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芦田愛菜的世界観 甲武信ヶ岳の写真

2020.10.21(水) 06:07

西沢渓谷は、一部崩落のため周回できません!事前確認が必要です!

この写真を含む活動日記

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08:06

14.6 km

1731 m

芦田愛菜的世界観 甲武信ヶ岳

甲武信ヶ岳 (山梨, 長野, 埼玉)

2020.10.21(水) 日帰り

信じるの意味 最近見たテレビのニュースで、女優の芦田愛菜が役作りの中で理解する「人を信じる」と云うことの意味を語っていたが、その内容には正直感心をさせられてしまった。 いわく、「人を信じる」と言うことは真にその人を信じることでは無く、自分が思い描いた人物像に対しての言葉で、その人を信じている訳では無いと云う。「裏切られた」とか「信じていたのに」などとの言葉は、自分が勝手に思い描いていた人物像から逸脱し見えなかった部分が露見した事への言葉なのだとも云う。だからこそ自分の知らないその人の一面がどうであれ、その人の一面を全て受け止めて決心をするブレない心を持つことが「信じる」ことだと話していた。「信じています」と相手に伝えることは、不安な自分がその相手にすがりたいからなのではとも話す言葉には、為す術もなく無言になる。若さの中で語る深さ、改めてこの歳でもまだまだ学ばなければとふと思う今日この時。果たして山での「頑張って!」は、できない自分が相手にすがりたいからなのか?バーチャルな世界に深く思慮を巡らしている。 さてリアル(フィジカル?)な話、今日の山。甲武信ヶ岳である。 この山は、山名に示す通りに山梨(甲州)・埼玉(武州)・長野(信州)の3県に跨り奥秩父の中央に位置する名峰で、「こぶしがたけ」と読み訪れる人多い人気の日本百名山である。 登山の始まりは、西沢渓谷無料駐車場から舗装された渓谷沿いの道を、ただ黙々と歩いて30分程で徳ちゃん新道登山口に辿り着く。 実は、今回の登山でひとつ不安材料がある。週末に山頂付近で雪が降ったらしく、その後の降雪が気になっているのだが、ワクワク感が勝り足取りも軽いのは何故か不思議だ。 登山口からの道は、しっかりとした踏み跡残る林の中へと導かれて行くが、はじめ緩やかな道も次第に本性を現して木の根が露出し歩き辛さを増した急登へと誘う(いざなう)のである。雨の日なら滑り易さが際立つ柔らかな土が露出した登山道が続き、高度を一気に上げながら急登をひたすら歩き続けて行く。このコースの高低差は富士山の五合目から山頂までに匹敵する急な登りが稜線へと続き、山頂まで6時間を掛けるコースタイムに地獄の門が開かれ軟弱な登山者を待ち受けているのである。ただひたすらに登り始めて2時間で近丸新道との合流地点に着き一息をつくが、まだ道半ばで安心などできぬ登りが暫く続くのである。これよりも歩き辛さを増す登山道に心折れそうな急登が幾たびも続いた先に、木賊山(とくさやま)への分岐が現れやっと稜線に辿り着いたかと安堵する。少し前から彼方此方(あちらこちら)に週末に降った名残り(なごり)の雪が目に入り気に留めながら歩いていて、分岐を右に折れ稜線を辿り間も無くに木々に囲まれて木賊山(2469m)の山頂が有った。この山は甲武信ヶ岳とはたった6mしか差が無いのだが、眺望も無く寂しい限りの山頂をすり抜けてまだ雪残る緊張の斜面を下り鞍部へと一気に降り、辛さ増す登り返しの先に開けた甲武信ヶ岳の頂きがあった。 甲武信ヶ岳の山頂である。 快晴無風の今日は見事な姿の富士山が望め、南・北アルプスや八ヶ岳が一望できる最高の一座だが、周囲を見渡せば日本百名山の43座が見えると言われる奇跡の頂きでもあるのだ。 昼食後、暫くの感動を深く目に焼き付けて下山に掛かる。この後一旦鞍部へと降り、そこに立つ甲武信小屋を覗き、しばし小屋のご主人と談話した後に下山へと向かうのだが、急坂を一気に高度を下げて行く長い下山も、覚悟が必要で容易くは無い。 ふりかえり 2017年11月に初めて登った甲武信ヶ岳は、徳ちゃん新道からの4時間の急登が苦痛となり何度も心が折れかけていた。あれから3年が経ち高齢者には気の重いコースを敢えて日帰りで辿ってみたのだが、以前より早くなった行動時間は何を語るのか?頑張って!にすがる自分が妙に愛おしい。 おまけ ちなみに、3年前の行動時間は10時間02分(コースタイム9時間20分)で今回よりも2時間も長く、その時の同行者には大いに迷惑をかけてしまったが、歳を重ねて報われる事もあるのだなと、つくづく感心をしている。 今日も、おつかれ山〜 冒頭枕文に、映画「星の子」出演者インタビュー芦田愛菜のコメントを引用す。