憧れの日高「いきなり本命カムエクで死の淵を見た。でやばいカールでビバークってか⁉」

2020.08.09(日) 2 DAYS

チェックポイント

DAY 1
合計時間
10 時間 58
休憩時間
42
距離
15.7 km
のぼり / くだり
1758 / 731 m
DAY 2
合計時間
7 時間 24
休憩時間
6
距離
14.4 km
のぼり / くだり
280 / 1323 m

活動詳細

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 今回は少し長文になります。要所要所肝心なところでの写真少ないのです。写真撮る余裕が無かったということでしょう。  さて行きたかった憧れの日高、コロナ自粛で実に四か月半の実戦山行になる。航空券は四十五日以上前ので予約、東京の感染者が10名位の時手に入れたものだ。非国民とののしられようが行くしかない。先ず羽田空港が閑散としているのにホッ。カムエクだけは一緒にやろうと健脚I隊長も休みを私に合わせてくれて八戸経由のフェリーで苫小牧、新千歳空港で合流いざ本命カムイエクウチカウシ山へ。熊も転げ落ちるほどの名だたる氷食尖峰に立ち向かうのだ。 久々だが二人なのでお互い心強い。とは言え二人とも寝不足、一睡もしてない。ただ一週間予報で初日だけテンクラAなのでこれは日帰りで一気に片付けるという隊長に同調するほかない。私の実力からして本来なら八ノ沢で一泊してからアタックするのが無難なのだが天気予報に合わせてしまった。でちょっと不安なので120gのツェルトとアルミシュラフをザックに忍ばせることに、、、。 コースは基本どうりやればなんて言うことは無い山です。とはいえ数え切れない程の徒渉、水漕ぎ、高巻き、藪漕ぎ、滝壺に落っこちそうな危険な雪渓、滝のそばの崖のトラバース等々ほとんど全てが網羅されていて行程も30kmと長く日帰りとなると登山というよりこれはもうアドベンチャーコースと云えると思います。 で初っ端藪漕ぎ途中で早くもアクシデント、蜂に刺されてしまったのだ。タイツの上からそれも二ヵ所、左右ふくらはぎ。全てはここから今回の苦行が始まったのだ。刺されたその直後から熱を持ったのか2時間もたたないのに足つり症候群。隊長のペースに合わせたのと12~14時間で帰らなきゃというので飛ばし過ぎたのは間違いない。そこからは足を叩きながらだましだましのヘロヘロ登山になってしまった。(蜂は登山道沿いの藪道に有り帰りにもその場を確認したが大量の群れだった。タイツは蜂に弱いということが分かった。)いやはや四か月半も山やって無い奴が来る山では無いな、、、。 でえらいことになって来たなと歩を進める。八の沢出会いを自然にすぎそこから急登、危険な雪渓、危険な滝沿いの崖路を夢遊病者みたいにヘロヘロよじ登りながら別天地八の沢カール到着。そこで何を思ったか間違えて雨具一式のほうをデポしてしまった。もうすぐだ大丈夫だろうと荷を軽くしたのが大間違い。それもカッパをデポするとは、、、。既に高度は1500m超え寒くなってきてたのでそこからジャケット着用でも良かったのだが、、、。今から頂稜を極めるというのに下手な事をしてしまった、、、。多分判断能力も著しく低下していたのだろう。このいかれポンチである。これがまた稜線でえらいことになるのだ。 さてコルに向かう。ここはヒグマの通り道だ。隊長はあっという間に行ってしまった。 コル、ここでトレランスタイルの12名組(若い女子二人)の半数位のグループがピラミッド峰の方から駆け降りて来た。 不安だったので質問してみた。「トムラウシはこっちですか?」、、、「トムラウシ? カムエクはそっちです。」と笑いながら答えてくれた。  冗談言ったわけじゃ無く頭がいかれてるのよ、、、ハハハハハ。 でもねこの大勢さんには感謝してるのよ。これだけ大勢だと熊の出没確率は低くなる。 で稜線、ガスの中突入。美しくも可憐な花々を眺めながらぜえぜえ、、、。これはもう雨。カッパを着ることに。 「無い、無い、無い」のだカッパが無いのだ。間違えてカールにデポしてしまったのだ。痛恨の極み。 アルミポンチョが有ったので被る。烈風、叩きつける雨。アルミはすぐ破けて使い物にならない。あっというまにもう全身びしょ濡れ。寒い、みるみるうちにに体温を奪っていく。低体温症が頭をよぎる。危険だ。北海道の2000mは北アルプスの3000mに匹敵するのかも知れない。トムラウシの遭難が思い浮かぶ。アルミポンチョを心臓にあてがい歩を進める。幾分違う。もう少しだがここで撤退まで考える。でも隊長が頂上で待ってるかもしれないし、、、。寒い、寒い、まさに死の淵を見た、、、。と云っても過言ではない。あと10分も続けばちょっと危なかったかも、、、。 で頂上で待っていた隊長が寒さに耐えきれず降りて来た。頂上はもっと寒いそうだ。事情を話すとジャケットを脱ぎ貸してくれた。 カールに自分のジャケットが有るので、、、大丈夫だなと判断、お言葉に甘えて何とか頂上アタックに成功。「ヤバイピークハント」を何とか成功。取り敢えず念願は果たせた。 でそそくさと逃げるように降りる。長居は無用。 助かったあ!カールまで標高下げるにつれすぐさま暖かくなる。別天地だ。八の沢カール。福岡大の慰霊碑付近で 「おやっ」 グリーンのツェルト張ってる人が、、、。隊長だ???。 まさか隊長がツェルト持って来たとは思わなかった。まだ午後3時。ツェルト張るなら人の多い八の沢出会いまで降りるのがベストなのだが???彼も寒さで相当戦意を失ってるみたいなのである。私ももう歩きたくないので逆らわず寝るだけツェルトを張ることに、、、。私はビバーク慣れしているが隊長はビバーク初めて、、、。その割にちゃっちゃと手際がいい。 でも此処、雪渓よりも上だし吹きっさらし、夜は冷えるぞと予想できる。それに何より日本一ヒグマが怖い場所だ。丸見え。(後で聞いたが先日此処でテント泊の若い女性が襲われて何針も縫ったとか縫わないとか、残地のテントが有ったとかの情報を目にした。)熊にしてみたら若い女性の肉はおいしそうだが我々の肉はうまかあねえぞ。来るなら来やがれ勝負だ、熊の毛皮で寝たらさぞ温かそうだぜ!と粋がってみるしかない。 岩穴を背にしてツェルトを張りすかさず獣除け線香を炊く。(熊は風上から決して襲って来ないそうだ。) 焚火したいが木も少ないし濡れている。着火するはずもないのに隊長、一時間位焚火にチャレンジするも叶わず、、、。さてさてこれは長くて過酷な夜になりそう。ヘッデンを頭に着用したまま熊スプレーと剣鉈の位置を確認して眠ろうとする。アルミシュラフが有ったので使用するがすぐさま破れて使い物にならないと云うのも解った。これならむしろサバイバルアルミシートのほうが何かと重宝するかも知れない。ただネルダケツェルトは深夜の雨でびしょ濡れ中もびしょ濡れ、多少なりともアルミシュラフは約に立ったのかも知れない、ネルダケツェルトはファストトレッキング向けみたいだね。ビバークには向かない。中で作業できないし今回のように座って仮眠したい状況なのにそれもできない。寒くて一時間寝ては起きまた寝るの繰り返しで一夜を過ごす。寝込み襲われたら終わりだったね。 隊長は寒くてほとんど寝られなかったそうだ。後で聞いたがフリースもダウンも無かったそうだ、私は着ていた服は全部濡れたためオールヌードでフリース、でカッパ上下。隊長は濡れた衣類の上からカッパ、寒くて寝られなかったようだ。言ってくれればアルミ巻くなりできたのに、、、。または一つのツェルトで二人居住もう一つのツェルトをシュラフ替わりにするとか方法はあったのに、、、。ちょっと反省。寒かったろうね、、、。ソーシャルディスタンスしてる場合じゃ無いのに、、、。申し訳ない。 で翌朝、隊長は3時頃からソワソワ動き始めてる。 ただこの下からすぐさま崖、谷、雪渓と危険ゾーン。ブラック下山はあまりにも危険すぎる。ここは私の意見を聞いてもらい我慢我慢、明るくなってから出発。取り敢えず二人とも凍え死んでないし熊に内蔵喰われてもいない。細心の注意を払ってゆっくり下山しましょう。 で下山開始、素晴らしい日の出を拝むことができた。ありゃりゃもう一度頂上行くべきだったか? そんな元気もないくせに、、、。 帰路、重大なミスをまたまたやらかしてしまうのだ、、、。それは切れてしまった水。 沢の水を飲んでしまった。北海道の水は怖いのだ。多分この水が原因で胃の調子をおかしくしてしまう。体調不良は内地(北海道の人は内地という)に帰るまで続くことになるのだ、、、。帰りの林道、後2km位の処では歩けなくなってしまったのだ。 、、、、、、、、、、、、、。あとは写真で馬鹿にしてください。 歩行時間は不明、ビバーク場所で停止ボタン2時間押し忘れたりしてデタラメです。途中林道動けなくなったりしたし、、、。 基本的ミスを羅列反省してみよう。何でこうなったのか? ①寝不足で山は登るな ②長丁場は実力以上のスピードで歩くな ③カッパと防寒着は絶対手放すな ④靴は一足で良い。雨降りゃ一緒、荷物になるだけ(トレランシューズがいい出来ればメガグリップ) ⑤北海道の水は飲んではならない。(キタキツネなどによる、エキノコックス等怖い) 基本的ミスだらけでしたね。久し振りだったからですかね? 「次の日は絶対山やんないよ!カムエク終わったからこのまま帰ってもいいし明日は絶対やらないよ。 隊長一人でやってください。俺一日寝てます。はい疲れました。」

カムイエクウチカウシ山(カムエク) 閑散とした羽田から東京脱出
I隊長と新千歳空港で落ちあいます。
閑散とした羽田から東京脱出 I隊長と新千歳空港で落ちあいます。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 天気は初日だけいいと云うのでいきなり本命カムエクやることに、、、。
天気は初日だけいいと云うのでいきなり本命カムエクやることに、、、。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) しかも日帰りで?しかも二人とも一睡もしてません
しかも日帰りで?しかも二人とも一睡もしてません
カムイエクウチカウシ山(カムエク) テンクラ情報信じて天気いいなら何とかやれるでしょう。
テンクラ情報信じて天気いいなら何とかやれるでしょう。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 先ずは林道4㎞ほど歩きます
先ずは林道4㎞ほど歩きます
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 広い河原に出ました。
広い河原に出ました。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 此処から徒渉の始まりです。
此処から徒渉の始まりです。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) さて行きましょう。
さて行きましょう。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 渡渉、水漕ぎ、高巻き、藪漕ぎの繰り返しの始まりです。
渡渉、水漕ぎ、高巻き、藪漕ぎの繰り返しの始まりです。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 途中タイツの上から二ヵ所蜂に刺され二時間も経たないうちに足つり症候群😥になってしまう
途中タイツの上から二ヵ所蜂に刺され二時間も経たないうちに足つり症候群😥になってしまう
カムイエクウチカウシ山(カムエク) もう既にヘロヘロで八の沢遡上に立ち向かうのだ
もう既にヘロヘロで八の沢遡上に立ち向かうのだ
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 面白いコースではある
面白いコースではある
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 危険な雪渓(軽アイゼン有った方がいいです。)持ってません。
危険な雪渓(軽アイゼン有った方がいいです。)持ってません。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 既に頂上直下の花です。グンナイフウロ?
既に頂上直下の花です。グンナイフウロ?
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 綺麗 可憐
綺麗 可憐
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 此処からが大変だった寒い上に稜線出たら雨烈風 半袖 びしょ濡れカッパ無し
やばいぞ低体温症?カールに間違ってジャケットデポしてしまったのだ。唖然とする暇も無し。
此処からが大変だった寒い上に稜線出たら雨烈風 半袖 びしょ濡れカッパ無し やばいぞ低体温症?カールに間違ってジャケットデポしてしまったのだ。唖然とする暇も無し。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 死を覚悟する寒さ、破れたアルミポンチョを心臓に充てて凌ぐ。途中寒くて待てずに降りて来た隊長にジャケット借りて頂上アタック
死を覚悟する寒さ、破れたアルミポンチョを心臓に充てて凌ぐ。途中寒くて待てずに降りて来た隊長にジャケット借りて頂上アタック
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 何とか辿り着いた憧れの頂上は何も見えん
何とか辿り着いた憧れの頂上は何も見えん
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 写真撮ってすぐ降りる
写真撮ってすぐ降りる
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 今日だけテンクラAじゃ無かったの?
今日だけテンクラAじゃ無かったの?
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 死なないうちに降りよう
死なないうちに降りよう
カムイエクウチカウシ山(カムエク) やれやれだぜ
やれやれだぜ
カムイエクウチカウシ山(カムエク) ピラミッド方面
ピラミッド方面
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 直下の花々は美しい
直下の花々は美しい
カムイエクウチカウシ山(カムエク) ゆっくりしたいが
ゆっくりしたいが
カムイエクウチカウシ山(カムエク) そうも言ってられない隊長がカールで待ってるし
そうも言ってられない隊長がカールで待ってるし
カムイエクウチカウシ山(カムエク) えっ!緑のツェルトが遭難碑の近くに張られてる?まだ3時、ビバークするなら八ノ沢出会いまで降りた方が安全なのだが? まっいいか!
えっ!緑のツェルトが遭難碑の近くに張られてる?まだ3時、ビバークするなら八ノ沢出会いまで降りた方が安全なのだが? まっいいか!
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 何日か前熊に襲われたという情報の場所
何日か前熊に襲われたという情報の場所
カムイエクウチカウシ山(カムエク) まだ早いけど歩くの嫌だしということで本日のねぐらにしました。
まだ早いけど歩くの嫌だしということで本日のねぐらにしました。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 火を起こそうとしますが濡れてるし無理 この岩下はツェルト無しでもビバークに最適の場所です。
火を起こそうとしますが濡れてるし無理 この岩下はツェルト無しでもビバークに最適の場所です。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 辺りを見回して、怖い怖い!
辺りを見回して、怖い怖い!
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 獣除け線香よ効いてくれ
(熊は風上からは絶対襲って来ないという)怖い怖い!
獣除け線香よ効いてくれ (熊は風上からは絶対襲って来ないという)怖い怖い!
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 慰霊碑の有る岩、怖い怖い!
慰霊碑の有る岩、怖い怖い!
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 寒くて危険な夜が明けて出発、日の出拝めました。
寒くて危険な夜が明けて出発、日の出拝めました。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) もう一回頂上行くべきだったか?
ほざくな⁉
もう一回頂上行くべきだったか? ほざくな⁉
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 立派な滝です
立派な滝です
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 慎重に
慎重に
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 慎重に
慎重に
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 隊長この少し後で滑ります。慌てます。
隊長この少し後で滑ります。慌てます。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) すはっ!滝壺に吸い込まれるかと思ったよ。
すはっ!滝壺に吸い込まれるかと思ったよ。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 八の沢出会いに着いたみたいです。
八の沢出会いに着いたみたいです。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) やはりここでテント泊の人が多いみたいです。
やはりここでテント泊の人が多いみたいです。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) ここなら暖かかったね。
ここなら暖かかったね。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 足を取られそうになりますがなんてことはありません。
足を取られそうになりますがなんてことはありません。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 藪になると隊長は猛然とスピードを上げます。ついていけません。田中陽気か?
藪になると隊長は猛然とスピードを上げます。ついていけません。田中陽気か?
カムイエクウチカウシ山(カムエク) アイシングが気持ちいいです。水を愉しめます。
アイシングが気持ちいいです。水を愉しめます。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) ちゃうの群れ
否 てふ
ちゃうの群れ 否 てふ
カムイエクウチカウシ山(カムエク) ゴール~!
否、まだ林道歩きが待っているそうです。
ゴール~! 否、まだ林道歩きが待っているそうです。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) やれやれ広場に到着
やれやれ広場に到着
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 4km程の道のりですが私にはこれが長かった
4km程の道のりですが私にはこれが長かった
カムイエクウチカウシ山(カムエク) 帯広のスーパーで食事やらコインランドリーで洗濯やら済ませ本日のねぐらカムイ山荘着。でも俺明日寝てる。隊長一人でやって!俺絶対やらない。疲れた。
帯広のスーパーで食事やらコインランドリーで洗濯やら済ませ本日のねぐらカムイ山荘着。でも俺明日寝てる。隊長一人でやって!俺絶対やらない。疲れた。
カムイエクウチカウシ山(カムエク) おまけ 実は何処で写したか覚えてません。スマホに写ってた。まっどこにでも見かけるけど、、、。
おまけ 実は何処で写したか覚えてません。スマホに写ってた。まっどこにでも見かけるけど、、、。

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