飯豊本山(今年一番の暑さで消耗し、草履塚で撤退)

2020.08.11(火) 日帰り

活動データ

タイム

13:25

距離

18.8km

のぼり

1924m

くだり

1927m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
13 時間 25
休憩時間
2 時間 50
距離
18.8 km
のぼり / くだり
1924 / 1927 m
1
3 1
3
25
1 9
2 51
1 58

活動詳細

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 夏休みの山歩き第1回目は、天気の良い8月11日を選び、久しぶりに大日杉小屋から飯豊本山の日帰り往復を目論みました。このロングコースの日帰りは行程がかなりきつく、相当な体力を要するため、日が長くかつ体調の良い時にしかチャレンジできません。  この日は以前に登った時とほぼ同時期でしたが、予想を超える暑さでした。早いうちに地蔵岳に着くようにと早朝4時過ぎに出発したものの、ねっとりとまとわりつくような空気に登り出しから汗を絞られ、御田を過ぎた登りからは早くも消耗戦に突入しました。  このままでは一昨年の朳差岳の再現になるかも知れないと思い、ペースをかなり落として歩くことにしました。1409mのニセピーク手前では朝日が遮られるため、多少涼しくなるだろうと予想して辛抱の歩きに徹し、6時40分過ぎにニセピークに到着しました。  ニセピークは日陰になっていました。そればかりでなく、高度が上がったためもあって、空気がひんやりし、風も抜けていきます。ここで20分ほどの大休止としました。  汗で重くなったシャツを脱ぎ、半袖の白と交換します。これで気分が軽くなり、再び登高意欲も湧いてきました。正面には三国岳から飯豊本山に連なる夏の山並みがくっきりと見えています。    地蔵岳からは小さなアップダウンの続く稜線歩きとなります。  これがなかなかの曲者で、5、6箇所のアップダウンは体力を削られます。  ここを通過する標準時間は3時間弱ですが、私はいつも10〜20分余計にかかっています。この稜線歩きは、私にとっては結構難物です。  この稜線は、花の多い場所です。ミヤマクルマバナ、センジュガンピ、ウメバチソウ、ハクサンシャジンなどが次々に現れ、飽きることがありません。左手の断崖からは涼しい風も吹いてきました。  途中でアサギマダラを発見しました。他の方のレポで見ていた憧れの蝶を、しっかりと撮影し、元気をもらって暑すぎる稜線を歩きます。  目洗清水にはなかなか着きません。やっと着いて、小さな湿地帯から飯豊本山を眺め、お坪を目指します。  お坪まではかなり遠く、ダケカンバの白い幹が目立つようになってから、少し歩いてお坪に着きました。タカネマツムシソウが迎えてくれました。  ここから、もう一度登って降りて、ようやく沢に到着しました。ここから切合小屋までは、もう少しです。小屋の先には飯豊本山に連なる山塊が大きく見えています。  沢を越えて、ニッコウキスゲやイワショウブ咲く道を進み、熊笹が刈り払いされた歩きにくい道を過ぎると、砂礫の広場に飛び出ました。対岸には大日岳が聳えています。  今日の消耗戦を考え、切合小屋で往復しようと思ったのですが、せっかくなので草履塚まで行ってみることにしました。  時間は遅くなったものの、体力には余力があります。足の具合も良好で、攣ったり、傷んだりする兆候はありません。ただ、心配なのは、前半に大量の汗をかいたことです。これは熱中症の初期症状なのではないかと思い、今日は無理をしないことに決めました。すなわち、草履塚から飯豊本山の対岸まで進んで、そこから姥権現には降りずに、切合小屋に引き返すことにしました。  思えば、山歩きを始めてから、稚拙ながら次の二つの原則はほぼ守ってきたと思っています。 1  荒天の日は山には登らない。 2  無理だと思ったら、途中でも引き返す。  1番目については、2008年に岩手遠征をして宿をとった、岩手山、秋田駒ヶ岳以外は、守れています。2番目については、もちろん前記の岩手山、秋田駒ヶ岳の荒天による途中撤退以外に、盛夏の酷暑で撤退した、朳差岳、大朝日岳、北股岳があります。  結果的に、今回は途中撤退の6回目となりました。  それでも、たくさんの花々を愛で、飯豊連峰の雄大な景色を楽しみ、歩くことの楽しさと辛さを改めて知りました。飯豊はいい山ですね。  帰路の後半、特に地蔵岳からの急激な下りでは、朝の熱中症のような症状の影響が出て、体温と汗のコントロールに狂いが生じそうな状況となりました。いわゆる、ヘロヘロというやつです。  長之助清水で大休憩して、ゆっくり下りましたが、大日杉小屋に着いた時には余力はほとんどなく、久々にほっとするような安堵感に包まれました。  1日が過ぎましたが、この山行の後遺症は、ほとんどありません。筋肉痛もなく、体調も良好です。登高意欲も旺盛です。写真を整理しながら、次の山歩きをどうするか、いろいろ考えを巡らせています。

飯豊山・大日岳・御西岳 まだ暗い中、ヘッデンを付けて大日杉小屋を出発しました。
まだ暗い中、ヘッデンを付けて大日杉小屋を出発しました。
飯豊山・大日岳・御西岳 太陽が登ってきました。今日は気温だけでなく、湿度も非常に高く、粘りつくような空気に出だしから消耗させられました。
太陽が登ってきました。今日は気温だけでなく、湿度も非常に高く、粘りつくような空気に出だしから消耗させられました。
飯豊山・大日岳・御西岳 朝日が当たって、ブナの木が赤く染まっています。
朝日が当たって、ブナの木が赤く染まっています。
飯豊山・大日岳・御西岳 長之助清水で冷たい水を補給します。この水場があって助かりました。
長之助清水で冷たい水を補給します。この水場があって助かりました。
飯豊山・大日岳・御西岳 長之助清水へロープを伝って降りていきます。
長之助清水へロープを伝って降りていきます。
飯豊山・大日岳・御西岳 御田に着きました。杉の大木が佇立しています。存在感が凄い!
御田に着きました。杉の大木が佇立しています。存在感が凄い!
飯豊山・大日岳・御西岳 大日杉の地名の由来はこの大杉でしょうか。
大日杉の地名の由来はこの大杉でしょうか。
飯豊山・大日岳・御西岳 左手に三国岳が見えてきました。ブナの林の中は、ほとんど風が通りません。この辺りで相当消耗していると感じました。
左手に三国岳が見えてきました。ブナの林の中は、ほとんど風が通りません。この辺りで相当消耗していると感じました。
飯豊山・大日岳・御西岳 三国岳の山頂に避難小屋が小さく見えます。左側の急斜面が剣ヶ峰ですね。
三国岳の山頂に避難小屋が小さく見えます。左側の急斜面が剣ヶ峰ですね。
飯豊山・大日岳・御西岳 長い急登を凌いで、ようやく地蔵岳が見える地点まで来ると、登山道に花が目立つようになりました。ミヤマクルマバナです。
長い急登を凌いで、ようやく地蔵岳が見える地点まで来ると、登山道に花が目立つようになりました。ミヤマクルマバナです。
飯豊山・大日岳・御西岳 オクモミジハグマの花は風車のようです。
オクモミジハグマの花は風車のようです。
飯豊山・大日岳・御西岳 ミヤマホツツジも面白い造形です。
ミヤマホツツジも面白い造形です。
飯豊山・大日岳・御西岳 地蔵岳まで来ました。これまでよりも30分ほど余計に時間がかかっています。
地蔵岳まで来ました。これまでよりも30分ほど余計に時間がかかっています。
飯豊山・大日岳・御西岳 センジュガンピの白が目立ちます。
センジュガンピの白が目立ちます。
飯豊山・大日岳・御西岳 地蔵岳からは正面に飯豊本山神社のある山塊を見ます。本山山頂はこの奥にあります。
地蔵岳からは正面に飯豊本山神社のある山塊を見ます。本山山頂はこの奥にあります。
飯豊山・大日岳・御西岳 草履塚が見えています。
草履塚が見えています。
飯豊山・大日岳・御西岳 こちらはダイグラ尾根です。
こちらはダイグラ尾根です。
飯豊山・大日岳・御西岳 秋の花エゾリンドウが、もう咲いていました。
秋の花エゾリンドウが、もう咲いていました。
飯豊山・大日岳・御西岳 赤いのはムシカリの実でしょうか。
赤いのはムシカリの実でしょうか。
飯豊山・大日岳・御西岳 望遠を使うと、切合小屋が見えました。地蔵岳からはかなりの距離です。
望遠を使うと、切合小屋が見えました。地蔵岳からはかなりの距離です。
飯豊山・大日岳・御西岳 朝日連峰や磐梯山が見えました。
朝日連峰や磐梯山が見えました。
飯豊山・大日岳・御西岳 アサギマダラ
アサギマダラ
飯豊山・大日岳・御西岳 ヨツバヒヨドリの蜜を吸っています。
ヨツバヒヨドリの蜜を吸っています。
飯豊山・大日岳・御西岳 ハクサンシャジン
ハクサンシャジン
飯豊山・大日岳・御西岳 目洗清水近くの湿原から飯豊本山が見えます。
目洗清水近くの湿原から飯豊本山が見えます。
飯豊山・大日岳・御西岳 イワオトギリ
イワオトギリ
飯豊山・大日岳・御西岳 イワイチョウ
イワイチョウ
飯豊山・大日岳・御西岳 ウメバチソウ
ウメバチソウ
飯豊山・大日岳・御西岳 お坪が近づくと、ダケカンバが目立ってきます。
お坪が近づくと、ダケカンバが目立ってきます。
飯豊山・大日岳・御西岳 白い樹皮が美しい!
白い樹皮が美しい!
飯豊山・大日岳・御西岳 タカネマツムシソウ
タカネマツムシソウ
飯豊山・大日岳・御西岳 ミヤマコゴメグサ
ミヤマコゴメグサ
飯豊山・大日岳・御西岳 キンレイカでしょうか。
キンレイカでしょうか。
飯豊山・大日岳・御西岳 三国岳に続く稜線です。
三国岳に続く稜線です。
飯豊山・大日岳・御西岳 飯豊本山が小さく見えます。
飯豊本山が小さく見えます。
飯豊山・大日岳・御西岳 沢に降りていきます。
沢に降りていきます。
飯豊山・大日岳・御西岳 ここは水場です。
ここは水場です。
飯豊山・大日岳・御西岳 ミヤマコウゾリナ
ミヤマコウゾリナ
飯豊山・大日岳・御西岳 モミジカラマツ
モミジカラマツ
飯豊山・大日岳・御西岳 ミヤマリンドウ。この辺りにはイイデリンドウは咲いていません。
ミヤマリンドウ。この辺りにはイイデリンドウは咲いていません。
飯豊山・大日岳・御西岳 ニッコウキスゲがまだ咲いていました。
ニッコウキスゲがまだ咲いていました。
飯豊山・大日岳・御西岳 イワショウブ
イワショウブ
飯豊山・大日岳・御西岳 こちらもイワショウブ
こちらもイワショウブ
飯豊山・大日岳・御西岳 もうすぐ切合小屋に着きます。
もうすぐ切合小屋に着きます。
飯豊山・大日岳・御西岳 ユキワリコザクラ
ユキワリコザクラ
飯豊山・大日岳・御西岳 大日岳が目に飛び込んできました!
大日岳が目に飛び込んできました!
飯豊山・大日岳・御西岳 パノラマで撮影
パノラマで撮影
飯豊山・大日岳・御西岳 草履塚に向かいます。立派な山塊です。
草履塚に向かいます。立派な山塊です。
飯豊山・大日岳・御西岳 草履塚の向こうに飯豊本山に連なる山塊が顔を見せています。
草履塚の向こうに飯豊本山に連なる山塊が顔を見せています。
飯豊山・大日岳・御西岳 タカネマツムシソウ
タカネマツムシソウ
飯豊山・大日岳・御西岳 雪が残っていました。
雪が残っていました。
飯豊山・大日岳・御西岳 ヨツバシオガマ
ヨツバシオガマ
飯豊山・大日岳・御西岳 大日岳に雲がかかってきました。
大日岳に雲がかかってきました。
飯豊山・大日岳・御西岳 ハクサンフウロ
ハクサンフウロ
飯豊山・大日岳・御西岳 剣ヶ峰を見下ろします。今日は
ここには行きません。
剣ヶ峰を見下ろします。今日は ここには行きません。
飯豊山・大日岳・御西岳 飯豊本山がどっしりと見えています。
飯豊本山がどっしりと見えています。
飯豊山・大日岳・御西岳 タカネマツムシソウ
タカネマツムシソウ
飯豊山・大日岳・御西岳 チングルマ
チングルマ
飯豊山・大日岳・御西岳 ミヤマキンポウゲでしょうか。
ミヤマキンポウゲでしょうか。
飯豊山・大日岳・御西岳 エゾリンドウ
エゾリンドウ
飯豊山・大日岳・御西岳 水場で冷たい水を補給しました。これからの長い稜線歩きに備えます。
水場で冷たい水を補給しました。これからの長い稜線歩きに備えます。
飯豊山・大日岳・御西岳 ミヤマリンドウ
ミヤマリンドウ
飯豊山・大日岳・御西岳 飯豊本山を振り返ります。今度は、もっと気候条件の良い時に往復します。
飯豊本山を振り返ります。今度は、もっと気候条件の良い時に往復します。
飯豊山・大日岳・御西岳 三国岳方面に険しい山襞を見ます。
三国岳方面に険しい山襞を見ます。
飯豊山・大日岳・御西岳 歩いてきた山々を振り返ります。
歩いてきた山々を振り返ります。
飯豊山・大日岳・御西岳 オタカラコウでしょうか。
オタカラコウでしょうか。
飯豊山・大日岳・御西岳 ザンゲ坂を下ります。鎖が滑りやすく、慎重に下ります。
ザンゲ坂を下ります。鎖が滑りやすく、慎重に下ります。
飯豊山・大日岳・御西岳 大日杉小屋に戻ってきました。
大日杉小屋に戻ってきました。

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