沼沢尾根・馬仏山・惣岳山

2020.07.11(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
2 時間 54
休憩時間
18
距離
6.6 km
のぼり / くだり
633 / 663 m
1 21
13
52

活動詳細

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週末の天気は芳しくないという曖昧な予報で、早々にKZ氏との山行は中止となった。おとなしくステイホームとすればいいものを、土曜日は早朝に目覚めてしまった。窓外は明るくて、降雨は無い。ウェザーニュースを見てみると、午前中は曇りの予報で、それならばと出掛けることにした。 青梅線川井駅で下車する。短時間の山歩きの時は、駅からすぐに登ることのできる、沼沢尾根からの高水三山がちょうどよい。電車が去った川井駅の待合室で、身支度を整えていると、どうしたことか、もう雨が降ってきた。 山間部の天候はこんなものかと嘆息しつつ、止むを得ない、と内心の沈静化を計る。支度が整い、駅舎を出ようとすると、若い男性ハイカーふたり組が雨宿りをしている。どの山に行くつもりなのかは判らないが、傘を差したまま、駅の裏手を歩いていく私を怪訝そうに見ているので、軽く会釈して早々に立ち去ることにする。 プラットホームの青梅駅方面寄りまで達すると、沼沢川に沿って続いている送電線巡視路を歩いていく。植林帯に入れば雨に濡れることも無いだろう、と楽観視していたがさにあらず。雨脚はさらに強くなっていくようで、傘を差したまま歩き出す。 巡視路は明瞭な踏路で、勾配は急だが着実に高度を稼いでいく。傘を片手に登るのも、それほど苦ではなく、むしろ、蜘蛛の巣払いにちょうどよい。 大丹波川末端の左岸に連なる沼沢尾根に、送電新秩父線が横切る。尾根を真っ直ぐに北上すると、前方が明るくなる。34号鉄塔の立つ処は薮が繁茂して、踏み跡を見失ってしまう。雨に濡れた草叢の斜面を、無理矢理に歩いて、足が滑り転倒しそうになった。 送電新秩父線34号鉄塔を越えて、植林帯の尾根上は変わらず明確な踏路となっている。薄暗い植林帯の尾根を実直に登り続けると、やがて左手に自然林の緑が広がり、やっぱり来てよかったな、と思う。雨は相変わらず降り続いているが、風が無いので傘の登山で支障はない。 大丹波からの尾根が次々に収斂していき、標高600mまで登ると、尾根は平坦な道になる。ひとりで淡々と歩き続けているので、休憩のきっかけを意識できない。道が平坦になったので、ザックと傘を置いて、紫煙を燻らせる。 尾根道が落ち着くと、進路は東に方角を変えて、行き着く先は高水三山のハイキングコースとなる。尾根分岐のピークが近づくと、何処からか人の声が聞こえてくる。気がつくと空が明るくなっていて、鳥の声も響いてくる。雨はようやく止んだようだった。 雨中のひとり歩きがもうすぐ終わる。そんなことを考えながら、樹間より、伐採の効果で確認できるようになった高水山を垣間見つつ、最後の小ピークを通過し、標高723mの馬仏山に到着した。天候にかかわらず、眺望は全く無い山頂である。 雨も上がったことだし、岩茸石山に登っていこうか、というような思惟も漂い始めたが、馬仏山に登頂してしまうと、なんだか億劫になり、このまま惣岳山経由で下山に掛かることにする。 関東ふれあいの道に合流して、惣岳山方面に歩き出す。先ほど樹間から覗いた伐採地に到着すると、随分大規模な伐採が行なわれていて、高水三山をすべて見渡せる眺望となっていた。眼前には伐採された裸の斜面が延々と続いていて、そのまま平溝林道まで楽に降りていけそうな様相になっている。 ずいぶん久しぶりに来たような気がする惣岳山の、丸太のベンチで小休憩。後から登頂してきた男性ハイカーは、私を避けるようにして、青渭神社の裏手に移動していった。孤独の山頂を譲ることにして、御嶽駅方面の登山道を歩き出す。 次第に擦れ違うハイカーが増えて、さすが人気の高水三山と再認識する。なんとか転倒することなく、沢井駅と丹縄集落を結ぶ道が交差する四辻に到着。泥濘の道が続いてうんざりしていたので、早く舗道に帰還したい。尾根を外れて、沢井駅方面に下山することにした。 天気予報はどこでどう変わったのか、正午近い時刻に、青梅線に沿った舗道を歩いていると、徐々に陽光の射す好天となった。結果的に、翌日の日曜日は晴天の真夏日となって、なんだか釈然としない。世相は変わらずに不穏で、COVID-19の感染拡大は収まりそうにない。来週は山に行けるだろうか。閉塞感の漂う日常が続いている。

高水山・岩茸石山・惣岳山 午前中は曇り、の予報を頼りに青梅線。川井駅で身支度を整えているともう降ってきた。嘆息しつつも、止むを得ない、と内心の沈静化を計る。
午前中は曇り、の予報を頼りに青梅線。川井駅で身支度を整えているともう降ってきた。嘆息しつつも、止むを得ない、と内心の沈静化を計る。
高水山・岩茸石山・惣岳山 傘を差したまま、駅に沿って沢の淵まで移動する。鉄路と別れて、沼沢川に沿う送電線巡視路を歩く。
傘を差したまま、駅に沿って沢の淵まで移動する。鉄路と別れて、沼沢川に沿う送電線巡視路を歩く。
高水山・岩茸石山・惣岳山 植林帯に入れば雨に濡れることも無いだろう、と楽観視していたがさにあらず。雨脚は強くなり、傘を差したままの登山を開始する。
植林帯に入れば雨に濡れることも無いだろう、と楽観視していたがさにあらず。雨脚は強くなり、傘を差したままの登山を開始する。
高水山・岩茸石山・惣岳山 尾根に乗り直進すると、送電新秩父線34号鉄塔に到着。繁茂する薮が、結果的に本日の最大難所となる。対岸に見える鉄塔が立っているのは、丹縄に落ちていく神塚尾根。
尾根に乗り直進すると、送電新秩父線34号鉄塔に到着。繁茂する薮が、結果的に本日の最大難所となる。対岸に見える鉄塔が立っているのは、丹縄に落ちていく神塚尾根。
高水山・岩茸石山・惣岳山 薄暗い植林帯の尾根を実直に登り続けると、ようやく左手に自然林の緑。標高500m附近。
薄暗い植林帯の尾根を実直に登り続けると、ようやく左手に自然林の緑。標高500m附近。
高水山・岩茸石山・惣岳山 大丹波からの尾根が収斂して、沼沢尾根は心地好い踏路になる。雨は相変わらず降り続いているが、風が無いので傘の登山で支障はない。
大丹波からの尾根が収斂して、沼沢尾根は心地好い踏路になる。雨は相変わらず降り続いているが、風が無いので傘の登山で支障はない。
高水山・岩茸石山・惣岳山 沼沢川方面の斜面は徐々に霧が濃くなっていく。誰も居ない雨の山中を、黙々と傘を差して登り続けていると、世捨て人になったような気分である。
沼沢川方面の斜面は徐々に霧が濃くなっていく。誰も居ない雨の山中を、黙々と傘を差して登り続けていると、世捨て人になったような気分である。
高水山・岩茸石山・惣岳山 尾根が高水三山コースに近づき、直前の尾根分岐ピークを越えて、踏路は巨岩に阻まれる。以前は無かった迂回路が、東側に整えてある。
尾根が高水三山コースに近づき、直前の尾根分岐ピークを越えて、踏路は巨岩に阻まれる。以前は無かった迂回路が、東側に整えてある。
高水山・岩茸石山・惣岳山 標高710m圏峰に達すると、樹間に高水山を垣間見る。気がつくと空が明るくなって、鳥の声が響いている。雨はようやく止んだようだった。
標高710m圏峰に達すると、樹間に高水山を垣間見る。気がつくと空が明るくなって、鳥の声が響いている。雨はようやく止んだようだった。
高水山・岩茸石山・惣岳山 標高723mの馬仏山に到着。天候にかかわらず、眺望は全く無い山頂である。

雨も上がったことだし、岩茸石山に登っていこうか、というような思惟も漂い始めたが、馬仏山に登頂してしまうと、なんだか億劫になり、このまま惣岳山経由で下山に掛かることにする。
標高723mの馬仏山に到着。天候にかかわらず、眺望は全く無い山頂である。 雨も上がったことだし、岩茸石山に登っていこうか、というような思惟も漂い始めたが、馬仏山に登頂してしまうと、なんだか億劫になり、このまま惣岳山経由で下山に掛かることにする。
高水山・岩茸石山・惣岳山 東に延びる尾根を下ると、関東ふれあいの道に合流。ハイカーの気配は無く、土曜日の高水三山コースを、心地好い気分で歩く。
東に延びる尾根を下ると、関東ふれあいの道に合流。ハイカーの気配は無く、土曜日の高水三山コースを、心地好い気分で歩く。
高水山・岩茸石山・惣岳山 先ほど樹間から覗いた伐採地を辿る。随分大規模な伐採で、平溝林道まで楽に降りていけそうな様相になっている。
先ほど樹間から覗いた伐採地を辿る。随分大規模な伐採で、平溝林道まで楽に降りていけそうな様相になっている。
高水山・岩茸石山・惣岳山 伐採は惣岳山の北面まで続いていた。青空まで現われ、天候は完全に快復かと思いきや…
伐採は惣岳山の北面まで続いていた。青空まで現われ、天候は完全に快復かと思いきや…
高水山・岩茸石山・惣岳山 突然湧き出た霧に包まれる。高水三山の、なんでもないコースが、深山の雰囲気になる。
突然湧き出た霧に包まれる。高水三山の、なんでもないコースが、深山の雰囲気になる。
高水山・岩茸石山・惣岳山 惣岳山北面の捲き道は、伐採作業で通行禁止になっていた。草ぼうぼうで踏路も不明瞭となっていた道なので、解禁後は快適な道になりそう。

牛殺岩をパスして、ひさしぶりに惣岳山に登頂。たくさん降った山頂は、所々に水溜り。青渭神社に参拝して小休止。

御嶽駅に向かう登山道で下山する。泥濘の尾根下りなので慎重に。
惣岳山北面の捲き道は、伐採作業で通行禁止になっていた。草ぼうぼうで踏路も不明瞭となっていた道なので、解禁後は快適な道になりそう。 牛殺岩をパスして、ひさしぶりに惣岳山に登頂。たくさん降った山頂は、所々に水溜り。青渭神社に参拝して小休止。 御嶽駅に向かう登山道で下山する。泥濘の尾根下りなので慎重に。
高水山・岩茸石山・惣岳山 次第に擦れ違うハイカーが現われ、さすが人気の高水三山と再認識。なんとか転倒することなく、沢井駅と丹縄集落を結ぶ道が交差する四辻に到着。

早く舗道に帰還したいという思いで左折する。途上で青渭神社の本殿に立ち寄り参詣。沢井駅に到着したのは正午を廻る頃だった。
次第に擦れ違うハイカーが現われ、さすが人気の高水三山と再認識。なんとか転倒することなく、沢井駅と丹縄集落を結ぶ道が交差する四辻に到着。 早く舗道に帰還したいという思いで左折する。途上で青渭神社の本殿に立ち寄り参詣。沢井駅に到着したのは正午を廻る頃だった。

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