白馬岳 妻の北アルプス&山小屋デビュー

2020.09.20(日) 2 DAYS

活動データ

タイム

15:22

距離

19.6km

のぼり

1702m

くだり

1677m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
7 時間 54
休憩時間
52
距離
10.0 km
のぼり / くだり
1341 / 337 m
2
1 4
51
1 34
8
DAY 2
合計時間
7 時間 27
休憩時間
1 時間 42
距離
9.5 km
のぼり / くだり
359 / 1339 m

活動詳細

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 妻を私の趣味に巻き込んで早3ヶ月。  妻に北アルプスのどこかへ連れて行きたくて、あれこれと悩みました。燕岳、常念岳もしくは上高地散策だけにしようか‥しかし今年はコロナの影響で、テン場は予約制でどこもいっぱい。本当はコロナ対策もあり、テント泊がしたかったのですが、みなさん考えていることは一緒のようです。  片っ端から山小屋に問い合わせたところ、白馬山荘の個室(特別室)が空いていたため、天気予報もまずまずということで、白馬岳に行くことになりました。妻のことを考えると、途中の白馬大池で一泊するのがセオリーだと思いましたが、妻は着実に脚力も気持ちも強くなってきたので強行することにしました。  いつもどの山に行こうか、あれこれ計画立てて迷いますが、結局、山小屋の空き具合だったり、週末の天気予報の良し悪しで行く山って決まるものです。  早朝4時に栂池高原のロープウェイ乗り場に到着。朝7時から運行開始なので6時まで車内で仮眠。目が覚めると、すでに登山客の長蛇の列。今までいろいろなゴンドラやロープウェイに乗りましたが、こんなに混んだのは初めてです。結局、自然園駅に到着したのは8時40分。並んでから2時間程かかりした。  9時前に登山開始。いきなり急登です。いつ雨が降ってもおかしくないくらいの曇天だったので、二人とも若干テンションが下がり気味に。天狗原は霧に包まれてとても幻想的でした。こんなにロープウェイに時間がかかるとは思ってなかったため、実は私も少し焦りを感じていました。ろくに休憩を取らずに、天狗原を出発。  天狗原からの1時間ほどの岩場は本当にこたえます。本来は呼吸を整えてじっくりと登るべきですが、時間も押していたため少し妻には無理を強いてしまいました。  白馬乗鞍岳に到着するころには一転、陽が射してきて、ふたりとも少し元気になりました。白馬乗鞍岳を少し過ぎると白馬大池が見えてきます。しかしこの白馬大池、見えてから歩いても歩いてもなかなか着かない。調べたら周囲2Kmもあるそうです。さすが北アルプス、スケールが大きい。そう言えば槍ヶ岳も見えてからが長かった。  白馬大池で昼食。ヤマザキランチパックを妻と分け合い食べました。すぐに済ませて12:40出発。  ここから小蓮華岳、白馬岳まで稜線歩きとなります。本当に震えるくらい美しい稜線です。しかしめちゃくちゃハードです。  妻も相当キツそうでした。三国境に来たときは太ももが破裂しそうなほど痛かったようです。  三国境からは100Mおきに休憩してなんとか頂上に達することができました。  16時過ぎに白馬山荘に到着。なんとか時間通りに着けて良かった。私自身も久しぶりの山小屋泊です。  私が尊敬している山の師匠(G隊長)は山の中ではトイレのチップとテント代しかお金をつかいません。「テントと食料、重たい水を担いで山に入れ!」というのがG隊長の教えです。きっと白馬山荘の個室に泊まったとか言ったら叱られるだろうなと思いましたが、妻の初めての一泊登山だし、私自身も日本一の収容人数を誇る山小屋に興味もありました。こういう登山もいいかなと。特別室は宿泊料金プラス15,000円、二人で37,000円也。お金は使いようだと思います。私はこんな経験ができて、安く感じました。  部屋からは杓子岳、白馬鑓ヶ岳、剱岳、穂高岳、槍ヶ岳、笠ヶ岳‥日本を代表する名山を見渡す絶景です。そしてスマホにダウンロードしておいたベートーベンの7番を流して妻と乾杯をしました。  帰路は天気に恵まれて、絶景を堪能しながら美しい稜線歩きを楽しみました。写真を撮りながら、時間をかけて歩きました。妻も昨日は辛そうにしてましたが、太ももがだいぶ回復したようです。  小蓮華を過ぎたほどで雲がかかり、絶景ともお別れです。向こうから「振り返ってばかりいないで早くお行きなさい。」と言っているようでした。  日本を代表する美しい稜線を妻と二人で楽しむことができました。写真を何枚も撮りましたが、やはり肉眼にかなうものはないと思います。写真もたしかにキレイに撮れましたが、生で見た絶景は色の鮮やかさや奥行き感は全然違う。人間の目ってすごいんだなっていつも思います。  登山しているときは、体はめちゃくちゃ辛かったり、「早く小屋に到着しなきゃ」とか「雨大丈夫かな」とか不安のなかで絶景を見てるものです。  まず、そういうめちゃくちゃ辛いことがないと、こういう絶景には出会えないんです。また出会ったところでも自分の中には絶えず不安があったり…と自分の人生に重ねたりして。  妻にとっては初の北アルプス、山小屋泊、そして強行スケジュールで相当ハードだったようです。家に帰って白馬岳の写真を印刷してキッチンに飾りました。登山ってあんなに辛い思いをしたのに、良い思い出しか残らないのも不思議ですよね。          

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