なんかそれっぽいピークが 戻る 次へ

蒜場山(再)の写真

2020.08.30(日) 12:39

なんかそれっぽいピークが

この写真を含む活動日記

47
1

09:45

10.6 km

1321 m

蒜場山(再)

蒜場山・焼峰山・俎倉山 (新潟, 福島, 山形)

2020.08.30(日) 日帰り

前週撤退した蒜場山へ、再挑戦を敢行して参りました。 当初お隣の俎倉山のつもりで向かっていたところが近付くにつれモヤモヤが膨らんでしまい、結局駐車場をスルーしてそのまま加治川治水ダムへ。 登山道濡れてるし~ まだぜんぜん涼しくないし~ 雨降ったら烏帽子岩登れないし~ 太ってるし〜 と、口々に不平を並べる脳内女子高生。 新発田に入って降り出した雨も、いったん止んでいる状況。 もし烏帽子岩がツルツル滑るようなら最悪2度目の撤退 くらいなつもりで、すがる女子高生を振り払って突入。 葉っぱの雨露をシャツとズボンと靴がもれなく吸収し、ものの10分で全身ズブ濡れ^^; まあ雨具を着ても結局汗でズブ濡れになるわけなので、多少涼しいだけマシとする。 前回の反省を踏まえて休憩少なめ(代わりにペース遅め)で進み、第一チェックポインツの岩岳通過。帰りにここを登り返して来たところが、本日の真のゴールでございます。 問題の烏帽子岩到達。前回より約30分巻き。 休憩少なめの効果か、はたまた暑さ的にずいぶんマシだったせいかは分かりませんが、今のところまあまあ余力ありな感じ。ここさえクリアできれば行けるかしら? とか思ってたら、絶妙としか言いようのないタイミングで嫁からのライン。念のため設定を確認するも、見守り機能はやはりオフ。すいませんヤマップさんこれ壊れてます。 恐る恐る開けてみたら、「涼しい部屋でチビとDVD見てるよー」とのご報告。やかましいわ。 ポールをいったん縮めてザックにくくりつけ、念仏を称えていざ突撃・・ って あれ この一週間ひたすら写真とにらめっこしながらイメトレしていたせいだと思われますが、手汗はおろかほとんど心も動かさずに通過できてしまいました。成功体験って大事ですね。 いやひょっとしたらすでに、高所恐怖症なんてとうに克服済みのスーパーサイヤ人に進化しているのでは? という天の声がふと聞こえ、逆サイドの垂直に切れ落ちてる方をためしに覗き込んでみる。 秒速で放尿。知ってました。 さてパンツを濡らしてる場合でなく、ここからは残り1/3強の未体験ゾーン。 ガレ岩の細尾根(そんなに細くもない)をいくつか過ぎると、「兎戻し」の標示の付いた4〜5mくらいの垂直登攀。これはまあ楽勝。 その先には片側が豪快に崩落した感じのポイントが連続でやって来るが、これもロープなり木なりの掴みどころがあるため無問題。 アスレチックゾーンを越え、残り300mの登りへ。 脳内では粟ヶ岳の避難小屋〜頂上までの区間をなんとなくイメージしていたのですが、まったくの別物でした・・ あえて文字で表現してみると、 ↗↗→↗↗↗→↗↗↗→↗↗→以下略 てな感じ。 30〜40m前後くらいのやや急な登り↗↗が断続的に続くわけですが、それぞれの道中からは → の先が見えず、登った向こうに覗き見えるのは常にお空。つまり、 ①ここさえ越えればきっときっと(ゼーハーもたもた) ↓ ②まだまだでーす残念でしたバーカバーカ の果てしない繰り返しと、そのたびにポキポキ折れていくハート。 いや終わってみれば300mならこんなもんか?くらいのボリュームだったのですが、メンタル的にはとても非常に大変に厳しゅうございました。 これだけハードな責めを繰り出せる女王様なら、行くとこへ行けばたちまち売れっ子になっているに違いありません。 僕は指名しませんが。 へろへろで山伏峠を越え、あとは頂上を残すのみ。 いくらか足取りも軽くなったその先には、流れる雲の中からダメ押しとばかりに姿を現すラストのピーク。やめて。 で、登頂。 平成20年 と刻まれた真新しい標柱と、その前に転がっているかつての立て看。 周囲は完全に雲の中。晴れていたらとんでもない眺望が広がってるのであろうと思われますが、本日はもうどうでもいいです^^; やりとげた感をオカズに昼飯食えます。 いっそシート広げて寝てやろうか などと考えつつアブとの距離感を測っていると、鈴の音とともに登頂して来られたお父さん。 開口一番の「いやしんどかったー」とのお言葉に、瞬時に芽生える友情。ただ聞くと僕より一時間遅く出発されたとのことで、少しだけしぼむ友情。 お話が盛り上がり、下りは少々苦手で とおっしゃるお父さんと下まで同行させて頂くことに。 相変わらずの雲の中を帰路へ。 苦手などとおっしゃっておられるのも今のうち、デブの遅さに震えて眠るがよい と勝利を確信していたらそうでもございませんで、お話しながらのんびりと下る。 バイクに自転車にと大変アクティブに活動されてらっしゃるとのことで、山の日は蝦夷地へ行かれてたそう。エリート側のお方じゃありませんか^^; 嫁の取り扱いから仕事の話まで、人生の指標になりそうな多数の金言を頂戴する。ありがたき幸せ。 顔を紫色にしながら岩岳への登り返しを越え、真の山頂到達。 もはやへろへろを通り越し、例えるなら今ここで石田ゆり子に求婚されようとも「ごめん、明日で」となんの躊躇もなく待たせられるレベル。 お父さんもずいぶんやられている様子で、藤あや子に迫られても爽やかに拒否できそうな風情。 傾き始めた陽射しに照らされる烏帽子岩を眺め、お互いしばしの絶句。なおやはりと言うか、登りはお父さんの方が早かったです。保たれるデブの面目。 あとは下るのみ、ということで再度わやわやとお話をさせて頂きながらの行程。まあ話題の尽きないお父さんでございました笑 おかげさまで、はよ着けーいま着けーと毎度念仏を唱えながらの下りだったところを大変楽しく過ごさせて頂きました次第。感謝でございますm(__)m 夕暮れの気配の中、驚異の9.5h超えで加治川治水ダムへ到着。 またどっかで会いましょう と名残りを惜しむまでもなく、油断してると生活圏がかぶりかねないご近所にお住まいでおられました笑 もうギブなのでまっすぐ帰って風呂入る と家に一報入れたところ、「くっさいまんまで敷居を跨ぐことは相まかりならぬ」との嫁からの厳命。 いや確かに生ゴミと昆虫を足して2を掛けたような状態ですけども、ねえ。 あやめの湯で汗を流してお着替えののち、やっとやっとで帰宅。 石田ゆり子への返答を思案しつつ無事死亡致しました。