活動データ
タイム
09:43
距離
6.2km
のぼり
1536m
くだり
50m
活動詳細
すべて見る2020 白馬岳 人には青春と呼べる時期がある。 かっての私にもその時期があったのだろう。 いつの間にか通り過ぎてしまった人生の中の輝かしい時が、 時としてふとフラッシュバックの様に、自分の中に表れることがある。 それは夏山が私にくれる青春という時間だ。 今年もその時がやって来た。 一昨年完歩出来なかったルートを昨年もう一度頑張ってみようと立山から新穂高温泉へ下った。 その時、既に今年の計画は出来上がっていた。 そうだ21年前に雨に打たれて疲れ切ってしまい、目の前の針の木岳へ行けなかった あの続きを成し遂げようと。 しかし今年は登山道が崩落、針ノ木小屋は閉鎖、初日の天場は閉鎖、自分の体調や天候を考えているうちに天場の予約さえ儘ならず白馬頂上小屋と天狗山荘の予約を取り後は直談判と決め込み扇沢へ下山しようと家を発った。 初日は白馬グリーンスポーツの森キャンプ場に天幕を張り、家族づれの中、場違いの様だった。 白馬駅から猿倉への1番バスに乗り登山の第一歩を踏み出した。 猿倉登山口を発ち白馬尻へと向かう。 前日はここで天泊予定だったが今年は閉鎖されていた。 真夏だというのにここだけは涼しい風が雪渓を伝わり時折私の顔を通り過ぎてゆく。 登山道脇に咲く華麗な触れば壊れてしまいそうな乙女の心の様な花びらのハクサンフウロや青紫色の丸ブラシの様なウルップソウなど高山植物が、歯を食いしばり登る私の心ををほころばしてくれていた。 そして遂に今日の目的地である白馬山荘小屋へとたどり着いた。 丁度天場の隣にいた二人連れの登山者にこれから向かう不帰のキレットの情報を聴いているうちに、そして明日の天気が崩れることを考えているうちに心が折れてきてしまった。
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