 とにかく、事前に危険ポイントをしっかり確認し、装備を軽くして体力のあるうちに「特攻(ぶっこみ)の拓」作戦。不運(ハードラック)と踊(ダンス)っちまわないように慎重に足場を確認しながら進むことを肝に銘じる。 ≪記録≫ 結論からいうと「死ぬと思った」。 奥の院までの経過や登山道の良好な状態(好天続きで岩の濡れなど全くなし)との判断から白雲山コースを選択。事前調査で特に危険なポイントは3箇所。 ★奥の院横の鎖三連30m斜度60度 上り ★ビビリ岩のトラバース 上り ★大のぞきを過ぎた先の滑り台状鎖三連30m 下り このうちのどれかで死ぬ覚悟をすることになるとは露知らず・・・ 開始前から痛恨のミス!前日から用意していた道具の中で、温泉セットを忘れてしまった!! 自宅出発して10分後ぐらいに気がついたけど、例によってタイムリミットがあるので諦め。なんというミスをしてしまったのか。先が思いやられる。 スタートは道の駅みょうぎのトイレから。道の駅のトイレなのに石鹸が無いのはいただけない。道の駅には登山用ヘルメット、ハーネスをつけた方もちらほら。 妙義神社の参道から登山道へ向かうけど、参拝目的ではないとはいえ、あくまで神様のお住いを通らせていただくのだから、参道の端を通って(木の根っこで階段が歪んでいても)、登山帽を脱帽してから鳥居や門をくぐる。山の神様に敬意を。 登山道は倒木の影響とのことで迂回路スタートだけど、しっかりペンキやピンクテープで案内があって安心。鎖場が有名な妙義山だけど、そこにつくまでもそこそこの傾斜のある登山道。すぐに体があったまる。 大の字手前にようやく鎖場。斜度もそこまででしっかり踏みしめていくことができたし感覚を確かめられたのが良かった。大の字に上がる鎖場は、垂直だけど岩にホールドが削られているから問題なし。と思いきや、下りで一気に行こうとしてバランスを崩して鎖を軸に回って左半身を軽く打ち付けることに。痛い。しっかり鎖はセンターに置いて一歩ずつやらねばならぬと肝に銘じる。しかも下でまってた人達に見られてしまった恥ずかしい。 大の字の上では先客が1人。登山用ヘルメットとハーネスもつけてしっかりした装備で、縦走ですか~と尋ねるといけるとこまでとのこと。妙義山は何度も来ているらしい。写真を頼まれてカシャリとして、先にいっていただく。ソロだとハーネスまできっちりやってったほうがいいよな・・・と思いつつも、とりあえず引き返せるギリギリまでいって判断しようと自分も歩をすすめる。 辻から奥の院とすすむところで、先程のお兄さんと再会。奥の院にお参りしている間に横の鎖三連からお兄さんが先行。上り方を観せてもらい、岩場の見た感じもしっかり乾燥して濡れてない&ホールドになるところも豊富っぽいとの結論から、行ってみようと判断。しっかり足場を確認しながら・三点支持を意識して・鎖を体のセンターに通すことを注意して、奥の院横は岩が濡れておらずしっかり踏みしめて行くことができて軽くクリアー。 「お、これならイケんじゃね?」これが過ちの始まりだった。 奥の院横の鎖三連をすぎて若干怖いトラバース。若い3人組男女グループを通過。こちらもハーネスをつけて慎重に進んでいる様子。もしかして場違い?と思う自転車用ヘルメット装備マン。気にしない。 見晴まで鎖はあっても問題なくスイスイ進む。イケるイケる。 岩と岩の間の細い隙間をとおる通称メタボ岩はザックを背負ったままでは流石に無理で、ザックを持ち上げて通過。 そして待ち構えるビビリ岩。死んだの、こ↓こ↑ 事前情報では鎖トラバースで下は崖で怖いけどホールドがあるから見た目ほど怖くないよと記載あり。鎖は3連で1段目上方向と2段目斜め方向トラバースと3段目上方向。取り付きからは1段目で隠れて2・3段目が見えない。1段目上で休憩スポットあり。2・3段目は一体なイメージ。 先行のお兄さんはハーネスでしっかりセルフビレイしながら進んでいるのが見える。後続がついて慌てさせてはならぬと「ゆっくり行ってください」と声をかけて暫し待つ。 怖いと体がこわばって動かないので、声を出してこわばりを逃しつつ気合を入れて上り始める。1段目上りきったところで、お兄さん2・3段目でロープを取り回し中。ゆっくりどうぞーと休憩スポットで待機。ここまではのんきに済んだんだよなぁ。 上りきったのを確認してから2・3段目に挑む。 2段目の斜め方向トラバースは鎖としてはイレギュラー感溢れているけど、足のホールドを確認しながらしっかりと3点支持を維持しながら進むことができる。 問題は3段目。上方向に上ればいいだけだから問題が無いような気がしてた。ところが、足のホールドが無い。どこを踏めばいいのか悩んで止まってしまう。イメージがつかない。下を見る。崖。前を見る。壁。ホールドがないとはいえ、ゴツゴツしている。ここで不意にイメージがながれる⇒自分が落ちていって、すりおろし人間できあがり。あかん、死ぬ。これは死んだ。 あかん!死ねない。やらなきゃならんことがいくらでもある。鎖の使い方でよろしくないと言われていた100%鎖に体重を預けて手で鎖を引っ張って、足の裏で壁を押すやり方で一気に上る。途中で、それでも慎重にやらねばと思い返して一歩ずつ丁寧に進むよう意識してなんとか上り切る。 そんなこんなを5分ぐらいかけてやっていたみたい。さすがに震える。各種経験あるつもりだったけど自分が死ぬイメージがはっきり流れたのは初めてで、完全にこのコースにきたことを後悔。 ※よくよく他の人の写真など見てみると、岩の下部にステップ的な足場はあるので、一気に下までは落ちることはなさそう。落ち着いてみれば大丈夫だったのかも。 そこから先は動揺しすぎてダメ。自分自身にこんな時こそ事故が起こりやすいと言い聞かせ、足元だけはしっかり確認するよう今まで以上に気にかける。とはいえ、玉石の周辺では登山道をロスト。出発した道の駅がみえる見晴らしの良いところに出ても前に行けない。だめだこりゃ。 息もいつの間にか白くなる高度と気温なのに全く寒さを感じない。極端な緊張状態だからかも。 目の前に背ビレ岩が来て、鎖に集中してようやく震えが収まった感。余裕があるから震えるのかも。背ビレ岩自体はホールドありまくりで悩むこともなくスイスイ。両側崖のナイフリッジでも、そこまで怖くない。というか、背ビレ岩って手前から鎖が続いてるのね。事前情報で確認できなかったので忘れないように。 むしろ背ビレ岩からの下りの鎖で若干ミス。最後の足の踏み場を間違えてスカってしまい、そのまま鎖を軸に回って左半身を軽く打ち付ける(2回目)。大の字でやらかしたのと同じこと。雑になっているなぁ。素直に打ってある赤いアンカーを使えば良かったらしい。 背ビレ岩をすぎたら大のぞき。景色が良い。目的地相馬岳がくっきり崖でみえる。んなところ行くんかい!事前情報ではココを過ぎたら滑り台状30m下りが待ってるはず。今回のコースではここが危険ポイントのラストのはず。集中のしどころ! 2段の下りがある大のぞきからの鎖。1段目は難なく過ぎたところで先行のお兄さんに追いつく。お兄さんはハーネスを活用しての懸垂下降をしているところ。ロープ技術は全くの無知なので、実際は違うかもしれないけど、たぶん懸垂下降というのだろう。セッティングはたいへんそうだけど、すいすいしかも安全に降りている。相馬岳をすぎて金洞山まで含めた表妙義縦走に行くときは覚えなきゃ。てか、このコースでも知っておかなきゃいけない技術なような。 お兄さんが滑り台状30m下り2段目を終えたのを確認してから、こちらもスタート。危険ポイントとはされているけど、足のホールドもあるしそこまで困難をおぼえなかったかも。最後まで丁寧にやって、無事クリアー。 お兄さんと少し話をしたら、ビビリ岩の上ったところで待っていてくれたそうな。しばらくしてもこなかったから進んだけど、セッティング中に追いつかれちゃいましたねーって。えぇ、私、そこで一度死にましたので。これだけスイスイ進めるお兄さんも最初の表妙義でビビリ岩で恐怖を覚えてしまって、今でも苦手意識を持っているとか。やはり足のホールドを探してしまうと止まってしまって考え込んでしまうから、一気に手の力フル活用で上ってしまうのが正解っぽい。 閑話休題。滑り台状30m下りを終えたら、あとはいわゆる登山道。せっかちさんだと自覚がある自分だけど、お兄さん早い!今までソロの時は追い抜かれる経験がなかったのでびっくり。うーん、井の中の蛙だった。ゲコゲコ。 天狗岩過ぎての展望スポット(YAMAP地図上では白雲山)で裏妙義をしっかりと眺め、お兄さんから「ここまでこれたらなら裏妙義もいけるよ、丁須の頭はロープ付きでね」とのアドバイスをいただくも、本来はビビリ岩で死んでいたことを自覚してロープ技術を身に着けねばと再確認。その後、道をまたもやお兄さんと一緒にロスト。お兄さんが正解ルートをみつけてくれてスゴスゴとついていく。展望スポットを巻いていくのね。 ここからは登山者とのすれ違いもちょこちょこ出てくる。狭いのでやや苦労するけど、挨拶するだけの関係でもなんか安心できるのは、ヒドいコースを経過してきたからか。 タルワキ沢のコル(分岐)を過ぎて、相馬岳へは結構な上り。鎖は無いけど、たまに崖の直ぐ側を通ったり、天狗岩を見返す場所があったりと自分がどんなところにいるかを適宜再確認させてくれる。 無事に相馬岳山頂につくと、複数組の先客が。さっそくカレーめし。大変なコースだということは前もってわかっていたから、一番のお気に入りで鼓舞する。やっぱり美味い、生きててよかった。 随分離されちゃったお兄さんも先についてて休憩中。のんびり食事の自分より先に出るっぽいので、きちんとお礼を伝える。単独行が好きな自分だけど、同じ目的地を目指す同じ道を行く人の存在がどれだけありがたいかを認識した。お兄さんは堀切から中間道へ、自分はタルワキ沢のコル分岐に戻って中間道へと別々の道。ここで別れるけど、山での偶然の出会いって、良いっすね。 金洞山奥には荒船山が、裏妙義奥には浅間山が、それぞれ見えた。荒船山はのべーっとした船だし、浅間山は噴煙吐いたし、妙義全体はゴツゴツだし、今まで見てきた山頂での風景と一味違うのが印象的。 カレーめし+豚汁でしっかり休めて、いざ下山。の、前に、カレーめしの上に鎮座ましましたブルトンさんに初めて突っ込まれた!先客のお姉さんから。「ウルトラマンに出てきたブルトンという怪獣の人形で、いつも単独行だから相棒代わりに連れてます」と説明し、納得してもらえた。 下山ルートはタルワキ沢。予想以上にガレていて、思った以上に危険スポット。特に登山者起因の落石が多そう。上に誰かいる時はマジで注意していかないと落石にやられる。かくいう自分も何回か落石を発生させてしまった。ううむ。誰もいなくてよかった。ヘルメットは必須装備。 意外と長いタルワキ沢。ガレは続くけど鎖は2本。特に問題なさそう。と、油断して途中の足場をうまくつかめずに、大きく鎖を軸に右半身を岩にぶつける(3回目)。すごく痛い。油断しちゃいかん。 タルワキ沢から中間道へきたら、あとは余裕綽々。第2見晴のチェックも回収してさくさく進む。景色的には白雲山コースのゴツゴツがしっかり見える大の字のほうが個人的好み。いつかはいくぞの金洞山や、はいっちゃだめよの金鶏山はきれいに見えたなぁ。大黒の滝は予想以上にチョロチョロ。時間が遅かったせいか、すれ違い1件と追い抜きが2件だけ。 下山後、道の駅みょうぎでおみやげ(農産物)を購入し、駐車場へ。未だに3回目の鎖で振れて右半身を打ち付けた際の右肘と右脇腹が痛い。そこそこの勢いだったし油断もあったからなおさらかも。カレーうどん食いたいなぁと思いながらも、狙っていた店が営業時間外であきらめて帰宅。 帰宅後は子たちをつれてランニング。持久走大会に向けての指導をしつつ、自分自身の右半身の調子を確認。軽く走る分には問題なさそうだけどダッシュすると変な声がでる。明日の昼休みランどうしようかなぁ。 ≪反省≫ ええと、分不相応。技術もないのに入ってくるな。死んでた。無事に生きて帰ってこれたのは運が良かっただけだと強く認識すべき。 上級登山道へ行くにはロープ技術をきちんと身に付けねばならない。鎖は最後の最後までセンターを維持して振れないように。鎖で油断は絶対にしない。 ただ、体力的にはすごく余裕があった。鎖の途中で休憩とかは必要なかったし、握力が尽きる感覚もなかった。それが確認できたのは良かったことだろう。日々の昼休みランと夜間筋トレが効いてるね。続けよう。 忘れ物。温泉セット。登山に必須な命に関わるものでもないし、時間的にも入れなかっただろうけど、有るのと無いのとでは登山に向かう気持ちが違う気がする。そういうケアレスミスをなくしていこう。 ≪コースタイム≫ 09:45 道の駅みょうぎ 09:47 妙義神社 10:18 大の字(3分撮影休憩) 10:32 辻 10:40 奥の院 10:58 見晴(3分給水休憩) 11:03 メタボ岩 11:06 ビビリ岩 11:19 玉石 11:34 背ビレ岩 11:40 大のぞき 11:46 滑り台状鎖三連30m(10分先行待ち) 12:11 天狗岩 12:17 白雲山 12:29 タルワキ沢のコル 12:43 相馬岳(30分食事休憩) 13:20 タルワキ沢のコル 14:06 タルワキ沢中間道出合 14:17 第二見晴 14:34 第一見晴 14:44 登山道入り口 14:47 道の駅みょうぎ ≪天候・装備≫ 登山道の状況はおそらく最高に良い。好天が続いて岩場が濡れていない・体を動かしていたら寒くならない程度の気温・ヤマビルもいなくなっている季節・紅葉が綺麗。 スタート前に車の気温表示を確認したら7℃。晴れ。ベース+ミドル+ソフトシェルで汗だくになる。 【靴】 ワークマン アクティブハイク + SUPERfeet BLACK 【トップス】 アンダーアーマー HEATGEAR コンプレッション ワークマン クライミング長袖ハーフジップ ワークマン ストレッチソフトシェルジャケット ワークマン ACTIVEシェルジャケット(開始直後・休憩時) 【ボトムス】 TESLA オールシーズン ロングスポーツタイツ ワークマン Aero Stretch クライミングパンツ 【ザック】 deuter レース X エアー 【レインウェア】 ワークマン レインスーツSTRETCH Perfect(未使用) 【ヘルメット】 OGK KABUTO REGAS-2 【グローブ】 ワークマン Field Core WARM CLUTCH 防風手袋

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