【夫婦登山】2年越しの悲願　上高地〜涸沢カール【長文注意】

とあるYouTubeで見た涸沢カールの絶景に憧れてはや2年、この道のりは生半可なものではありませんでした。 何故なら当時、虫嫌い、運動嫌い、綺麗好きというスリーアウトチェンジな妻を連れてテン伯登山というあまりにも高いハードルを超えなければならなかったからです。 なんとか2年の歳月を経て、虫の蠢く僻地へ連れ添い、運動不足も解消させ、上高地や涸沢の写真や動画をプレゼン、刷り込み、話題のGOTOという天啓も得、漸く悲願を達成しました。 今回は写真も撮りすぎ、思い入れが重すぎるため、長くなるかもしれませんがお付き合いください🙇‍♂️ ◆◆本編◆◆ 10/15、GOTOを使って上高地ホテルに一泊しました。この時点で当日の予報はあいにくの曇り。外に出て星を見ようとしましたがなーんにも見えん。あ、ご飯はジビエ料理とか普段口にできないものが沢山出て美味しかったです。 10/16 、朝5時にタクシーで上高地バスターミナルに出発。 初めて来たのにYouTube擦りすぎて見覚えのある暗がりの人だかり。でも平日だから人は少ない模様。 水場で水を汲み、ホテルで用意してもらったおにぎりを食べ出発しました。 さぁいざ！いざ！河童橋！長時間撮影！といきなり出鼻を挫かれます。うっすら雲があるものの、奥穂高岳はしっかりと見えます。 どえらいとこに来てもうた。綺麗すぎてため息で酸欠状態です。128GBのメモリでカメラ保つやろか。 今年小梨平キャンプ場ではクマが出たらしいですね。私は今年の山行には常にクマスプレーを持って行っています。クマの本も読み漁りました。会わない事を祈るばかりですが、、、猿がいました。 明神あたりで少し晴れ間が見え、ごっつい山々が襲いかかってきます。 もうこの辺りからずっと息してません。紅葉も手伝って立体感が素晴らしい。晴れてよかった。25年ぶりくらいにてるてる坊主作った甲斐がありました。 休憩というか、カメラ構えてばっかりなので全然前に進みません。このままだといかん、少し景色に慣れないと。 徳沢では、ソフトクリーム食べたいねぇ明日食べようかぁなんて言いながらスルー。スルーと言っても写真30枚くらいは撮ります。 徳沢〜横尾までの間は、もう記憶がありません。快晴&紅葉で山から「我、見頃！」と言われ続けていました。やめてくれ、わかったから。 屏風岩を舐めるように撮影し、本谷橋へ到着した頃に、やっとテン泊装備を背負ってる事を思い出します。ここまで上りはほとんどなく、標高も上高地から300mも登ってないので疲れはほぼありません。妻も元気。あぁ、もう少し（2時間ちょい）だなぁ。 丹沢とか奥多摩には無い名前の分からない高山植物と思われる何かしらに感動しながらようやく涸沢ヒュッテに到着。6時に上高地を出て14時過ぎに着いたので、約8時間。 妻は最後の1時間亀どころかカタツムリと化して、コースタイムよりかなりかかりましたが、ゆっくりでもここまで歩けた事を褒め、讃え、称え、次回に繋げます笑 テン場も空いてるし、良き！ ここが今日の私たちのピーク！どピーカン！ テントを貼り、おでんを食べ、カップラーメンをたべ、コーヒーを飲み、コーラを飲み、写真を撮り、写真を撮り、写真を撮り。 遊び尽くしたのにまだ16時前！時間が止まってんのかよここは！ 涸沢カールの気温は日中5℃くらい。夜になると2.5℃位だったみたいです。あみあみとメリノのインナー、パワーグリッド系のミドルウェア着て、ダウン羽織ってちょうどいい気温でした。 寒がりな妻はその上からレインウェア羽織ってました。 星空をなんとか撮りたかったのですが、技術不足とほんのりかかる雲であまりいい写真は撮れませんでした。21時位まで粘りましたが、雲が濃くなってきたので撤退。 ぐっすり寝て深夜12時過ぎ、テントをポツポツと叩く音がして、あぁやっぱり降ったか、予報で雨だったもんな。と外を見ると雪でした。雪ぃ！ 10/17 そのまま朝まで降り続き、行動開始は午前4時30分、積雪は10センチくらい。私の足元はトレランシューズ。 アイゼンも無し。流石に妻用に軽アイゼンくらいは持つべきでした。猛反しています。雪山はやらないと決めてたからなぁ。甘かった。 とりあえずビニール袋を切って靴下の上に履いて対策しました。無いよりはマシでしょう。 晴れてくれたらよかったなぁ、と思いながらも真っ白なカールもこれはこれでとんでもなく綺麗で、何故か不思議と得した気分になるのでした。 午前7時30頃下山開始、夫婦揃って雪国育ちとはいえ、油断は禁物です。とにかく安全に。早めに下山された方のトレースを追ってわりとサクサク下れました。 本谷橋あたりで大体の下りは終わり、雪は雨になり、とりあえず一安心。 雪を被った山と、紅葉はこれまた言葉にならない景色でござんした。口調もおかしくなるって。 徳沢ロッヂでソフトクリーム！！ なんて食える気温じゃ無いので暖かい室内でカレーを食べ、コーヒーを飲み、ライフが回復しました。 すっごい綺麗なんですね、もちろん初めて入ったんですけど普通に街中にあるカフェを超越するレベルのお店でした。ここまで車が乗り入れてこれるようなので、こういうお店も運営できるんだなぁすごいなぁとえらく感心しました。 そしてやはり帰りの横尾〜上高地は、平坦な道が続くのでザックの重さが肩にズドーンと来ますね。 水も最小限にして食料も空にしてましたが、ズドーンでした。 上高地からのバスは余裕を持って16時の予約でしたが、明神時点で13時、少し早く着き過ぎるので14時21分のバスに変更。 ※そういえば今はコロナの影響か、上高地から松本へのバスは予約をしないといけない様ですね。 帰りの河童橋からは山はほぼ見えず、後ろ髪を根こそぎ引きちぎられながらバスに乗り込み、帰路に着きました。 これを書きながら、こんな体験がこの世にあったんだなぁと、もっと早くに行けてたら、いや、この歳になったから感じる物もあるよなぁ〜、とか色々物思いに耽るんですが、とにかく最高でした！ 次は一回ロープウェイで登れる山を挟んで、少しレベルアップした登山に妻を連れて行こうと思います。