西沢森林軌道跡-2020-05-09

2020.05.09(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
7 時間 33
休憩時間
52
距離
16.0 km
のぼり / くだり
1527 / 1524 m
2
7 19
1

活動詳細

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甲武信ケ岳への近丸新道にもあるが、西沢渓谷から塩山駅まではトロッコがあった。 近丸の方は珪石を、今回の西沢の方は木材を搬出、昭和8~43年まで稼働していた。 西沢渓谷遊歩道は、一般観光客も多数訪れる滝で有名な景勝地、最奥にはトレイとベンチがあり、そこまで4.5kmで約二時間。 遊歩道部分については、多数の活動記録があり、美しい写真も出ているので割愛。 尚、今回累積標高が異常に高い値だが、GPSが暴れているのを敏感に拾っているようだ。 実際は、トロッコ跡なのでこんなに凸凹していない。 さて、その終点からが本当のスタートだ。 黒金山登山道入口の看板を過ぎるとすぐに、旧三富村の通行不能看板がある。 通行禁止では無く、不能ってのが意味深だ。ここから先は遊歩道では無く、朽ち果てるに任せたトロッコ軌道跡。 携帯も通じないし、人もまずこないであろう廃道だ。 2017.7に初回アタックをしたが、この時は激危険個所を越えられず撤退した。今日は文字通り決死の覚悟で挑んだ。掲載した写真で判るとおり右の宙刷りレールは遠く不安定、山側は滑る。ズルっと行けば30m下の西沢まで滑落する。 全身全霊を持って、レールと岩の荷重配分を調整しながら這い上がって越えた。象さんが小象さんになってしまったのは言うまでもない。なんとか越えられたが、復路でここを越えるまで生きて帰れるか不安で仕方が無かった。 ココから少し先には、足場板とチェーンで対策された箇所があったが、こちらに何かして欲しいと皆思うであろう。 過去の山行経験で最高の危険度であった。 その後も全ての桟道が崩壊しているが、なんとか微妙に通過できるところが恐ろしい、過去多数の滑落死亡事故があったと看板にはある。 素掘りのトンネルが二本あり、恐らく手動工具だけで掘ったと思うと感慨深い。 その先には、複線になり交換設備のような場所があった。昔、この軌道跡が現役登山道だったころは、ここのプレハブが山小屋のように使われ、裏にはトイレもあったようだが倒壊していた。 小屋の前には機材の他、大量の透明一升瓶が散乱、酒好きの私もドン引きするレベルの量であった。 更にレトロ空缶、ジュースもビールも沢山、あんみつ缶もあったり、もう昭和満載である。 軌道跡なので緩勾配だが、距離も長いし、危険個所の連続でかなり疲れる。 そしてやっとレールが途切れ崖っぷちとなる。そこには国師ヶ岳は徒渉し対岸へとある。 西沢に降りて見ると、橋脚だけが残り、レールは飴のように曲がっていた。水量が多く徒渉するには靴どころか全身脱がないとならないレベル。 対岸の上に目をやると、軌道なのに九十九折があり、林道もある。GPSで確認すると2018.6に、オフロードバイクで魔法を駆使し到達した「広瀬ダム雨量観測所」の目の前だ。 この様子については動画アップ済み。 https://youtu.be/01_O7YJsVSE これにて、西沢森林軌道跡の実踏は繋がった。無理に無理を重ね、遂に全線踏破、感無量である。 帰りは、やっぱりあの危険個所、逡巡するが落ちても越えられなくても結果は遭難で一緒、なので越えた。。。 危険過ぎて、決して他人様にお勧めできる場所では無いが、山百以上に達成感があったのも事実。 非該当にて、山梨百名山は87座で変化無し。

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