稲含山

世界は一変する 暑さで消費した2ℓの水 残りの水が心配になったがその必要がなくなった 雷鳴とともに降り出した雨が雹に変わる 景色が変わった 一瞬で白い世界へ 誰もいない山の中 傘をさし立ち尽くす 雷鳴が頭の上で轟き、閃光が威嚇する恐怖の中で、不覚にも美しいと思った この絶景を1人独占している 普通の傘を一本ザックにぶっ刺してきた 晴天の中、周りから、この人大丈夫的な視線に耐えた自分を褒めてあげたい 長い距離を歩くため今日は早く家を出た ただただ歩きたかった 1年前に挑んだこのルートを今度は自分の意思で歩こうと思った 一日中歩いた 満足したよ この山域で生きてるキツネに初めて会った いよいよ気配が消せるようになった あと出会ってない奴っていたっけな PS:雹と雷の音しかしない、真っ暗な山中に‥ まさか私の師匠がいたとは‥ もともと誰もいない山域の中（明確な登山道がない）、さらに人が通らない1499m峰から西に降るルート上で雹にあったとのこと 30分遅かったら会えたけど、それはそれでビビったよな 誰もいてはいけない山域だと思ってるから 雨がやんで林道から見上げたあの稜線の先に師匠がいたのか‥ なんだか不思議な縁を感じる