まさかの遭難!〜犬戻ノ高 -2020-09-28

2020.09.28(月) 2 DAYS

活動データ

タイム

08:32

距離

73.1km

のぼり

1397m

くだり

1604m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 32
休憩時間
1 時間 5
距離
14.8 km
のぼり / くだり
1397 / 806 m
5 57
DAY 2
合計時間
0
休憩時間
0
距離
10 m
のぼり / くだり
0 / 0 m

活動詳細

すべて見る

自分が遭難❗️ 今だに信じられない・・・ 早いもんでもう1カ月経った。 しかし、この体験レポは現実に起きた事だ。 はじめに 三重県警、地元消防団、大紀町役場の関係各位には、多大なご迷惑をおかけし心からの謝意を表します。 尚、 警察への捜索依頼をはじめ諸手続き、写真転送、ココヘリ(京都 本社)への連絡等、心配と世話をかけてしまった弟、娘夫婦、 とりわけ、心痛で眠れぬ夜を過ごさせてしまった妻には申し訳ない限りだ。            ⛰⛰⛰                 登山口と対策本部(地元公民館)にて厳粛に謝罪する。きちんと整列する三重県警と地元消防団員45名の前に立ち緊張と恥じらいの瞬間だった。その後、県警の課長から懇々と説教され、始末書作成etc。 ◆ もう山はもうコリゴリ! って事なら公表はしなかった。 だが、山はもはや私の生活の大切な部分を占めているし、猛省と再発防止に一層努めつつ続けていきたい。 では、顛末と行動概略をレポします。 〜春日嶺、犬戻ノ高周回登山〜  三重県度会郡大紀町大内山村  9月28・29日、秋晴、ソロ         〔行動概略〕 ・ 8:00 犬戻公園出発 ・15:00 目的の犬戻ノ高着。  しかし、下山道が見つからず鳥尾越えま縦走を続けることにする。 ・16:33 鳥尾越手前90号鉄塔から滝ヤ谷に降るがすぐ踏み跡が消える。 〜この時点でスマホ電源ゼロに時間も位置情報も不明となる〜 ・滝ヤ谷のゴーロの中、沢道発見出来ず。陽は間もなく尾根に沈むが空は明るい。 ・数度の高巻きの後、ついにゴルジュに出会う。足元覚束ない中を突き進めば大変な事態となるのは明白。ただ今日中には帰れないかもしれないなあ、、、と不安がよぎる、、、 ・再び、高巻くと眼下に炭焼き窯の跡地が見える。消えかけた杣道を辿り途中から山腹の急斜面を登り見覚えのある南又山ルートに出た❣️ ・少し下ると前回弟と休憩した分岐点となる。 ・このまま直進して犬戻峡に向かえば途中で日没即立ち往生なるは必至、ならば残りの選択肢、鍛冶屋谷ルートだ! ・この明るさが30分もてばなんとかジグザグ道を駆け下りる自信がある。急ぐ。 ・気がつくと、山腹を右に大きく巻き始めた。空がまだ明るいぶん、足元の闇が深まる。 ・突然、道が谷間に切れ落ちる ・谷に降りると対岸は絶壁、 谷芯は凄まじいゴーロ、 登山道は消えてしまった。 ・目印に積んだケルンを探すがそれすら既に闇に沈む。  万事休すだ! ・崖をよじ登り薄明かりに目を凝らし見当をつけた大杉の根っこに腰を下ろす。私はそこで一夜を過ごすことを決断した。 傾斜の加減さえわからない。 キラキラ光るものが目につく。 〜同日、午後9時頃、私の家族からの要請を受け深夜、大台警察署内に山岳遭難対策本部が設置〜   2020年9月29日(翌朝) ・5時半頃?  夜明け前の薄明かりを待って  登り返し、尾根上に復帰。 〜午前6時、捜索隊全員集合 その後、45名が9班に編成され  9カ所に配備活動準備 〜 ・6時半頃?  南又山ルートを降る。  犬戻峡着。あと10分だ。  捜索隊の活動はまだ始まって                いる気配は無い。  ・8時20分 朝の木漏れ日さす        林道の分岐点はすぐそこだ。    私は、自首する犯罪者の心境  だった。  疎林を通し赤い消防車だ!  駐車地は車と人影で満タンだ  った❗️ p.s. 1. ココヘリにより、ヘリコプターが京都を朝10時に飛び立つ予定で、捜索隊との連携もなされていた。 2. ココヘリから登山届けが未提出だと指摘された。 3. 警察からは、私の写真、当日の服装、普段の服装、収入、借金、人間関係、歯型、かかりつけの歯医者などなど先ず、失踪者、行方不明者リスト入し、蒸発、自殺まであらゆる可能性を考慮して対策を立てているようだった。最後の担当官から、別れ際に、行方不明者リストからあなたの名前を削除しておきます、とも言われた。 4. ビバーグの様子 日中のTシャツの上に長袖綿シャツだけでは流石に寒くて、ザックを抱かえ仰向けに寝た。両手の温みも逃さぬよう互い違いにザックを抑えるようにして脇に差し込んだ。 有り難かったのは、地面に接する背中が暖かかったことだ。 土面の意外な保温性には驚いた。流石に身体が痛くなり、寝返りを打つ度に、その地面の温もりに励まされ勇気づけられた。 虫や獣の気配は殆どなかったが、目覚める度に熊鈴を揺すると驚くほど響き渡る。 頭上は放射状に枝を張った杉のシルエットの合間に中秋の名月、壮大な万華鏡のようであった。 寒さで目を覚ます度に、「今、何時ごろかなあ?」と、時間が分からずもどかしく感じた。 夜中と朝方と2度雨が降った。 ヤバイと思ったが大木のお陰で濡れるまでに至らなかった。 ・最後に豊田から駆けつけてくれた娘が帰る前に残していった[登山の前の約束] ❶ 登山届コンパスで登山届けを入力する。ID、パスワード ❷ ココヘリで登山計画を作成する。ID、パスワード、会員証ID ❸ 登山計画のメモを残す。 登り口、下山口、ルート、  山名 ❹ ヤマップで地図のダウンロー  ド ❺ ココヘリの充電・・・フル充 電しておけば3カ月電源が続く。 家からスイッチを入れておく。 リュックの出来るだけ上のほうへ。 ❻ 携帯の充電&モバイルバッテ  リーの充電  〔持ち物〕  *携帯電話のモバイルバッテリー  * 懐中電灯  * 防寒用アルミシート  *車中での充電器 妻も娘も、この2日間で、驚くほど山との向き合い方を学んだ様子だ。 私は成長しないなあ。 ◇ 多くの方々に迷惑や心配をかけてしまったが、かすり傷無く、無事に下山できて、こうして振り返ることができてよかった。

姫越山 犬戻公園に駐車 (5〜6台可)
左手の県道を8:00に出発する。
実に100日振りの山行となる。
丁度、一夏のブランクで感が狂った様だ。少し、出発が遅れている。 
まさか翌朝、人と車で溢れ変えることになるなんて・・・
犬戻公園に駐車 (5〜6台可) 左手の県道を8:00に出発する。 実に100日振りの山行となる。 丁度、一夏のブランクで感が狂った様だ。少し、出発が遅れている。  まさか翌朝、人と車で溢れ変えることになるなんて・・・
姫越山 初めての山は予めネットリサーチし、山行ルート概念図を作成してイメージトレーニングをしておく。
ただ今回はコピーせずに原図を持参してしまった。もし、自宅に残っていたら遭難範囲の絞り込みや特定に役立っていたはずだ。今回は、わが家の登山届けーー台所の壁に吊したノートーーが大変役立った。日付と山名と発着地点だけだったけど。
初めての山は予めネットリサーチし、山行ルート概念図を作成してイメージトレーニングをしておく。 ただ今回はコピーせずに原図を持参してしまった。もし、自宅に残っていたら遭難範囲の絞り込みや特定に役立っていたはずだ。今回は、わが家の登山届けーー台所の壁に吊したノートーーが大変役立った。日付と山名と発着地点だけだったけど。
姫越山 天気には恵まれた。
大内山川源流部を幾つもの橋を渡り県道終点に向かう。
正面に天保尾根と87号鉄塔が現れた。
・・・
翌朝、最後に戻った捜索隊の中から若い一員が笑顔で近付き、
「ご無事でよかったですね。」

私の緊張の糸がプツンと切れた瞬間だった。
「87号鉄塔まで行ってきました」

・・・言葉にならなかった。
天気には恵まれた。 大内山川源流部を幾つもの橋を渡り県道終点に向かう。 正面に天保尾根と87号鉄塔が現れた。 ・・・ 翌朝、最後に戻った捜索隊の中から若い一員が笑顔で近付き、 「ご無事でよかったですね。」 私の緊張の糸がプツンと切れた瞬間だった。 「87号鉄塔まで行ってきました」 ・・・言葉にならなかった。
姫越山 県道終点広場 (15〜6台駐車可)
ここまでに既に65分経過し、さらに登山口探しに約30分消費することになったのは大誤算だった。
県道終点広場 (15〜6台駐車可) ここまでに既に65分経過し、さらに登山口探しに約30分消費することになったのは大誤算だった。
姫越山 谷が集まる場所で見た目以上に広い。
谷が集まる場所で見た目以上に広い。
姫越山 対岸の急斜面をよじ登ることになった。
やがて使われなくなって久しい作業道を何度も横切り直登気味に高度を上げることに。
対岸の急斜面をよじ登ることになった。 やがて使われなくなって久しい作業道を何度も横切り直登気味に高度を上げることに。
姫越山 シンパク高と犬戻ノ高が、崩落現場から見えた。
シンパク高と犬戻ノ高が、崩落現場から見えた。
姫越山 意表を突いた真新しい(?)標識が尾根付近にあった。
もっと必要な所にあると助かるのだがなあ〜。
意表を突いた真新しい(?)標識が尾根付近にあった。 もっと必要な所にあると助かるのだがなあ〜。
姫越山 自然林の尾根上には明瞭な踏み跡があった🤭  
しかし、紛らわしい作業道にも手こずるし、登山口から既に3時間17分が経過していた。
程なく、
読み方不明の山頂に着いた。
    
   東千カ山⁉️
これより"のの字"、時計回りに周回縦走が始まる。
11時を回っているのが、若干気掛かりだ。
自然林の尾根上には明瞭な踏み跡があった🤭   しかし、紛らわしい作業道にも手こずるし、登山口から既に3時間17分が経過していた。 程なく、 読み方不明の山頂に着いた。         東千カ山⁉️ これより"のの字"、時計回りに周回縦走が始まる。 11時を回っているのが、若干気掛かりだ。
姫越山 30分で、
千カ山  949m
30分で、 千カ山  949m
姫越山 仙千代岳やあと幾つかの尾根が集まり平坦となっていて、踏み跡は消えてりし、絶好の迷いポイントだ!
私もスマホナビのお世話で軌道修正した。
仙千代岳やあと幾つかの尾根が集まり平坦となっていて、踏み跡は消えてりし、絶好の迷いポイントだ! 私もスマホナビのお世話で軌道修正した。
姫越山 長吉坂
ザックをデポして、忘れ物(メモノート)を取りに引き返したりで30〜40分のロス!
長吉坂 ザックをデポして、忘れ物(メモノート)を取りに引き返したりで30〜40分のロス!
姫越山 長吉平を経て
 池谷山 993.4m
長吉平を経て 池谷山 993.4m
姫越山 進行方向左手、北西に
迷岳や古ケ丸を望む。
進行方向左手、北西に 迷岳や古ケ丸を望む。
姫越山 北東は今朝から歩いてきた尾根
北東は今朝から歩いてきた尾根
姫越山 花はこれだけて、トリカブト
花はこれだけて、トリカブト
姫越山 かなり歩いたなあ、、、
かなり歩いたなあ、、、
姫越山 春日嶺  1038m
これより右旋回
春日嶺  1038m これより右旋回
姫越山 風景が一変! ガレてくる。
風景が一変! ガレてくる。
姫越山 群生地
群生地
姫越山 2mぐらいの岩の先鋒をヒョイヒョイと。
2mぐらいの岩の先鋒をヒョイヒョイと。
姫越山 これって、カルスト地形?
カレンフェルト?
これって、カルスト地形? カレンフェルト?
姫越山 岩の先鋒に仁王立ちして、
紀伊長島、尾鷲、九鬼、熊野方面
岩の先鋒に仁王立ちして、 紀伊長島、尾鷲、九鬼、熊野方面
姫越山 西には台高山脈
西には台高山脈
姫越山 絶景ポイントから歩いてきた尾根を望む。
底は県道終点?
絶景ポイントから歩いてきた尾根を望む。 底は県道終点?
姫越山 シンパク高の大崩壊地
猿の群れが素早く散る。
シンパク高の大崩壊地 猿の群れが素早く散る。
姫越山 奇景、絶景を堪能しているうちに、時間はドンドン過ぎていく。
奇景、絶景を堪能しているうちに、時間はドンドン過ぎていく。
姫越山 目的地に着く。
犬戻ノ高  1073m   14:56
7時間経過!
目的地に着く。 犬戻ノ高  1073m 14:56 7時間経過!
姫越山 犬戻ノ高も展望が効かない。
ここから天保尾根を降れば、
16:30頃、下山出来るはずであった。所が、下山ルート入口が
どうしても発見出来なかった❗️
犬戻ノ高も展望が効かない。 ここから天保尾根を降れば、 16:30頃、下山出来るはずであった。所が、下山ルート入口が どうしても発見出来なかった❗️
姫越山 目の前が、下山ルートのはずの
天保尾根だ。なぜ、入口が見つからなかったのかなあ〜⁉️
秋の日はつるべおとし、
このまま、縦走を続行して
鳥尾越峠を目指す。遠回りだが、戻ることも出来ず、他に選択肢はない。駆ける、、、

幸平(ハピネス平)   963m
中ノ又の頭  993m
と、2つのピークを越えたが、すべて林の中だ。
目の前が、下山ルートのはずの 天保尾根だ。なぜ、入口が見つからなかったのかなあ〜⁉️ 秋の日はつるべおとし、 このまま、縦走を続行して 鳥尾越峠を目指す。遠回りだが、戻ることも出来ず、他に選択肢はない。駆ける、、、 幸平(ハピネス平) 963m 中ノ又の頭  993m と、2つのピークを越えたが、すべて林の中だ。
姫越山 滝ヤ谷(犬戻)登山口の標識を発見❣️
鳥尾越まで、まだ2つのピークが見えていた。
天の助け、近道だ!即決し、降り始めると、91号鉄塔の下にでた。その時、突然携帯の呼び出し音が響く。開けた途端に電源の1%が消えた!
その瞬間、「僕や!」と叫んだ。後ほど尋ねると無反応だったらしい。
私は携帯をザックにしまい急斜面を激降る。これより、ナビも時間もわからない。
体力、気力、カンと経験頼りとなる。
滝ヤ谷(犬戻)登山口の標識を発見❣️ 鳥尾越まで、まだ2つのピークが見えていた。 天の助け、近道だ!即決し、降り始めると、91号鉄塔の下にでた。その時、突然携帯の呼び出し音が響く。開けた途端に電源の1%が消えた! その瞬間、「僕や!」と叫んだ。後ほど尋ねると無反応だったらしい。 私は携帯をザックにしまい急斜面を激降る。これより、ナビも時間もわからない。 体力、気力、カンと経験頼りとなる。

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