2020年3月15日(日)に友人たちと春の六甲全山縦走に行ってきた。2020年春は中国武漢発の新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大の騒ぎで大きな集会が軒並み自粛している中,屋外での少数のイベントはあまり悪くないみたいなので,ストレス発散を兼ねて六甲全山縦走に挑戦してみた。 出発は序盤がラクな塩屋にした。距離は少し伸びるが…。集合はJR神戸駅から最速で行ける時間ということで,5:30集合にした。前日は雨だったが,午前中はとても天気がよかった。ただし,冬型の季節配置となったので,暖冬のシーズンの中ではかなり寒い一日となり,六甲山最高峰辺りでは雪が降っていた…。 塩屋から須磨浦山上遊園辺りまではほぼ問題なかった。塩屋住宅の辺りで一回道を間違えたけど…。旗振山では上ったばかりの朝日が見れた。なかなかにきれいだった。旗振山から高倉台までも順調だった。今回は先が長いので鉄拐山はパスしておいた。高倉台から栂尾山,横尾山,須磨アルプス,東山,も順調にこなした。横尾山から須磨アルプスに向かう下りの鎖場では,友人の一人は結構苦労していた。慣れないとあそこは怖いからねぇ。その辺りで気づいたが,トレランをする人がとてもたくさんいた。登山者も多かったように思う。みな新型コロナウィルスで街に行けないから,登山をしてるのか?と思ってしまった。トレランに関しては次の週にキャノンボールランがあるから,という意見もあったが…。 その先,高取山から鵯越駅はコツコツと歩いた印象しかない。途中,高取山の安井茶屋横公園でトイレ休憩しておいた。鵯越駅に着いたのは出発して4時間10分ほど後だった。ちょっと遅いかなぁ,と思ったが,まだ先のことを考えても仕方ないので,とりあえず前進あるのみ,と思いながら歩いた。菊水山の急登区間では鎖場で苦労した友人に疲れがみえた。さすがにあの急登はしんどいみたいだった。そこで,ストックを貸して,荷物ももってあげた。すると少し元気になった気がする。しかし,その荷物が重いこと…。さすがに菊水山で荷物を多めに持って登ったら,結構足にきた気がする。とりあえず その友人の荷物が重かったので,一部を自分のザックに移して宝塚を目指すことにした。 菊水山では少しだけ休憩したらすぐに出発した。菊水山の下りもなんとかこなし,鍋蓋山の上りに入ると,徐々に疲れの見えた友人のペースが落ちてきた。そこで,今度は別の友人が疲れた友人のザックを持ってあげた。するとまずまずのペースで登れたように思う。そこからもコツコツと歩き,大龍寺駐車場で飲料を補給し,市ヶ原の櫻茶屋前でトイレ休憩して摩耶山を目指した。摩耶山の上りでも序盤から元気な友人が疲れた友人のザックを持って摩耶山を目指した。紳士やねぇ。私は稲妻坂の上りでかなり足に疲れが出始めた。まぁ,宝塚までは問題ない感じだったが,思った以上に足にきてトレーニング不足を痛感した。やっぱり練習は嘘つかないねぇ。 摩耶山に着いたのは午後2時半を過ぎていた。そこまで9時間ほどかかってしまった。一人で歩いてもそこからゴールまでは5時間程度かかる。ということは順調に行っても14時間。下手すると15時間かかるなぁ,と思いながらも,あまり気にしないことにした。六甲全山縦走ではあまり先のことを考えてもいいことはないので。さすがに東六甲縦走路に入る時にはある程度予測して行動するけど…。掬星台では,掬星台の出口にあるトイレに寄ってから出発した。 神戸市立自然の家から三国池下への上りをなんとかこなし,山上道路に出た辺りで温かい肉まんが食べたくなったので,一番元気そうな友人に頼んで先に藤原商店に行って肉まんを買っておいてもらった。ちょうど支払いをしている頃に藤原商店に着いた。当日はすごく寒かったので,温かい肉まん美味しかったなぁ…。 そこからはもうもくもくと歩いた。傾斜の緩いところはいろいろ話をしながら歩いたが,六甲ガーデンテラスにかかる辺りから徐々に口数が減ったように思う。さらに,六甲ガーデンテラス辺りまで来ると雪がちらつき始めた。最初はチラチラという感じだったが,どんどん降り方がきつくなり,そのうち結構しっかり降ってきて,帽子のつばやザックの上に薄っすらと積もるまでになった。雨よりはましか,と思ったが,寒さは厳しかったなぁ…。結局,雪は東六甲縦走路に入る辺りまで降っていた…。やっぱり雪が降ると寒いねぇ。東六甲縦走路に入ったのはちょうど午後5時半だった。そこから急げば2時間で下れるが,下りが得意じゃないと3時間ほどかかる。でも,ナチュールスパ宝塚は土日は午後9時までなので,午後8時半までに入らないと間に合いそうにない…。そう思うとちょっとお風呂はやばいかも,と感じた。 でも,まぁ,終電には余裕で間に合うので,とりあえず宝塚を目指して山岳区間に突入した。さらに,この時期は午後6時を過ぎると暗くなり,6時半には真っ暗になる。東六甲縦走路は最初の船坂峠までの区間のアップダウンがきついので,暗くなる前になんとか船坂峠を越えたいと思った。そこで,スピードをあげられそうなところでは極力早足で歩くようにした。 そこからは時間との戦いだった。船坂峠の手前の下りの辺りからヘッドライトを使い始めたが,船坂峠を過ぎた辺りからは完全に暗くなったので,ヘッドライトが頼りの行軍になった。暗い中をヘッドライトで歩くと,口数も減り,黙々と歩く修行状態になった。道を知っているといいけど,知らないととっても辛かったかもしれない…。そう考えると疲れていたけど泣き言一つ言わずに歩いた友人はすごいなぁ…。大平山の林道を過ぎ,大谷乗越に着いたのは午後7時20分ごろだった。そこからいつもなら40分で塩尾寺,さらに30分でゴールなので,午後8時半にナチュールスパ宝塚に着けると予想した。しかし,塩尾寺に着いたのは午後8時14分だった。そのままだとお風呂に入るのは厳しい。しかも,友人たちは結構足にきてるみたいだった。 そこで,お願いして私だけお風呂に行かせてもらうことにした。だが,お風呂に入るにはできるだけ早く下らないといけない。そこで,足のだるさとかは無視して,必死になって宝来橋南詰まで走って下った。あの下りは辛かった。45km 歩いた後のあのダッシュはなかなかに修行だった。それでもなんとか午後8時半過ぎにナチュールスパ宝塚に着いたので,急いで受付してお風呂で汗を流した。 お風呂から出るとみんながゴールしていたので,一緒に魚民で反省会をした。私はビールを2杯しか飲まなかったが,それだけで酔ってしまった。かなり疲れてたみたい。でも,食べものはしっかり食べた気がする。22時を過ぎてそろそろ帰ろうとなり,宝塚駅から,阪急とJRで帰路についた。なんとか無事に帰り着いたが,すごく疲れていたので服を着替えてすぐに寝てしまった…。 今回は思ったよりも疲れたが,なんとか無事を宝塚までお連れすることができた。個人的にはこれで19回目の六甲全山縦走だが,何度歩いても歩き終わった時にはすごく疲れてしまう。やっぱり宝塚は遠いなぁ,と感じた1日だった。
須磨浦山上遊園から見た明石海峡大橋
梅と桜が咲いていた
旗振山から見た朝日
高倉台の向こうに栂尾山
栂尾山山頂からの眺望
須磨アルプスにて。この頃はまだ快晴だった
高取山の神域
菊水山山頂にて
市ヶ原櫻茶屋前通過
六甲ガーデンテラス辺りから雪が降り出した
結構降ってた
足元も白くなってきた
大平山手前から見た夜景(多少ピンぼけ)
やっとこさ塩尾寺に到着