活動データ
タイム
22:39
距離
45.5km
のぼり
4255m
くだり
3910m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る前回に引き続き秩父の辺りをノコノコ歩いてきました。天気に恵まれ最高の徘徊が楽しめました。栃本関所跡から四里観音避難小屋あたりまでは道が分かりづらい尾根っぽい道もあったりしますが、きちんとピンクテープを追いかけていけば問題ないと思います。十文字峠までいけばあとは超メジャールートなので心配無用でしょう。大山直前にすこし鎖場がありましたが、上りの場合は多分使わないのでこれまた問題なし。そこから先は快適な道で危険箇所も迷いやすそうな箇所もなかったと思います。 有給消化が義務付けられたため日数稼ぎに4連休をご用意、天気も良さそうなので奥秩父の紅葉見学と洒落込みます。西沢渓谷を目指すことにし、せっかくなので以前から紅葉時期に歩きたかった雁坂峠から下って向かうことにします。今まで通ったことのないルートを使おうと思い、栃本関所跡からの侵入を図ります。が、どうも始発電車ではバスの時間がよろしくない... と、いうことで八王子駅近くのネットカフェに前泊し、そこから始発電車で三峰口まで乗り込むことにします。え?もっと近くで前泊すればいい?いやあ、ここより安く泊まれる場所はなかったもんで。 そんなこんなで電車に乗って三峰口駅に侵入、トイレをお借りしたらバスを乗り継ぎ栃本関所跡に到着です。あー、ええですなぁ、ノンビリとした風景が広がっております。チンタラポンタラ準備をやらかし、ガッツリと下がったタイツを引き上げたら、本日も元気に出発です。 「いかん、早速道間違えた」 なんと、スタートした方向がそもそも間違っておる模様。そうなのです、私は少々アレな人物なのです。「い、いや、この歴史的価値抜群の栃本関所跡を裏から見てみたかったから、わざとこっちに来たんですよ?本当ですよ?」と誰一人いない中必死に言い訳を並べ、コソコソと予定していた道(バス停からほんのちょっと戻る)に向かいます。 予想に反し結構早い段階から土の道を歩けて非常にええ感じですが、逆に体が温まる猶予もなくノシノシと坂を登ることになります。何度か車道を横切りますが、非常にわかりやすい道標が設置されているので、それに従い栃本広場方面に歩いていると、程なく開けた場所に出てきます。そのまま車道に沿って少し進むと右側に登山口らしきところがあります。 登山口から入ってしばらくはすごく緩やかな道を登ってきます。この道は文句なしの超一級。色とりどりの落ち葉の中をノンビリワッショイと進める非常にナイスなルートとなっております。奥秩父には珍しくベンチとかもあったりして素敵さ倍増、木漏れ日のなかを最高の気分でウロウロできます。が、ここで何となく膝と太ももに微妙な違和感をおぼえます。これは... マズイ... これは確実に膝痛フェスティバルが開催される前夜祭状態... 前回はしゃぎすぎたか? おっと、心配はそこまでだ。私とて不健康歴数十年を誇るその道のベテラン、そのあたりの対処は完全に取得済みです。上級テクニックなので他の方には難しいかもしれませんが、私の実力をもってすればギリギリ実行可能。その方法とは... 「超ゆっくり歩く」 このスーパーテクニックを発動したことにより、副作用の「いつもよりゆっくりと周りの景色が楽しめてしまう」が発生。うーむ、やはりええ、ええよコレ。少々足を気遣いながらではありますが、紅葉の落ち葉を踏みしめゆっくりゆっくりと尾根に沿って散歩を続けます。 ...ん?あれ?道がなくなったな?気がつけばよくわからんところを歩いていますが、まあ尾根上だしこのまま進めばそのうちどこかに合流するやろ、とモソモソすすんでいましたが、地図を見ると一里観音というのがある模様。このままでは合流前に通り過ぎてしまうので無理やり斜面を下り観音様にご挨拶させていただきます。図々しく足の調子もお願いさせていただいたらそのまま苔の道をトコトコ進むと、白泰山頂への分岐点にでてきます。 むっ、これは... かなり気合の入った傾斜となっておるようです。が、地図によるとそれほどの距離でもなさそうなのでそのままザックを担いで行ってもええやろ、と調子こいてそのまま斜面にズイズイワッショイと乗り込みます。そして1分で後悔します。「おかしい... なんで俺はどうせ戻る道なのにこんな重たいザック担いでこの傾斜を登っているんだ?足の調子もよくないのに... どこのアレな人物が悪いんだ?足元にある苔の生えた棒でバシバシ殴ってやりたい」と悪態をつきながら進みますが、どう考えても半径5Km以内に私以外のアレな人物は存在しないような気がします。つまり?そう、犯人は?いや、やめよう... 今更犯人を張り倒したところで被害者は救われない... もう、終わったんだ... と、極めてくだらん一人芝居をしつつ斜面を登り、白泰山頂にご到着。眺望なし。 来た道を戻り、先程の道に合流したらザックを下ろして少し休みます。なおさらザックを置いて登れば良かった。まあええじゃろ、もう過ぎたことや。で、楽しく徘徊作業を再開、リフレッシュして歩いていると程なく二里観音避難小屋に到着です。ほほーう、ここはなかなかええ感じじゃないの。目の前に展望スポットがあり、かなりの眺望が堪能できます。この避難小屋はかなり魅力的でしたが、もしかして近くに水がないのかな?ただ、水を担いで登ってくるだけの価値はあるかと思います。 二里観音からも歩きやすい良い道だったと思います。尾根の少し下を撫でるように歩いていく感じの道で、片側の見晴らしがあるので木々や空の様子を楽しみながらノンビリワッショイと進みます。YAMAPによると途中に何か山頂らしきものがあるのですが、道標などがあるわけでもなく微妙なピンクテープがあるだけでした。赤沢山とかいう名前だったと思いますので、赤沢山が好きすぎて夜も眠れないマニアの方はうっかり通り過ぎないようご注意ください。 赤沢山を過ぎた頃にはもう結構膝の違和感が現実的な問題レベルに達しています。これまでも結構気をつかってゆっくりと進んできましたが、ここからは心を入れ替え一層のモソモソ歩きを目指すことにします。と、決意も新たに出発、サクサクと枯れ葉の上を進めば三里観音、その後も同じような快適ルートを進んで行くといつの間にやら四里観音避難小屋に到着です。 どれどれ?では早速四里観音さまにご挨拶を... ん?あれ?見当たらんな?今日は欠勤かな?近くの水場まで行ってみても結局どこにいらっしゃるかわからず、少し残念な気持ちで飯・酒・睡眠のしあわせセットを堪能します。 が、実はここで悲報が入ってきます。なんと、唇が私の許可なくガッサガサのヒリッヒリとなり、勝手にガサヒリ選手権を開催しております。完全に油断しとった、もうこんな時期か。リップクリームが恋しいお年頃なおっさんなのです。以降、常に口の周りのヒリヒリと戦いながらの恐ろしい山行となるのであった... ほんでもって翌日。 結構寒いな。うっかり昨日さっさと寝てしまい、暗いうちから元気に目が冷めます。やることもないのでブルジョワブレックファーストをムシャムシャやらかし、やることがなくなったらトイレをお借りして日の出前から出発です。 歩いている分には寒さゼロなので超快適。道も昨日とは違ってはっきりと分かる感じなのでヘッドライトでも超安心。ボサーっと歩いているとなにか見えてきます。「あっ、こんなところに!」そう、昨日必死に探していた四里観音はこんなところにいらっしゃったのです。そう、決して「うわっ、少々アレな人物が来た!気分悪いからどっかに行こう!」とかで出ていったわけではないのです。いやあ、よかった。 すっかり朝から良い気分になり、ウキウキワッショイと進めば十文字小屋に到着です。甲武信ヶ岳に行くにはよらなくても良いのですが、ついつい様子を見に行ってしまうお年頃なのです。まだ日の出前ですが、小屋の中では数人の方たちが楽しそうに談笑していました。水を300mlほどもらうか、と水道に近づいたところ1リットル50円とのと。安いにも程がありますが、まあそこまで大量にはいらんなと思い水は汲まずに甲武信ヶ岳方面に向かいます。 まずは大山というところを目指しますが、根っこだらけの道をモソモソと登る感じです。アキレス腱が伸びるような道ではないのですが、なんせ昨日から膝の調子がアレだから... 昨日以上に足に気を配りつつ、「ゆっくり、ゆっくり」とつぶやきながら少しずつ坂を進みます。途中で日の出を堪能し、最後に少し鎖場を超えれば大山にご到着。ひじょうによろしい、とてもよろしい。朝の気持ちの良いひととき、ガッツリと眺望を堪能できる非常にナイスな山頂だったのです。すっかり気分も盛り上がり、いよっしゃ、行くぜ、と元気に出発。即足に違和感。おっと、いかんいかん、危うく普通に歩くところやった。気を取り直して、次の三宝山に向かいます。 このあたりからの道はすごく「奥秩父らしい」道です。朝の活力に満ち満ちた素晴らしいトレイルを深呼吸しながらゆっくり進み、三宝山に到着です。だいぶ甲武信ヶ岳に近づいてきなかな。ここから少し下って最後に登り返し、いよいよ甲武信ヶ岳に到着です。うおおおおおお、出ました、FUJIYAMA。素晴らしいの一言です。これにはおっさんも超ウキウキ、狂喜乱舞して騒ごうかと思いましたが、山頂に数人いらっしゃったので血の涙を流して我慢。コソコソと甲武信小屋に下ります。 甲武信小屋で水を1リットルほど購入し、元気に木賊山に向かいます。途中やたら風が強くて寒い砂地を超えればあとは無風の道、のんびりゆっくり登っていけば、漢字が読めるわけない木賊山に到着です。うーむ、なにもない、まさに棒が立っちょるだけ。別段やることもないのでそのまま先に進みますが、ここからは一度ガッツリ下ってまたもやガッツリ破風山に登り返します。膝をかばいながらヒーコラワッショイと登り、岩岩地帯を抜け東西破風山を超えていきます。このあたりでは埼玉県と山梨県が仁義なき縄張り争いを繰り広げております。 続いて雁坂嶺に向かいますが、なぜか私はこの道が大好きなのです。ということで、なるべくたくさんこの辺りで休憩を取りながらゆっくり本日の目的地である雁坂小屋に向かいたいのですが、なんと、先程破風山近辺でお会いした方がこの辺りでクマを目撃したのとのこと。これは... マズイ... 仕方がない... 「♪ぽっぽっぽ~クマぽっぽ~ ま~めが欲しいか でもやらな~い」と歌いながら歩き、この歌を聞いたクマがションボリいじけて帰宅するように仕向けます。 ノリノリで歌っていましたが、前から人が来るのでピタリと止め少しお話をします。すれ違った人数を聞かれて元気に2人と回答します。「えっ、それだけ?」と聞かれましたが、元気に「うむ、それだけ」と自信満々で回答、爽やかに先に進みます。が、今思えばどう考えても10人以上とすれ違ったんだよなぁ... なんであんな変な間違いを自信満々で回答したんやろう... やっぱり歌っているときに人が来たから動転してたのかな? そんなこんなで楽しく歩き、日本三大峠の一角、雁坂峠に到着です。ほんとうにこの峠からの眺めは素晴らしい、マジで素晴らしい。雁坂峠といえば武田信玄ですが、シレッと日本武尊も通っていたとかなんとか。そのような貴重なスポットに、時を超えて居座るのがこの少々アレな人物と思うと何か申し訳ないですね。 峠からの景色を堪能し、あとは本日の宿である雁坂小屋まで下りていきます。結構ガッツリと下り小屋に到着。あっ、なんか雰囲気ええなぁ、ここ。1000円支払いテントを張らせてもらいますが、あまり人もおらずかなりええ感じの場所を占拠、ノンビリと空を眺めて過ごします。ここは設備とかがピカピカというわけではないのですが、丁寧に手入れされているのが感じられてすごく気持ちがよく過ごせました。テント場の隅っこの笹までキッチリ刈払されていたり、トイレとかもキレイに維持されていたり、管理人さんの人柄が伺えるところでした。これはリピーターも結構多いんじゃないかな。その後は有名な旧国道140号線をウロウロワッショイ楽しみ、飯・酒・睡眠のしあわせセットを堪能しました。 ほんでもって翌日。 おっ、思いのほか寒くないですね。ダウンがなくても良さげな感じ。今日は天気を見てから下山か笠取山方面に向かうかを決める予定です。ファイナルブルジョワブレックファースト(FBB)をムシャムシャやらかし、ノンビリと後片付けを行います。ん?何かテント内をチョロチョロしとるな... 何やろ?よく見れば私のテントがハサミムシの集会場となっており、小さくて可愛らしいのが全部で20匹くらいかな?テント内を闊歩していました。 ここで恐ろしい事実が発覚します。これはかなり衝撃の事実なのですが、もしかしたらご存じない方もいらっしゃるかのしれないのでここで改めてお伝えしておきます。それすなわち「テントを開けっ放しで寝たら虫が入ってくるかもしれない」 ...新たな科学的事実を発見し、また一つ賢くなってしまったおっさんなのであった。 本日も賢さをアップし、意気揚々と出発です。が、どっちに向かうかな... 予定ではこのま西沢渓谷方面に下ることになっていますが、天気が良いなら笠取山方面もいいしなぁ。ほんならまずは雁坂峠に行ってから天気を見て決めるか、と朝っぱらからヒーコラワッショイと雁坂峠に登っていきます。うーむ、午後以降天気が崩れるかもしれんな... 峠の向こうは雲でいっぱいです、こいつは不穏な感じ。予定通り雁坂峠から下っていくことに決定し、かねてより歩きたかった道についに足を踏み入れることになります。 す、素晴らしい... この道は超一級ですわ... 笹の道を下っていくのですが、目の前の紅葉に向かってズイズイワッショイと向かっていく感じで非常に気分がええ。ある程度下ってくると今度は上下左右全方位紅葉につつまれてのウキウキ散歩。ここまでナイスとは思っておらんやったわい。 最高の気分に浸りつつゆったりと下り、気がつけば道の駅みとみまで下りてきました。そしてここでついに白状タイム、なんと今回の真の目的は西沢渓谷の徘徊なのでした。危うく笠取山に浮気するところでしたが、そこは鋼の意志で名を馳せたこのワタクシ、ブレることなく西沢渓谷に乗り込みます。うっひょーーーーーーーい。 「西沢渓谷通行止めのお知らせ」 ん?おや?これは?3日もかけて歩いてきたからな幻覚を見ているのかな?やっぱり老眼には勝てんなぁ... 目をゴシゴシやらかしてもう一度確認。 「西沢渓谷スーパー通行止めのお知らせ」 い、いや、そんなはずはない、あってはならない。例によってサングラスを取り出しスチャッと装着、もう変な幻覚は見ないはずやな、どれどれ... 「西沢渓谷超ウルトラスーパー通行止めのお知らせ」 こ、これは... やらかしてしまったわい... とはいえ一部分は通行可能らしいのでその辺りを少し徘徊し、ションボリと西沢渓谷入口のバス停に戻ってきます。えーと次のバスは... 一時間半くらいやな、と思っていたところ、なんとバス停におられた方がタクシーに相乗りしないかという素晴らしい申し出。というか、こんな見るからにあれな感じのおっさんに声かかけるとかなかなかの手練やな... そんなのありがたくそのお話に飛びつくに決まっちょる。そしてタクシーで温泉に乗り込み、優雅にトンズラしたのであった。めでたし、めでたし。
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