活動データ
タイム
10:09
距離
28.4km
のぼり
1871m
くだり
2373m
活動詳細
すべて見る初めて京都一周トレイルに挑戦してみた。このトレイル3分割は、自分の山人生のなかの最大の挑戦だった。言葉にしたら仰々しいが、私にはほんとにほんとである。相手がいる勝負の戦いだったら、技量も才能もある程度必要で、相手とほぼ同じステージに立てて互角に戦えないと勝算はない。けど、今回の向かうべき挑戦相手は、自分自身そのもの。自分のメンタルと身体、そして限られた時間だった。 東京の山友まっちゃんが、京都一周トレイル3分割を三日間連続でやるという知らせを受けたのは約一週間前。カレンダーを見ると息子の空手大会も中止、偶然とれた二連休。頭の中で久しぶりに何かがはじけた。 「同行したい!!やってみたい!」けれど、調べてみると、実力不相応なハードさであることがすぐに見て取れた。私にはロングトレイルの経験が無い。陸上競技もマラソンも未経験。あるのは、昔培った基礎体力と最近の連日山行でも疲れがでない、若干のタフな気力体力というガッツ体のみ。跳び箱で言ったら6段しか飛べないのに15段の世界に挑戦する!という理想を目標にしたようなものだった。 果たして同行できるのか?!けど、一度でたアドレナリンは止められない。本能が先立ち、迷わず地図を買い、レポや高低差を研究。私には未知の世界に挑戦なのだ。ドキドキがすでに興奮に変わって楽しみで仕方がない。山エキスパートのまっちゃんには、決して迷惑を掛けないように、エスケープルートとバス時刻も事前に調べ、すぐに挑戦する返事をしたことから、この山行は始まる。 結果的には、昨年夏から登山を20年ぶりに復活して、一日最大12キロくらいしか歩いたことのない私が、この日、京都一周トレイルの、比叡山から京見峠までの28キロ、10時間の完歩に成功! さらに、翌日も、京見峠から西山トレイル最終場所の阪急上桂駅までの、23キロ9時間を完歩!まっちゃんの3分割の内、二日間を無事、同行できたのである! 自分のなかでは桁違いの挑戦だと思っていたが、一つの壁を超えることができたのだ、もう感無量・・・!!実際、すでに15時間ほど経過すると通常ここで山を終えてるであろう時間から、さらに続く山道、立ち休憩のみで、ある程度のハイペース、移りゆく景色の多彩さ、膝の痛みとの格闘、自分を鼓舞し、体と語り合いながらの挑戦は、見たことのない扉を開いてくれた。 やればできる、というよりは、「やりたかったからできた」、という情熱が叶えてくれた現実なような気がする。 久しぶりに、「達成したい!!」と熱を持って、意志を貫きたく思えた山行だった。 見たことのない景色が連続で過ぎ去り、自分が感じたことのない不安な思いと葛藤を味わい、「あきらめたくない」という意地を、歩けることの健康体と登山のできる平和な世、家族の安泰の今、それを感謝で思う時、なんて贅沢な幸せ事をやってるんだ、と思わずにはいられなかった。気持ちが上へ向いた。だから脚がどんどん前に進めたのである。 この日のトレイルコースは、延暦寺を出発し、東に琵琶湖、西に京都市街をみつつ、横高山、仰木峠と京都を北上し、大原、鞍馬、北山杉の奥深い自然の中にはいっていくコースであった。のどかな里にもときどき降りつつ、峠越えが続いた。 かつて伏見城や大阪城の築城にも使われたと言われる北山杉の豊富な山を歩きながら、いにしえのひとたちが歩いた山道を味わい、倒木をくぐりぬけ、ひたすら歩く。京都市は山に囲まれてる盆地であるということを、改めて体で感じることができた一日でもあった。 京見峠から明るいうちに鷹峯源光庵バス停までたどりつくことができ、自分の目標が達成! この扉を開いたらこんどは次だ!翌日のまっちゃんの3日目同行に備えるべく、帰宅してからは脚の念入りなクールダウンに徹した。 具体的アドバイスをくれた山友さん、そして、なにより新たなロングトレイルという新境地を私に開いてくれたまっちゃんに、感謝でいっぱいである。 (京都一周トレイル~3分割に挑戦②へ続く) <行程> (ケーブル坂本駅より)比叡山~横高山~水井山~ 仰木峠~ 戸寺バス停~ 江文峠~ 薬王坂(お昼休憩とおやつ、豚白菜醤油ラーメン) 鞍馬~貴船駅(トイレ)~ 二ノ瀬駅~ 夜泣峠~ 向山~ 山幸橋~ 氷室神社~城山~京見峠~釈迦谷山~鷹峯源光庵バス停
メンバー
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