活動データ
タイム
09:23
距離
28.7km
のぼり
825m
くだり
826m
活動詳細
すべて見る本当は上高地に入山したのち、2泊3日で西岳付近の百高山を経て、東鎌尾根を縦走し、久しぶりの槍ヶ岳を満喫してくる予定だったのに・・・ 大学のサークルで登山に触れたのが上高地。奥穂から西穂に単独縦走して一気に降りてきて素晴らしい充足感に満たされたのも上高地。子育てのために休止した最後の山行も上高地から。足指の手術の前に山行を復活したのも上高地。 私にとって第3の故郷といえば上高地。今回、ここで日帰りハイキングをしてしまった。 8月1日、夜行バスで上高地へ。寝不足なのに、あまり寝られなかった。 バスターミナルでは、皆さん準備したり、朝食を摂られている。和やかな雰囲気。 気温は12℃。今日は梅雨明けで、晴天間違いなし。これ以上ない絶好の登山日和。 少々眠いが、自然と気合が入ってくる。5時40分にスタート。 河童橋、梓川は、いつものようにいい雰囲気。やはり、梅雨明けとあって、水量は多い。最近まで地震が頻繁に起きていて、緑の山稜に崩れがいくつも見られる。 歩く木立には、早々から日差しが差し込んで幻想的な雰囲気。しかも、次々と出発されているはずなのに、私の前後には誰もいない。 どうしたことだろう。私だけ、道を間違って異次元の世界に進んでいるのだろうか。いやいや、間違えるはずもない馴染みの道。 本当に暫く人に会わなかった。ようやく、前方から下山者が現れ、現世にいることを確認出来て一安心。上高地でもこんなことあるんだなあ。 やがて、後方からも抜いていく方たち、下山者と、人の流れも活発になっていく。私の調子はまずまず。 想定したコースタイムを少々上回るペースで歩いて、明神を過ぎたところで、何ともないところで、右足が岩に当たった際に少し右足付け根に違和感が生じた。その上の骨盤にも少々痛みが出てきた。早々に痛みが出てきて嫌な感じ。鯖街道の苦行を思い出す。ひどくならないと良いのだが。時折、ストレッチして回復しないか試してみる。 徳沢ではザックを降ろして10分ほど休み、横尾でも20分ほど休んだ。横尾からはほとんどの方が橋を渡って涸沢を目指して進まれる。槍沢に進まれる方は気づいた範囲ではいなかった。 横尾からも、なだらかな道が続く。時折、右の山の斜面から水があふれだしており、梅雨にたまった水が噴き出しているのが分かる。左には槍沢から流れ出た激流が大きな音を立てているが、暫くすると当たり前になって、音が気にならなくなった。気になるのは腰の具合。 だんだん痛みが増してくる。今回は右側だけ。足を上げても力が入りにくくなってきた。空身なら全く問題ないレベルなのだが、この荷物では先行きが心配だ。西岳まで登れたとしても、これ以上、悪化して明日が動けないのでは意味がないし、コロナ禍のなか、小屋の方にご迷惑をかけてはいけない。 槍沢ロッジに泊まらせてもらうか。そのあと、荷物を絞って西岳に往復するか。それにしても、重症になれば下山すら大変になる。 まさか、撤退するか?5時間前に来たばかりなのに? いろんなケースを考えながら、とりあえず前に進む。一の俣を越え、二の俣。下山してくる方が多くなる。登って入るが、さあ、自分はどうする。 傾斜が大したことなければ足は上がるし、痛みもなんとかなる。平地や下りは問題ない。ただ、傾斜が増してくると前に踏み出した右足で踏ん張れない。 今日の行程はこれからが本番。傾斜を増した斜面を、あと700m登らないといけない。こりゃだめだ。 槍沢ロッジへポンプアップしているのであろうポンプのところまできて、下山することにする。でも、未練がましく、もう少しだけ登ってみる。やはり、だめだ。 下山するとして、今なら本日のさわやか信州号で帰ることもできる。ここでは電波が入らないので、横尾まで急いで引き返す。下りは結構行ける。早くはないがコースタイムくらいでは十分歩ける。でも、登りになるとペースダウン。 まだ、時間帯が早いので、これから登る方たちにたくさん出会う。気を付けて!と声をかけるが、門前払いされた自分が情けなくなる。 横尾まで来ると、電波が届き、本日のバスの予約が取れた。日曜なので無理だったら、どこかの小屋に泊めてもらおうと思ったがキャンセルが出たようだ。随分空席があった。あーあ、上高地で日帰りだ。 出発から5時間足らずで引き返し、14kgの荷物で歩行距離28km超の歩荷トレーニングになってしまった。 下山途中にトレランのお兄さんが軽快に走り抜けていく。これから登るトレラン風の女性もたくさん見かけた。 小さな子供たちもおおきなザックを背負って、槍方面に登っていく。私は、一体何をしているんだ。 何とも残念である。河童橋までやってきた。毎回、充実感に満たされて、ここで穂高の稜線を振り返っていたが、今回は不完全燃焼。 若くないし、力量も大したことない。時々、故障することもある。でも、安全に最大限気を付けながら、それ相応の登り方はできるはず。みょうにちから出勤して有給を確保し、計画を練り直して、近日中に必ず戻ってくるぞ。
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