小野アルプス

2020.09.21(月) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
5 時間 51
休憩時間
2 時間
距離
10.6 km
のぼり / くだり
636 / 635 m
16
7
4
3
4
6
17
6
4
27
3
1 18

活動詳細

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友人が昨年12月に小野アルプスに登ったということを聞いていた。低山ながら10座近くの山が連続するところや、紅山(べにやま)の急登の岩尾根などは、アルプスを彷彿とさせる。人気が高まってきているハイキングコースだ。 今日集まったのは下山部の5名。Sa先輩、Mワさん、Mチさん、Maさん、小生である。JR三ノ宮駅から姫路行きの新快速に乗り込むと、既にMチさんを除く3名が大阪駅から乗車していた。我々4名に明石駅からMワさんが合流。さっそく会話が弾む。全員マスクをしているが、その下の笑顔はお互いに十分感じることができる。 加古川駅で加古川線に乗り換え、9:30市場駅下車。トイレを済ませて、さぁ出発である。登山口から歩き始めると直ぐに白雲谷温泉ゆぴかだ。本日下山後にはここで汗を流すのだ。それでは何故、下山口をこちらにしなかったのか?それは紅山の岩尾根を登るのか降りるのかという選択である。友人の話によると、紅山の岩尾根は、危険すぎてとてもじゃないが降りられないそうである。そのため山行ルートを、市場駅から西へ西へと縦走し、紅山の岩尾根を登り切って山頂到着というルート設定にした。小野アルプスを歩かれた皆さんの山ログを拝見していても、殆どすべての人が西へ西へのルートを取っている。素直に参考にさせていただいた。 秋の彼岸である。蒸し暑さはなく風も心地よい。登山口からひと登りすると、もうそこに高山があった。加古川から来たという30代と思しき男性が道に迷って1周余計に歩いてしまって山頂に着いたとのこと。彼の希望で一緒に小野アルプス縦走することになった。 高山から西へ西へ。突如NTTの巨大なアンテナが現れた。前山山頂である。小休止後更に西へ。愛宕山、安場山を越えてお昼近くになった。そろそろ昼飯の時間、次の総山の山頂でと算段するが、着いてみると非常に狭いところで座る場所がない。かつ眺望も全く無い。ここで小休止。本日6座目である。流石に疲れた。ずっと一緒に行動していた、加古川から来た青年は、お先に失礼しますと挨拶をして行ってしまった。我々はこの次の山、アンテナ山の山頂で昼食を取ることにした。 アンテナ山の山頂手前は素晴らしい眺望であった。南側が広く見渡せる。先ほどの青年が座って汗を拭いながら休憩していた。明石海峡大橋と淡路島が見える。加古川市内の方向には、川崎重工、神戸製鋼所などの工場の煙突も見えている。眺望の良い場所は日陰のないところで休憩には不向きである。幸いそこから少し先の山頂では日陰のスペースあり、5名思い思いに座りランチとする。小生いつも通りカップ麺が出来るまで、梅おにぎり。カップ麺は日清食品カップヌードル。年間売上1000億円突破記念で60種類の懐かしのキャッチコピーが付いている。小生が食べたカップ麺には「チカレタビー」とあった。まさに今の気分だ。 ランチ休憩後、西へ縦走を続ける。小野富士とも呼ばれる惣山に到着。先ほどのアンテナ山よりもこちらの方が山頂が広かった。ランチはこちらの方が良かったかもしれない。ここでも小休止を取り、いよいよ小野アルプスの核心、紅山を目指す。 惣山からいったん降りて、鞍部から再び登り返す。すると突然、紅山の岩尾根が現れた。ここまで縦走してきた山はそれぞれに特徴はあったが、まぁ似たり寄ったり。だが紅山は特別。岩尾根が圧倒的なスケールで眼前に立ちはだかる。見ると先に登っている人が両手両足で岩尾根に這いつくばっているが、何とかなるだろう。我らも記念撮影の後、登り始める。登り始めて直ぐに、これは舐めたらアカンと感じる。Sa先輩が大声で注意喚起。「ザックで身体が引っ張られるから前傾姿勢維持!」ホントやばい。まさにその通りで、勾配が急なため前傾姿勢を維持しないとザックの重みで後ろへひっくり返りそうになる。滑落の危険が直ぐそこにある。足下の岩肌がゴツゴツとしていて靴が滑らないのが救いである。もしこれが風化した花崗岩のザラ場であれば、滑落の危険は一気に増すからだ。 岩谷尾根は登り坂の半分辺りで、更に勾配を増した。もうこれは格好を気にしておれぬ。四つ這いの3点支持が安定したスタイルである。クモ人間のように登る人が増える。Maさん曰く、千と千尋の釜爺みたいだ、上手いことを言う。Mチさんはと見るとかなりブルッていて顔も上げられない様子。小生の頭の中で井上陽水・夢の中への「♫這いつくばって這いつくばっていったい何を探しているのか♫」が流れ出す。みんな頑張れ!慎重に! やっとの思いで山頂に到着。正直怖かった。動悸を抑えるため、汗をひかせるため小休止。無事に登れて良かった。ここからが本日1番の急降。紅山を登り終えホッとしたこの時間こそが魔の時間だ。慎重にゆっくりと降りていく。コルで休憩。ここから更に岩山へ縦走する手もあったが、Mワさんが足を痛めていることもあり、ここから里へ下山することに。 コルからは10分ほどで舗装路に出た。ここからJR小野町駅へ50分ほど歩いていく。このあたり、走ってくるクルマは高級車が多い。ポツンポツンと立つ家も広くてお洒落な家が。「土地が安いからお金がかけられるのかな」そんなことを喋りながら歩いていくと、地元の人が2人近くに座っていた。聞こえたんじゃないだろうか。 15:30頃にJR小野町に到着。次の電車は16:11。もう待てないと売店で缶ビール(アサヒ・スーパードライ)を購入し、乾杯。待合室は冷房が効いていて快適である。カメムシが一匹迷い込んで来たのは気になったが。 電車が来て市場駅まで一駅乗車。駅前からコミュニティバスで、白雲谷温泉ゆぴかへ100円。現金のみ。歩かなくてよかったのが、疲れた身体には本当にありがたかった。綺麗な温泉施設だ。まだ新しいんだろう。風呂は家族連れなどで結構混んでいたが、その割には洗い場も湯船もゆったりと使うことができた。 入浴後、併設のレストランで5人で打ち上げ会。「人生何が幸せなのか」そんな話をMワさんとSa先輩。それにMaさんが持論を展開。話はいろんな方向へと途切れることなく流れていく。久しぶりに下山部の仲間での山歩き、飲み会が本当に楽しい。 今日も無事に登下山できた。仲間に感謝、山に感謝、そして送り出してくれた家族に感謝しつつ帰路に着いた。

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