暑寒別岳 暑寒コース

2020.07.24(金) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
7 時間 4
休憩時間
1 時間 47
距離
15.4 km
のぼり / くだり
1235 / 1235 m
1 39
1 8
3 12

活動詳細

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渋い山だ。大雪山や十勝岳がスター選手だとすると、暑寒別は黙々と自分の仕事をこなす無口な親父のような山である。コースの8割はまったく見通しのきかない登り。加えて当日は曇り空。尾根に上がっても頂上に着いてもガスで真っ白で、ひとつも景色が見えない。 一緒に登った連れは「渋い山だね。行ったけど、何のために行ってきたのかという感じがする山だね」「わたしには渋すぎてあんまり面白みがなかった」と言う。確かにここはカップルで行ったり、みんなでワイワイと登るのにはまったく向いていない。実際に登っていた人の7割は男性のひとり客で、汗を垂らしながら黙々と歩いている姿を多く見かけた。 しかし基本的に登山は自分ひとりだけのものだ。誰かと行く山は体験を共有できるのがいいけれど、場合によっては他人にあわせなければいけないこともある。ひとり登山なら、やめたかったらやめればいいし、行きたかったら行けばいい。登るのも降りるのも自分ひとりの裁量による。ひとりで考えながら歩く自由もあるし、何も考えない自由もある。究極の自由だ。 いつもなら、ひとりで大きな荷物を担いで黙々と山を歩いている人たちの姿は何かの修行のようにも見えてしまいそうだけれど、今回は彼らが自由を体現しているような存在に見えて、すこしカッコよくみえた。みんなでワイワイと登る山も楽しいけれどひとりで黙々と山を歩くのもとてもいい。 暑寒別岳は、きっと静かにひとりの時間を感じるのにぴったりの山なのだと思う。またいつか別のコースを歩いてみたい。

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