活動データ
タイム
13:25
距離
18.8km
のぼり
1924m
くだり
1927m
活動詳細
すべて見る夏休みの山歩き第1回目は、天気の良い8月11日を選び、久しぶりに大日杉小屋から飯豊本山の日帰り往復を目論みました。このロングコースの日帰りは行程がかなりきつく、相当な体力を要するため、日が長くかつ体調の良い時にしかチャレンジできません。 この日は以前に登った時とほぼ同時期でしたが、予想を超える暑さでした。早いうちに地蔵岳に着くようにと早朝4時過ぎに出発したものの、ねっとりとまとわりつくような空気に登り出しから汗を絞られ、御田を過ぎた登りからは早くも消耗戦に突入しました。 このままでは一昨年の朳差岳の再現になるかも知れないと思い、ペースをかなり落として歩くことにしました。1409mのニセピーク手前では朝日が遮られるため、多少涼しくなるだろうと予想して辛抱の歩きに徹し、6時40分過ぎにニセピークに到着しました。 ニセピークは日陰になっていました。そればかりでなく、高度が上がったためもあって、空気がひんやりし、風も抜けていきます。ここで20分ほどの大休止としました。 汗で重くなったシャツを脱ぎ、半袖の白と交換します。これで気分が軽くなり、再び登高意欲も湧いてきました。正面には三国岳から飯豊本山に連なる夏の山並みがくっきりと見えています。 地蔵岳からは小さなアップダウンの続く稜線歩きとなります。 これがなかなかの曲者で、5、6箇所のアップダウンは体力を削られます。 ここを通過する標準時間は3時間弱ですが、私はいつも10〜20分余計にかかっています。この稜線歩きは、私にとっては結構難物です。 この稜線は、花の多い場所です。ミヤマクルマバナ、センジュガンピ、ウメバチソウ、ハクサンシャジンなどが次々に現れ、飽きることがありません。左手の断崖からは涼しい風も吹いてきました。 途中でアサギマダラを発見しました。他の方のレポで見ていた憧れの蝶を、しっかりと撮影し、元気をもらって暑すぎる稜線を歩きます。 目洗清水にはなかなか着きません。やっと着いて、小さな湿地帯から飯豊本山を眺め、お坪を目指します。 お坪まではかなり遠く、ダケカンバの白い幹が目立つようになってから、少し歩いてお坪に着きました。タカネマツムシソウが迎えてくれました。 ここから、もう一度登って降りて、ようやく沢に到着しました。ここから切合小屋までは、もう少しです。小屋の先には飯豊本山に連なる山塊が大きく見えています。 沢を越えて、ニッコウキスゲやイワショウブ咲く道を進み、熊笹が刈り払いされた歩きにくい道を過ぎると、砂礫の広場に飛び出ました。対岸には大日岳が聳えています。 今日の消耗戦を考え、切合小屋で往復しようと思ったのですが、せっかくなので草履塚まで行ってみることにしました。 時間は遅くなったものの、体力には余力があります。足の具合も良好で、攣ったり、傷んだりする兆候はありません。ただ、心配なのは、前半に大量の汗をかいたことです。これは熱中症の初期症状なのではないかと思い、今日は無理をしないことに決めました。すなわち、草履塚から飯豊本山の対岸まで進んで、そこから姥権現には降りずに、切合小屋に引き返すことにしました。 思えば、山歩きを始めてから、稚拙ながら次の二つの原則はほぼ守ってきたと思っています。 1 荒天の日は山には登らない。 2 無理だと思ったら、途中でも引き返す。 1番目については、2008年に岩手遠征をして宿をとった、岩手山、秋田駒ヶ岳以外は、守れています。2番目については、もちろん前記の岩手山、秋田駒ヶ岳の荒天による途中撤退以外に、盛夏の酷暑で撤退した、朳差岳、大朝日岳、北股岳があります。 結果的に、今回は途中撤退の6回目となりました。 それでも、たくさんの花々を愛で、飯豊連峰の雄大な景色を楽しみ、歩くことの楽しさと辛さを改めて知りました。飯豊はいい山ですね。 帰路の後半、特に地蔵岳からの急激な下りでは、朝の熱中症のような症状の影響が出て、体温と汗のコントロールに狂いが生じそうな状況となりました。いわゆる、ヘロヘロというやつです。 長之助清水で大休憩して、ゆっくり下りましたが、大日杉小屋に着いた時には余力はほとんどなく、久々にほっとするような安堵感に包まれました。 1日が過ぎましたが、この山行の後遺症は、ほとんどありません。筋肉痛もなく、体調も良好です。登高意欲も旺盛です。写真を整理しながら、次の山歩きをどうするか、いろいろ考えを巡らせています。
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