今年は6月に石徹白から別山、8月には馬場島から剱岳と、自身の限界に挑戦する山行を重ね、少しずつ自信を深めてきた。 今回は自分へ試練と言う名のプレゼントを贈る山旅の総仕上げにしたいと思う。 そしてその舞台を日本百名山・甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根に定めた。実に日本三大急登の一つに選定されているルートだ。全国から猛者、強者、そして挑戦者が集まる玄人尾根である。 山友・ヤマレコユーザーのbeggioさんを山旅の、そして試練の道連れとしてお誘いした。 そして何故か今回は私達の周りに人が集まり、下山時にはついに5人1組のパーティのようになっていた。 皆さんに刺激を受け励まし合って、楽しく無事に挑戦を終えることが出来た。感謝です。
尾白川渓谷の駐車場から出発して間もなくで駒ヶ嶽神社に。 旅の安全を祈念して一礼する。
ここ尾白川渓谷はサントリー・南アルプスの天然水のふるさと(採水地)である。
何気なく佇む苔むした小さな祠にも趣きがある。
ピンクのザックの背の高い女性と抜きつ抜かれつになる。
笹の平まで来た。 熊笹の林床に美しい自然林。
苔むした岩の上にも石仏が。
今日の相棒のbeggioさん。 序盤調子が悪く無口で俯きかげんだった。
落葉松(カラマツ)や米栂(コメツガ)などの針葉樹を中心とした、南アルプスらしい深く濃密でありながら清々しい森の風景。
麗しい森に朝の光が射し込んで。
やがてジブリ映画のような苔の世界に。
「刃渡り」付近で南東側の展望が開けたが周囲は雲の中。 不思議な美しい雲がもくもくと。
「刃渡り」。 大した事ない。すぐ終わる。
とても可愛らしいオコジョくんが現われた。 ピンぼけですみません。
祠と石碑・石仏が林立する刀利天狗。 信仰の山らしい風景だ。
苔の通路を歩く。
五合目。屏風小屋跡。
ほぼ垂直の長い梯子を。
不安定な木の橋も有り。
いつの間にか仲間になっていたピンクザックの女性(ヤマレコユーザー・riezouさんだった)がリードして下さる。
beggioさんも元気を取り戻したようだ(上)。 その後ろの青いウェアの方は、これまたいつの間にかチームの一員のようになっていた西宮市の男性だ。
鎖場を軽快にトラバースしてくるbeggioさん。
ようやく七丈小屋に。
皆んなで仲良く休憩する。 もうまるで一つのパーティのようだ。
ルート上で唯一の水場。 冷たい水を補給する。(100円)
岩の上に剣が。
やがて見えてきた駒ヶ岳の山頂部(北西側)。 切り立った壁のようだ。
さらに山頂部がその全容を現し始めた。
八合目。御来迎場にて。 すっかり元気に調子を取り戻したbeggioさん。
岩に上手にステップが切ってある。
ドドーンと甲斐駒ヶ岳の山頂部が目の前に。
しかしまだまだ登ってゆく。
レポやYouTubeなどでよく見る2本の剣。
特徴的な大きな岩々。
山頂手前には駒ヶ嶽神社の本社がある。
いざ、山頂へ。 レディファーストでriezouさんに先頭を任せる。
南側の展望が開けた!
北岳や農鳥岳の雄姿が! 南東側に雲をまとっているものの十分満足な風景。
いよいよ山頂に!
beggioさん、西宮の男性も到着。
甲斐駒ヶ岳に登頂。やったね! beggioさんと仲良く記念写真。
一瞬ガスが晴れて仙丈ヶ岳が姿を現した。
一等三角点は流石に立派で重厚な感じだ。
非常に名残り惜しいが山頂を後にして下山を開始する。 山頂の駒ヶ嶽神社奥宮にご挨拶する。
下山途中の「刃渡り」付近からは薄っすらと富士山が見えた。(写真中央)
同じ場所から鳳凰三山も綺麗に望めた。 写真中央には地蔵岳のオベリスク。
一方、八ヶ岳は雲の中。
登山道で見かけたキッコウハグマの花。
尾白川に架かる吊り橋。
吊り橋の上から。 青い空と、尾白川の清流。
下山途中で更に増えた仲間(左から2番目、鎌倉市の男性)も交えて記念写真。 黒戸尾根日帰りピストン達成だ! 優しそうな顔して全員強者です、私以外。 終わり。