活動データ
タイム
20:23
距離
20.0km
のぼり
2368m
くだり
2368m
チェックポイント
活動詳細
すべて見るずっと計画していたけど、天候と日程が合わずに保留続きの立山と剱岳へやっと行って来ました! 立山の紅葉もピーク、金曜日は日本晴れの予報。でも、体力は相変わらずで不安のある山行は果たして…。 写真50枚ではとても伝えきれないですね♪ ■登った山■ 【立山(三山)】3015m(第20位) ・日本百名山 ・新日本百名山 ・花の百名山 ・富山のグレーディング=4B程度(室堂→剣山荘) ・ルート=12.0km、CT=7時間30分 【剱岳】2999m(第22位) ・日本百名山 ・新日本百名山 ・富山のグレーディング=4E(剣山荘→雷鳥荘) ・ルート=9.3km、CT=10時間00分 【浄土山】2831m 【龍王岳】2872m(第38位) 【真砂岳】2862m(第43位) 【別山】2880m(第37位) ※グレーディングはルート上の最高難易度とルート定数で算出 【今回の駐車場】 ・扇沢駐車場(無料・駅に有り) ■お天気と自己都合■ 単純に有名な立山へ行ってみたい。せっかくなら「おっかない剱岳」にも登ってみたい。 ただそれだけの理由でこの山行を計画した。 しかし、いくつも計画を立てるも天候と日程が一致せず、先日のシルバーウィークが最適だったにも係らず、異常な人手で諦めた。 その後も「晴れ」が3日続く都合の良い日など無く、半ば諦めていたが10月2日はどこの天気予報も晴れのオンパレード! 前日は荒天予報だが、雨の危険は少なく、15時以降は回復が見込める。但し、雲の高さは低く、恐らくガスの山行は免れなだろう。 後に向かって崩れる予報より、後に向かって好天する予報の方がこの山行にはマッチする。 何れにせよ、晴れマークの金曜日は目的の山小屋は満室。前日から動かざるを得ない宿命だった。 ■立山はどう巡るべきか?■ 立山は地味に不便な山だ。 当初はテントを担いで行くつもりだったが、雷鳥平は登ったり降りたりが大変で、剣沢は一山超える労力が必要。全山巡るにはどちらも体力がカギだ。 結局、体力的にはリーズナブルな山小屋泊を選んだがこれが正解。 実際に立山を右から左へ縦走してみて「重装備だったら?」と想像しただけでゾッとした。 そう、今年はまともな計画が立てられないほど体力が落ちているのだ。 安全第一。しかし、予想だにしない危険が更に忍び寄っていたのだ。 今回最終的に実行したルートは、室堂駅から右へ向かい、浄土山から稜線へ出て立山三山(雄山、大汝山、富士ノ折立)、真砂岳、別山(南峰、北峰)を登り、別山乗越から剣山荘で一泊。 室堂駅到着が9時のため時間的には少々厳しいが、夏山のような雷の心配は無い。 なお、アルペンルートはWebにて予約したが、残席5だったインフォメーションが予約後に「△」になったのは、天候に不安を抱いた人がキャンセルしたのでしょう。 そんな訳で、当日はチケット売り場の行列も無かった。 二日目は山小屋に荷物をデポし剱岳へ登る。その後、室堂へ向かい雷鳥荘で温泉に入り翌日ゆっくり帰ることにした。 ■立山■ 立山は観光地のイメージしかなく、取り囲む山々は初心者でも楽しめると思っていた。しかし、浄土山山頂付近は手を使って登る岩場で、初っ端からイメージが崩れ去ったのだ。 浄土山南峰から一応龍王岳にも登る。途中、今年初めてライチョウにご対面。 浄土山から一ノ越まで一旦降るのだが、ガスが時折切れて垣間見れる雄山への登りは更にイメージを悪化させたが、ここで再度ライチョウと対面出来たので良しとしよう。 雄山への登りは見た目通りの急登で、ガレた足場が更に体力を削る。 途中、疲れ果てて座り込んでいた女性が「もう少しですよね?」っと、すがるように尋ねてきたのでYAMAPを確認すると高低差で残り60m程度。 「ええ、もう少しです。でも休み続けると体を冷やすから少しづつでも頑張って動いた方が良い」とアドバイスを添えて回答。 この時点で気温は2〜3度ほどで、時折あられ混じりの小雨も降っていた。 山頂へ着くと女性が待機しており、先ほどの女性のことを聞いて来たので会話の内容を説明した。待ってる方も寒くて大変だ。立山のイメージが私と同じだったのだろうか? 雄山神社手前の建屋でおにぎりを2つ食べ、出発しようとした時に女性はやっと山頂へ到着した。 無事に下山することを祈るばかり。 雄山神社へご挨拶し、大汝山、富士ノ折立向かうが1人とすれ違っただけで人と全く出会わない。 また、美しい室堂からの立山と違い、荒涼とした登山道はやはり3000m級の山そのもので、侮っていた自分を恥じた。 富士ノ折立からはザレた滑り易い急坂を降りる。 真砂岳へ向かう道中は風とガス、そして気温が低く体力が奪われる。 天候の影響で登山道も少し分かり難いため、YAMAPを頼りに進むことが多かったが、幸いなことにこの辺りの登山道は歩き易い。 別山南峰に着くと、別山乗越から来た登山者が居た。北峰に同時に向かうが、北峰山頂からも2名の女性が降りてきた。人に会うと何故か安心する。 立山は人気の山なので、常に大勢の人が居ると思っていたが天候には勝てない。 北峰山頂からは剱岳が望める筈だが、残念ながら中腹より上は雲の中。まあ、翌日は天気に恵まれる予定だし、あわよくば山小屋へ向かう途中で天候が回復する筈なので今は良い。 別山北峰から別山乗越まで降れば立山フルコースは終わり。いや、もう一つあるだろ?っと、分かってる人のご意見はコメント掲示板へどうぞ(笑) さて、問題はここから更に剣山荘へ向かわなければならないこと。 当初は剣沢小屋経由で向かう予定だったが、剣御前小舎の横に剣山荘まで1時間の掲示があった。 なるほど、剣御前をトラバースするルートなんだ。山渓の地図では波線になっていて気づかなかったが、少し早く着きそうなのでこちらのルートで小屋へ向かう。 実際に歩いたイメージは剣沢経由よりもゴーロ帯が多く、若干危険な場所もある感じ。小屋が見えてから下りに入るが、これが意外と長く、体力が消耗している時には注意! ■剱岳■ 小屋の詳細は割愛しますので、知りたい人はコメント蘭へ。 剱岳登山者の朝は早い。早出の大半は4時頃出発します。私もそのつもりだったけど、ノロマな亀はやっぱり1時間近く遅れて出発。 それでもこの時期はヘッデン必須で、二つの鎖場を通過した後の一服劔手前までは必要。 一服劔山頂から次に目指す前劔の稜線が望めるが、これが鬼畜の登り! まさに全身運動で岩をよじ登るわけだが、ルート人によってまちまちだ。当然正解がある訳だが、不正解でも体力を消耗しつつ登れてしまう。 前劔山頂からが剱岳の核心部が続く。 命を鉄の橋に預けた後は鎖を頼りに垂直の岩をトラバースし、平蔵さんを登ったり降りたりしつつ、「カニのたてばい」が現れる。 基本、岩登りが嫌いな私にとってここは地獄。カニのたてばいの壁をどうにか登り切ってもそこで終わりじゃない。 足場の無い鎖場、どうやって登って良いか分からずスッ転んだ。結局腕力で登ったが、前を行く女性がそこを避けて右側から登った理由がようやく分かった。 鎖場が終わってからもゴロゴロの岩をまだまだ登る。 ようやく辿り着いた山頂には多くの人。皆さん岩慣れしてお強い。 必死に景色を写真に修めている間、実は「カニのよこばい」のことで頭が一杯だった。 下山開始。カニのヨコバイは少し渋滞気味。後から来た人に足の出し方を確かめ、アドバイスを頂きながらどうにかクリアーした。 噂通り足の下ろし方がカギですね。 ここで安心しちゃダメ!その後も気を抜けない。鎖があろうが無かろうが登山道は何一つ安全な場所が無い。 特に前劔の下りは体力を消耗しているため凄く長く感じた。ここは登りも下りも鬼畜だ。 一服劔を過ぎれば山小屋が見えて少し安心する。しかし、暗い中歩いた鎖場が下りは少し面倒だった。 よく、想像してたより怖くなかったとか楽だったというコメントを見かける。 でも、それを信じちゃダメ。 体力的な問題は個々人の感覚だが、危ない場所をクサリだけを頼りに通過する場所が多数あることは真摯に受け止めるべきだ。 無事に降りられたことに感謝。 そう言えば、予習のためにグレートトラバース3の剱岳編を見てたら師匠に「これ、あなたが行って良い山なの?」と聞かれて答えられなかったことを思い出す。 剣山荘で荷物をまとめている最中、いきなり右手がつった。ザックのジッパーの開閉が出来ない(笑)。 いや、笑い事では無い。ゆっくり弁当を食べたし、これ以上出発を遅らせるのは命取りだ。 でも腕がつった経験など無いからどうしたものか分からず、暫く揉んだり引っ張ったりして落ち着くのを待った。 やっぱり「私が行って良い山」じゃなかったようだ(笑) ■剣山荘〜室堂■ 実は昨夜、剣山荘にて就寝の際、喉の異常を感じた。「喘鳴(ぜんめい)」がするのだ。 立山縦走時の気温が低くかったことが原因なのか?いや、それもあるが秋になるとアレルギーでこういう症状がたまに出る。 筋力低下による影響で体力は落ちていたが、心肺機能は好調だった。 しかし、今回の剱岳登山では足の疲れ以前に肩で息をし、苦しくって立ち止まることが多かった。 別山乗越までの登りでも同じで、雷鳥平を過ぎた室堂近辺の階段でも立ち止まる。 しかし、この日の天候は大晴天!写真を撮りつつ休み休み動き続け、どうにか雷鳥荘へ辿り着いた。 一方、雷鳥坂の下りは長く辟易するが、剱岳の下りと比較すれば大きな段差もなく歩き易い。もしまた立山へ行く機会があれば、浄土山側のルートよりもこっちを選ぶだろう。 雷鳥荘は天国だった。酒は安いし、ご飯の内容も山小屋の非では無い。しかも温泉まである。 しかし、「喘鳴(ぜんめい)」が悪化し、夜中に咳が出るようにまでなっていた。 翌朝はゆっくり6時に朝食を取り、外の空気を吸ってから荷物をまとめ室堂ターミナルへ向かったが、天気は高曇りで前日の秋晴れが嘘のよう。 変わりやすい秋の天気で、全て晴れを望んでいたことが間違いだったとようやく気付きつつ、紅葉のピークを迎えた立山を後にした。 残り僅かな今年の山行。筋力の問題と共に、気管支の状態にも気を使いながら無理なく計画してあと何回行けるだろう? ■アルペンルート(おまけ)■ 立山室堂は素晴らしいところだが、意外とアップダウンが多く普通の観光地として考えるには少々大変な場所だ。 また、現地へ辿り着くための手段であるアルペンルートもメンド臭い。 実益を上手く利用した観光商法であることは称賛出来るが、乗り換えを3回、連絡も悪く必ず待ちになるのは如何なものか? 今回の復路では30分以上待つことも。 上高地はバスに1回乗れば終わりだが、重い荷物を持って、大混雑の立山へ再訪するにはそれなりの理由が必要になるだろう。 でも、素晴らしい場所であることは間違いない。もちろん、下から登ろうという根性は私には無い。どうしたものか…。
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。