先週末のスリリングかつハードな山行を経て、少しのんびりとした山を歩きたい気分であったところに、信仰の山好きの山友Kさんから滋賀県は甲賀市に所在する飯道山の提案をいただいた。 この山、山名のみをかろうじて認知していたが、調べると山岳信仰のメッカとなっていてもおかしくない歴史と由緒を持つ山であり、かつ、山中及びルート上には多数の神社が存在する。 神社好きの側面を持つ私的には大変興味深いものがあり、提案を受け入れてここに出かけることとした。
スタートは信楽高原鐵道の「紫香楽宮跡」駅。 単線ディーゼル1車両のローカル鉄道はなかなか味わい深いものがあった。
駅から1km程で紫香楽宮跡に到着。 ひとときとはいえ、奈良時代、ここに首都が置かれていたことは、恥ずかしながら今日まで知らなかった。 非常に厳かな空気に包まれた不思議な場所であった。
紫香楽宮跡に所在する「紫香楽宮」に参拝
「寄進 社殿改築 大阪市道修町 小西久兵衛」とある。 この小西久兵衛氏、調べると道修町で薬種問屋を営まれていた方であり、各方面で鳥居等の寄進を盛んに行っておられたようだ。 湖西の琵琶湖中に存し、昨今インスタ映えスポットとしても有名となった白髭神社の現在の大鳥居も、氏の単身寄進によるものであるようだ。
見たことのないホーロー看板。 「分割払い」が良いではないか。
甲賀の田は既に色づき、所々で稲刈りの作業が既に行われていた。 台風を警戒しての前倒し作業なのであろうか。
天気は上々。
滋賀と言えばこの「飛び出し坊や」である。
飯道神社の鳥居
2つめ
飯道山が信仰の山たる所以のひとつでもある飯道神社
昔懐かしい井戸の手押しポンプ
ここで展望を得た。 非常に天気が良い。
飯道神社本殿。 山中の宮とは思えない荘厳かつ大きな社。 国の重要文化財の指定も受けている。
本殿裏の「東の覗き」というビューポイントより。 遠く比良山系や三上山、琵琶湖を望むことができた。
山肌に点在する雲の影は、9月に入ったとはいえ、まだまだ夏のそれである。
そして山頂に至る
標高はそれ程高くない
下りは花崗岩のガレた道から始まる
林道を経て麓の集落へ。 信楽高原鐵道の鉄橋をくぐる。
集落には神社がおおい。 ここは「若宮神社」。 参拝させていただく。
田園のなかにそびえる庚申堂
庚申堂の上部には「見ざる・言わざる・聞かざる」が。
総社神社。 日本のビールの祖とも言われる「麦酒祭」が有名なようだ。 もちろん参拝し、折角なので後ほど草津でビールを少々嗜んだ。
そしてJR貴生川駅でゴール。