7月24日に天城越えしたあの日、本当の計画はこれだった。 雨で断念し、今回はそのリベンジである。 初日のスタート時は若干天気が良くなかったが新穂高ロープウェイで西穂口に着くころにはガスも取れ見晴らしも良くなっていた。 高度を上げるごとに天気も次第に良くなっていく。 大トリの槍ヶ岳も含め最高の三日間となった。 簡単に概要を書くと... 初日は、第二ロープウエイで登山特別便が7時から運行していたのでそれに乗り西穂口まであっという間に行き、そこから穂高岳山荘までのたった8kmの道のりだが、西穂高独標を越えてからは緊張の連続で楽に歩ける場所は殆ど無い、いくつもの浮石の多い岩稜ピークを越え、ジャンダルム、ウマノセと奥穂高ピークを越えて山荘に到着に要した時間は10時間とCTを下回ることは出来なかった。 二日目は7時に穂高岳山荘を出発。 先ずは目の前の涸沢岳からスタートし北穂高岳、Hピーク~大切戸~南岳、中岳、大喰岳を過ぎると飛騨乗越から右下に見える殺生ヒュッテまで約9kmの道のり こちらも一日目同様、楽な道のりではない。梯子や鎖が連続する崖をいくつも登って下りてを繰り返し、蟻の行列のような槍ヶ岳に群がる人たちを眺めながらテント場へ下りていく。 通り道になる槍ヶ岳山荘のテント場は数が少なく既に満員であった。 そして3日目。この日もスタートは7時。 先ずは東鎌尾根から目の前にそびえる槍ヶ岳へ登り、その隣の小槍へ・・・ いや、ロープも何のプロテクションも持ってないのでそれは無理。 登ってる人を対岸から眺めただけである。見てるだけでお尻の辺りがこそばゆくなる。 後は、車を停めてある新穂高へ向けてひたすら下るだけ。 距離は20kmくらいだったと思うが、危険箇所は全く無く歩きやすい道でこの3日間で一番楽に歩くことが出来た。 が、この連休中にもあちこちの山で事故が起きていることをニュースで知った。過去の様々な事故を見ても、こんな場所で?って思うような危険度の少ない場所である事も少なくない。 もしかすると、私のこの緊張を解かれ楽に歩けた3日目のような状況だったりするのかも知れないな。 槍平小屋だったかの壁に手ぬぐいが飾られていた。 そこには「家に帰るまでが登山」と書かれている。 どんな場所も油断は禁物である。肝に命じておこう。
初日朝、登山者用駐車場で少し仮眠の後第2ロープウェイに向けて歩きだす。 が、天気悪! 初っ端からカッパかい!?
リニューアルされたロープウェイからの景色もバッチリだ。ワイヤーしか見えない(笑)
しかしなんと、西穂口に着く頃には雲の上に出て晴れては無いものの一気に視界は開けた。
1時間程木々の中を歩き第1山荘いや西穂山荘到着。今年はどこの山小屋もマスクが必要である。
とりあえずトイレを借りて... ザックの中のおにぎり食べる。
この日の予定は穂高岳山荘までである。先は長いのでゆっくりはしてられない。
高度を上げていくと青空が見え始める
嬉しい限りだ。
高度と共にテンションも上がる
野郎ども、とっとと行くぜオラ〜!! いや、そんなテンションでは無かったな( ̄▽ ̄;)
独標ロックオン!
そして、到着 知らないうちに股の下で遊ばれていた( ̄▽ ̄;)
さらに先を目指して降りて行く
梓川もよく見える
ピラミッドピークから振り返り独標を見る。何人かの人も見えている
もちろんピラミッドピークもサクッと越えて
全くタヌキに見えないタヌキ岩を横目に進む
チャンピオンピーク辺りから振り返るとピラミッドピークにも独標にもたくさんの人が居た。
西穂主峰に到着 独標からここまで11の峰々を越えてきた事になる。 とにかく登って下っての繰り返し。ここからまた一旦下る。
う〜ん、なかなかトンガってますな。「俺から落ちるとケガするぜ!」 そりゃそうだろう。
ええ?ここって一般登山道じゃ無かったの?知らなかった( ̄▽ ̄;)
とはいえ必要な場所にはハシゴや鎖が設置されているので自前で様々な登攀具が必要な訳では無い
しかし天候によって難易度はとんでもなく変化する
雨や強風だとものすごく危険度は高いだろう。これが雪の中だったら狂気の沙汰である。
歩いてみると分かることだが、写真で危険そうに見えないような場所の方が実際には怖かったりする
そして、毎回だが今回は特に写真が膨大だ( ̄▽ ̄;)
これでもかなり選んで枚数減らしたのだが。。 ま、いいや。
天狗岳の文字が読めないくらい薄かったのでマジックで書いておいた
これは下りてるのかな? 下向いてるから多分そうだろう。段々分からなくなる。
岳沢からジャンを目指す時はここに登ってくるわけですな
そろそろジャンダルムが近くなる
西穂側から見るとジャンダルムはこんな形である。この右側にスロープのような地形が見える。奥穂から来ると間違ってここから登ろうとしがちだが、正しくは反対側までぐるっと回ってこの左側の見た目にもなだらかな場所から登る。
ジャンダルム自体の難易度はそう高くはない。ちゃんと誰にでも天使は微笑んでくれる。
ここから今日のお宿、穂高岳山荘も見て取れる
セルフタイマーでジャン♪
一旦同じ場所へ下りてから奥穂方面へ進む・・が・・・?? メンバーの一人が来ない。何故だ? 待てど待てど来ないので戻って探しに行くと・・ 例のスロープの所からまたジャンへ登ってるでは無いか。どんだけジャン好きやねん??
どうにかコースに戻ってきて 揃って進む
凄いね〜
さらに登っていくと
名勝馬の背に出る。 ん?須磨? いや、ここのウマノセはそれよりはるかに恐い
斜め撮りで妙な感じに写っているが、険しさだけは伝わるのではないかと思う
奥穂側から見たジャンダルム 誰もが知るこの形 私が買ったTシャツのプリントもこの形
歩いてる場所はここ うひょー♪♪
そしてやっと奥穂高 北風が強くめっちゃ寒い~~
寒いのでとっとと山荘を目指す。
ここのテン場はあまり広く無い。
しかし山荘内はかなり快適😊なのだ。
夕方 たくさんの人が沈みゆく夕日を眺めていた。 私は寒くて速攻で部屋に戻る( ̄▽ ̄;)
夕食とビール🍺 乾杯🍻〜
飯も食ったしほろ酔い気分でポカポカ... (*˘︶˘*)オヤスミ~。.:*♡ って、そこ寝るとこちゃうし
2日目の朝が始まる 今日は槍ヶ岳下の殺生ヒュッテまで・・ 先ずはここから
涸沢岳に登る
泊まった穂高岳山荘は既にこんなに下
涸沢カールのテン場はこの賑わい
見えてる槍はまだはるか先
まだ、いくつものピークを越えねばならない。とりあえずは北穂だな
ピンウォークあり、鎖場、ハシゴと勢揃いだ
よくこんな場所をコースにしたもんだ。
岩壁、まさに岩の壁である
見れば見るほど凄い場所である
北穂南峰から
振り返って見てみると奥穂高は賑わっていた
槍を摘まんでみたり・・
食ってみたりと遊ぶ
南峰はルートからちょっと外れる為に気付かずスルーしてしまうことも多い。 この看板が目印である。 そして
北穂北峰頂上
「待ってろよ槍、今から行くからな!」 そんなことを言わなくても槍が逃げることは絶対に無い
頂上から少し下りると
大賑わいの北穂高小屋がある
ここの売店は別棟になってて色んなものが売っている。展望テラスで景色眺めながらコーヒーやカップヌードルなどを楽しめるという策略である。 策略??
次に目指すは長谷川ピークである。
ええ?めっちゃ下りるやん??
どんだけ下りるん??
先を見るとナイフリッジに人が・・ あれが長谷川ピークか? ちょっとヤバいんちゃうの??
とか言いながらワクワク
ウヒョー♪ 今度は登るね~~
これかぁ・・ これが見えてた刃渡りかぁ・・
あちこちキョロキョロしながらも
トンガリを進んでいき
長谷川ピークに到着
お、燕岳か?燕山荘が見える。「あの横の小屋は何?」 「あれは合戦小屋やな」 「嘘つけ〜〜!」
おお!何だあれは??
まるで岩壁要塞の様では無いか?
あのハシゴから砦に登るのだな?
これは、なかなか... キツい 登りきるとそこは...
チャラララ〜ン♪♪ なんということでしょう... これまでとは全く違った穏やかな場所が広がっていたのであった。
匠の技で建てられた南岳小屋はこじんまりといい感じに仕上がっていた。
この景色が見える角度も計算されつくしている。 なわけないやん( ̄▽ ̄;)
はい、出来上がり。 ナンジャそりゃ?
そして、南岳山頂
さ、次行きましょか?
中岳目指してダッシュ! ウソウソ、そんなんしたら死ぬ。
徐々に槍も近くなってくる。 そして...
中岳登頂、って文字がみ、見えんがな! ちょっと誰がペンキ持ってきて下され
ヒュッテ大槍に繋がるジグザグの道 あっちも楽しそうだなぁ
槍ヶ岳は人が溶けかけたアイスに群がるアリの行列のようになっている状態が見える。
が、実際はまだここ。 250mmズームレンズは遠くてもなかなか写してくれる
反対の振り返った側も北穂小屋がちゃんと写る
本日のラスト山 オオバミダケだ。 誰?「おおぐい」って言うたん??
槍ヶ岳山荘とテン場は崖の上のポニョ では無く段々畑状態 風まともやん?寒そう〜:(´◉ᾥ◉`):
槍ヶ岳が近い。 ずーーーっと丸見え状態 もう、見え過ぎ。 モロ出しって感じ なんかチガッ!?
上を見た後下を見る 殺生ヒュッテのテン場である。予約は不要だ。あそこまで下りるのか...
お前は明日までお預けだ。 待ってろよ! だから、逃げないって...
え?飯無いの??やっべぇ〜
色んなスタンプが有ったようだが私は見てない( ̄▽ ̄;)
この場を離れるその前に... 先ずは槍を背にキメ!(笑)
そして殺生ヒュッテに降りて行き、今夜の宿を建てる。4人用テントはデカい!その両脇にここで合流を果たした別パーティ2人のソロテント。 ってか、ツェルト。しかもシュラフ無し?マジか、凍死するよ?
そして槍が夕日に染まる頃
悪魔の宴が始まる(笑)
ほんとは殺生ヒュッテでカレーライスでも食べたかったのだが、既に終了していて飯にありつけず、念の為持ってきていたアルファ米を皆で分け分け。 えっ😲このドライカレー... オジヤやん?誰、失敗したん??(笑)
し、しかし...宴は楽しいが... 寒い(((*>_<)))ブルブル みんなでランタンに手をかざす。 おお、写真的には温かく見える。実際は全く暖は無い(笑)
しだいに辺りは暗くなりテント蛍に明かりが灯る good night…✴︎🌙.°
3日目の朝、テントを片付け、槍バックに逆立ち。 それ、要る?? 時間の無駄やーー!
さあ、出発するで〜!
まだまだ花咲くテント村を横目に東鎌尾根から槍を目指す
まっすぐ向かうよりも若干時間はかかるがその分楽しめる
この角度からの槍ヶ岳がキレイな三角
小槍の方を見てみると攻めに行く人が居た。よく見るとトップにラペル用のスリングが設置されている。
この赤い尾根は何だっけ? 西鎌?北鎌? 相変わらず分かってない( ̄▽ ̄;)
これは...... あれだな、うん、あれだ。
山荘前から見える富士山のシルエットも美しいですな。 よし、誤魔化せた。
登る前に6人揃ってキメ!
ほな、登りまひょか
朝から握ってますなぁ って、握ってどうする? 賑わってますなぁ。
登りルートと下りルートが別になっているので離合に困ることは無い
余程高所恐怖症じゃければそれほど登るのに苦労は無い。 このルートで登るなら。 別のコースから登る場合は覚悟と道具が必要かも
そして、登頂 皆で槍〜〜〜!
小槍に視線を落とすと おお!すげぇ(๑⊙д⊙๑)‼ 怖い〜😱 やりてぇ〜(笑)
360°あちこちの山々を眺めながら
下っていくと
いきなり、声を掛けられる・・ ええ?前回編笠山で出会った知り合いでは無いか。 ここでも遭遇なんてどんな偶然なんだ??驚きである。
天気がいいので槍ヶ岳山荘では屋根に布団干し。 これ、山より危険な作業だったりして・・・ なんて見てたらまた・・
ええ??今度は一緒に八ヶ岳行った知り合いにまたもやバッタリ出会う。今日はいったいどうなってるんだ??
バッタリ出会った人たちは登り、私たちは下り。
昨日合流し、宴会し、ここまで一緒だった2人ともそれぞれのプラン遂行の為お互いの無事を約束しつつここでお別れである
私たち4人は小槍方向へ
行ってみる。が、あれはちゃんと道具持って挑まないと手ぶらで行くのは自殺行為だな。。
ってことで何人かのクライミング状況を眺めながら
こっち側で写真撮って遊んでから
この圧倒的存在感の槍ヶ岳に別れを告げる
下り始めるとそこはもう険しく激しい男山っぽい岩稜帯はもう無い
私たちを包み込むような優しい山容へと変わっていく
槍平のキャンプ場を過ぎると
小屋がある。やっと飯食える〜。 が、しかし...「コロナの影響で食事はやってません」 ええええ!!?? マジ?? 仕方なくカップ麺 また?いや、食えるだけマシだ、贅沢は言うまい
心に響く言葉である
沢沿いの樹林帯をひたすら無言で下っていく
今は通行止めになってるらしい奥穂へ続く道との分岐点を過ぎると長い林道となる
新穂高第一ロープウェイの横からまた登り返し第二側の駐車場へ・・ 長いような短いようなアドベンチャーが終了を遂げた
アフター温泉はここ
川のすぐ横にあるワイルドな大露天風呂である
ので、川にも入れる。 寒! しかし、腹減った〜〜 おしまい。 山登るより日記更新の方が疲れた😤😖😖😅