(装備) 30Lザック、ガスバーナー、補助ロープ、カラビナ類、シュラフカバー、十得ナイフ、レインウェア、エマージェンシート、救急セット、ラジオ、アナログ高度計、1/25000地図、コンパス、スマホ、おにぎり2個、カップ麺、水2L (天気) 曇り、気温21~23℃、微風 (目的) 玉屋神社、白岳、大岳、鬼杉へ行く。 南岳、中岳、北岳を登頂する。 (山行) 今日もソロで登山、深く考えることもなく黙々と歩く。 沢を渡渉して斜度が急になる。地図で白岳が近いことを知る。急斜を登り切ったところで登山道を外れ白岳へ向かう。杣道のような細い踏みあとがある。歩きやすい。 登山道へ戻り、白岳と反対方向の811ピークを目指す。展望もないのは容易に想像できるが行ってしまう(;'∀')ただのピーク。 鹿が2頭いる。遠くから私をじっと見ている。道を譲ってもらおうと手を振って道を開けてもらう。ほっとして歩いているうちに分岐を見落す。 玉屋神社に到着する。昨年は疲労困憊で玉屋神社をまったく楽しむことができず素通りしてしまった。一年経ってようやく玉屋神社を堪能する。障子ヶ岳がよく見える。 大岳近く、登山道を右に外れると大岳へ行ける。しばらく進むと踏みあとが2つに分かれる。右側は滑りやすそうな急斜面で直感的に違うと思う。左は途中で踏みあとがなくなる。目の前には尾根先である脆そうな岩場があるだけである。 岩場を登ってみる。最初につかんだ手掛かりがポロリと外れる。気にせず進むが今度は足掛かりがポロリと外れる。3m登ったところで不安に感じ断念する。上の状況が見えないがロープを取り付けられる立木や岩等がないように思える。 一度手掛かり足掛かりが崩壊すれば落下は3mでは済まない。十メートル以上落下するのではないか、そう思うと足がすくんでしまう。足掛かり、手掛かりになるようなものが信用できなくなる。 呆然とするが、ここでたばこを吸う。景色が素晴らしいことに気づく。少し落ち着きを取り戻す。岩場から見る南岳の山容を新鮮に感じる。無事岩場から脱出する。 最初に通れないと思った右側へ行ってみる。危険と思われたところを過ぎると細い踏みあとにロープが張られている。滑りやすいがロープのおかげで無事山頂に立つ。 大岳で時間をロスしたので少しだけ走ることにする。一人の登山者と出会う。軽く挨拶をし、鬼杉へと向かう。 鬼杉でおにぎりを食べて一息ついていると先ほどの彼がやってくる。遠方から来られたという。平日で登山客も少ない。一緒に歩くことにする。一緒にといっても基本ソロで口下手なので10~20mの距離を保ちながら時折話しかけるというスタイルをとる。 何度か言葉を交わすうちになんとなく彼に興味を持つ。遠方の知らない山域で低山とはいえソロである。なかなかできることではない。それに道具、必要なものを厳選して最小限に抑えたよう。それでも40Lザックは満杯に近かったが。私のように使わないものをワンサカというタイプではない。使うものを厳選して持っていく。かっこいいなと思う。 そして地図。1年前にGPSアプリを導入して以来、地図をみることが大きく減ったという。それでも取り出しやすい位置に地図を常備している。おそらく山と高原地図と思われるが、GPSアプリがあれば地形図はなくてもいいかなとも思う。 一番関心したのはタイムスケジュール。今計画から何分遅れというのがすぐにでてくる。 自分のペースを大切にされてていて、目をひいたものは素直に鑑賞されている。 公共交通機関を利用されていて、最終のバスに間に合うかを心配されている。ギリギリになることが予想されるが、せっかく遠方から来られているのだから南岳、中岳、北岳全て行ってもらいたいと思う。 休憩も少なめに道外れなきよう20m程度の距離をキープしつつ黙々と歩く。もうすぐ北岳とというところで私の大腿四頭筋が悲鳴を上げる。つる一歩手前、足があがらない。ペースを落とし慎重に歩く。 北岳を過ぎてからは足が回復する。しかし今度は彼の方が膝にくる。 なんとか頑張って時間に余裕ができる。望雲台、高住神社へよることにする。 豊前坊へ着くとバスは早めに入って待機してくれていた。 握手をして別れる。あっさりしているといわれるかも知れない。でもそれが山屋だ。勝手に彼とつかず離れずで歩いてしまった。それはそうしたかったからやっただけのことだけど、なんか彼と波長が合うような気がしたのだ。 ないものねだり。自分にはないものをいっぱいもっていてうらやましいと思う。まあでも私は私だから、変わることなく今までどおり登るんだけどね(笑) なんかいい山歩きだった。あなたに会えたこと、良かったと思います。
初っ端のこの石段はきついよね
この先が白岳。右側は崖
お初♪
811ピークは眺めなし
逃げない
玉屋神社
障子ヶ岳が見える
進退窮まった岩場から見る南岳
脆い
なんとか到着
鬼杉
中岳山頂から
望雲台から鷹ノ巣山 溶岩ビュートの山
ダッシュで登ってダッシュで降る
九州自然歩道へ
スキー場跡