雪庇は小さめだが絵になる 戻る 次へ

心揺さぶる大日岳の写真

2020.04.25(土) 10:01

雪庇は小さめだが絵になる

この写真を含む活動日記

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09:52

18.2 km

2137 m

心揺さぶる大日岳

大熊山・クズバ山・中山 (富山)

2020.04.25(土) 日帰り

元々、100%自己満足のためだけに山に登っているので、たとえ非難されようが気にはしない。 だけど、現下の状況で敢えて山に登るなら、他人に迷惑をかけるようなことはしたくない。 普段からソロで人の少ない山を登る以上、登る山やルート、時期にはかなり注意しているつもりだが、いつも以上に慎重な行動を心がけた。 本当は別の山へ行く予定だったけど、伊折のゲートが空いていたため、急遽目的地をハードルの下がった大日岳に変更。大熊山登山口へと車を走らせる。 昨日までの寒波のせいか道路脇にはうっすらと雪が積もっており、残雪の山歩きを楽しむつもりで来たが、少し不安がよぎる。 案の定、登山道を歩き始めてすぐにしっかりと雪がつきはじめ、途中からは想定外のラッセル。 雪質はサラッサラのパウダースノーで嬉しいものの、予想以上の積雪に体力を削られる。 今冬は始動が遅く、ほとんどラッセルをしていなかったのもあるが、シーズン一番のハードワーク。 約1年半ぶりとなった大熊山の山頂は、さすがの展望。 目の前に聳える大日岳を以前は近いと感じたが、今日は稜線を意識するからか、やたら遠く感じる。 眼下に見える最低鞍部から大日岳までは1000mの登り。 見れば見るほどげんなりするが、意を決してまずは早乙女岳へ。 状況次第では早乙女岳での撤退も視野に入れる。 鞍部以降の登りでは、とにかくゆっくり体力の消耗を抑えて歩く。 標高を上げれば雪も締まるだろうと淡い期待をしていたが、 ラッセルは延々と続く上、深い所ではスノーシューでも40㎝くらい沈みこむ。 休み休みを繰り返し、なんとか大日尾根に乗り上げると、ご褒美の絶景が待っていた。 少し進んで早乙女岳に到着するころには疲労も回復し、予定通り大日岳を目指す。 相変わらず雪はフワフワで難儀するものの、どこを見ても素晴らしい景色が広がり、苦も無く進める(もちろん休み休み)。 結局2400mを超えた辺りからやっと雪が締まってきて、今日がデビューの予定で持ってきたアイゼン&ピッケルは出番なし。 ようやくたどり着いた大日岳では目の前に広がる立山連峰に大感激。下界の混乱が嘘のような一面白銀の世界が心を打つ。身近にこんな素晴らしい山々があることに、改めて幸せを感じる。 感動の余韻を味わい長居したいところだが、かなりの強風のため神々の宿る山に別れを告げ、早々に下山。 下りはフワ雪のおかげで、頗る快適に進む。コット谷に降りてからは雪も緩んだが、のんびりと雪原歩きを楽しんで帰った。 今日の雪の状態だと危険個所は皆無。あくまでも結果論だが、結果が何よりも大切。帰ってからも疲労はなく、ローリスクで大変充実した1日を満喫できた。やっぱり山が大好きだ。