白子森-9時間ひたすら藪漕ぎ

秋田市の最高点である白子森へ。 秋田市民に人気の太平山を擁する太平山系の最高峰でもあり、秋田市、北秋田市、上小阿仁村の3自治体の境目でもあります。 車で入ることができる370m付近に車を止めて歩き出す。 歩き出すとすぐに藪化した林道に。 進むにつれて藪はどんどん濃密になります。 25,000分の1地形図では、登山口付近まで林道が続いておりますが、上述の停車地点以降は、土砂崩れや落石にて車の通行は不可能です。 なんと、停車地点から登山口まで、延々と1.5時間も背たけほどの藪漕ぎを強いられます。 前日の雨もあり、地面はぬかるんでる上に朝露もあり、登山口に着くころには頭の上から、ゴアテックスのトレッキングシューズの中までずぶ濡れに。 靴下から浸透して靴の中が濡れてしまい、ゲーターを使えばよかったと思う反面、沢登りをした後のような爽快感もあり、何とも不思議な気分に。 やっと取りついた登山口からは、いきなり急登で、トラロープに掴まりつつ、滑る木の根に足をとられつつ藪を進みます。 尾根道が突き当たる小ピークで進路を北にとり、白子森山頂を目指します。この小ピーク以降は、2mを超すような藪の中を進みます。これから夏に向けて、藪はさらに深まるでしょう。 展望はききませんが、登山道に貼られた赤テープは山頂まで続いて貼られております。道を見失っては、戻りを繰り返し、どうにか山頂へ。 途中、熊のものと思われるフンも発見し、奥山にいることを再確認。 山頂からは、熊牧場がありマタギで有名な北秋田市阿仁の比立内の道の駅が見下ろせます。 事前情報で見えると聞いていましたが、本当に見えるか半信半疑でしたので、見られてうれしい！ 下山時は濃密な藪で、上り以上に道を見失いやすいので、迷ったら登り返すという基本がより大切になると感じました。 それにしても、登山口に戻ってからもなお、車まで1.5時間も藪漕ぎをするのは精神的に中々こたえます。 結局、最初から最後まで延々9時間も藪を漕ぐという、かなりタフな藪山デビューとなりました。 もう普通の山では楽しめないという方以外には、中々おすすめはできない山でした。 達成感はかなり味わえます。