活動データ
タイム
13:28
距離
28.2km
のぼり
3678m
くだり
4551m
活動詳細
すべて見る下ノ廊下と水平歩道を歩いてきました。 紅葉と渓谷美、そして先人たちが切り拓いた岸壁の道、いつか行ってみたいと思っていました。 今年は宿泊地となる阿曽原温泉小屋がテント場のみの営業なので、必然的にテン泊装備となります。 また、ただでさえ滑落事故が多発しているルートなのに、予定日が2日間とも雨予報という状況でした。 山は逃げないとはいうものの、今年こそはと計画を練っていたので、何とかなるさと突撃してきました。 【計画】 まずは荷物。 テント泊ではいつも65リットルのザックですが、今回は狭い登山道が続き、ザックが岩に引っ掛かってバランスを崩して滑落という事故も起きているので、コンパクト重視で35リットルのザックに強引に詰め込みました。(途中で会った人の中のザックを見ると、自分が明らかに最小でした) 次に日程。 黒部ダムから欅平まで抜ける王道ルートですが、例年、紅葉のピークを迎える10月下旬頃に登山者が集中し、週末は激混みすると言われています。 また、今年はテント場のみの営業となるため、混雑する日は避けてと小屋も呼びかけています。 個人的には小屋の混雑以上に、狭くて危険な登山道でのすれ違いや渋滞を避けたかったので、木曜~金曜で予定を組みました。 そしてアクセス。 入山口(扇沢)と下山口(欅平)が別になるため、公共交通機関を利用しますが、この時期東京方面から穂高、信濃大町方面に向かう夜行バスは週末しかありません。 そのため、水曜の午後から電車で信濃大町に向かいそこで前泊し、翌朝早朝の路線バスで扇沢に向かう計画にしました。 マイカーの回送サービスは約20000円とソロでは割高であること、また扇沢に駐車して、欅平から扇沢まで電車とバスで戻るのは時間がかかりすぎることから、却下しました。 【1日目】天候:曇りのち雨 黒部ダム~阿曽原温泉小屋(テント泊) 序盤は危険箇所のない道が続き、見頃の紅葉と黒部川の景色を楽しみながら歩くことができます。 徐々に登山道と黒部川との高低差が開いていき、道も狭く険しくなり、これぞ下ノ廊下の真骨頂という光景になっていきます。 白竜峡の美しい景色、十字峡の迫力ある流れに、思わず息を飲みます。 その後も、S字峡をはじめ黒部峡谷の絶景が広がりますが、足元は断崖絶壁で落ちたら即アウトです。 東谷吊橋を渡れば危険箇所はなく、仙人谷ダムとダム管理所を通過すれば小屋はもうすぐ。 阿曽原温泉小屋に到着、スタッフの方が暖かく迎えてくれました。 この日のテント泊は10人程度、温泉も1人でのんびりと入ることができ、静かな山奥で贅沢な時間を過ごしました。 夜から雨が本格的になりましたが気温は高かったので、朝までほぼ起きることなく爆睡でした。 【2日目】天候:雨 阿曽原温泉小屋~欅平(下山) 昨夜からずっと雨が降り続いており、滑りやすい足元に加え増水箇所も多く、普段なら問題なく通過できるであろうところにも時間がかかります。 出発して1時間半程歩くと、対岸にまっすぐ延びた水平歩道を見ることができます。 アップダウンはありませんが、昨日よりも高度感のある断崖絶壁で、ここも落ちたら即アウトです。 核心部の大太鼓付近の高度感は凄まじいですが、番線もあるので慎重に進めば問題ありません。 この辺りの紅葉はもう少し先のようで、また雨で写真もあまり撮れませんでしたが、楽しく歩けました。 この日は到着までずっと雨。 荷物は防水措置をした上で、ザックカバーをかけていましたが、結局背中側からの浸水でザック自体はずぶ濡れになりました。(中身は何とか無事) 【まとめ】 2日目は雨でしんどい思いもしましたが、憧れのルートを歩くことができ、充実した2日間となりました。 天候以外は概ね計画どおりで混雑も回避でき、すれ違いも2日間で数人でした。(人が少なかったのは天候のせいもあるけど…) 断崖絶壁がメインですが、登山道の途中でダムの管理所やトンネルを通ったりとバラエティーに富んだルートで、黒部の奥深さを実感しました。 登山道は整備されているので、番線を頼りに歩けば問題ありませんが、ちょっと滑ったりつまづくだけですぐ滑落してしまいます。 山岳警備隊の注意喚起にあるように、「ながら」の事故が多いようなので、何かするときは必ず立ち止まるようにしましょう。 また、全体的に高低差は少ないものの、黒部ダム~阿曽原温泉が約20㎞あるので、慎重に歩いても明るいうちに小屋に到着できる体力も必要です。 阿曽原温泉小屋のホームページに、日々の情報が載っていますので、事前にチェックするのがオススメです。 【費用】 電車(東京~信濃大町(割引利用))5300円 前泊(gotoトラベル利用)2397円 路線バス(信濃大町~扇沢) 1390円 アルペンルート電気バス 1570円 テント場(温泉込み) 1500円 トロッコ電車(欅平~宇奈月) 1980円 日帰り温泉 510円 富山地方鉄道(宇奈月温泉~新黒部) 580円 北陸新幹線(黒部宇奈月温泉~東京(割引利用)) 8310円
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