滝のほとんど埋まった三叉峰ルンゼ

2020.03.03(火) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 36
休憩時間
4 時間 57
距離
8.3 km
のぼり / くだり
828 / 1364 m
4 46
18
20
1 5
4

活動詳細

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この時期になると三叉峰ルンゼは雪に埋まる。 今年は雪が少なく行けるんじゃないかと思ったがやっぱり埋まっていた。 三叉峰ルンゼを登ると上部二俣を右俣に入り石尊稜に抜ける人が多いが、二俣の間にあるマイナーな三叉峰リッジを抜けて行ってみた。 というか三叉峰リッジがメイン。 三叉峰ルンゼの滝はほとんど埋まっていて、傾斜の強い部分は3m程だったのでロープ出さず。 上部にある二俣の真ん中の壁が三叉峰リッジの取り付きらしいが、右股の氷を少し登った先の弱点から取り付いた。 1P目35m 体感 Ⅳ級−〜Ⅳ級 垂直の凹角から短いチムニー 凹角は抜け口が若干被り気味。 雪が全くついておらず完全にドライ。 フッキングとトルキングを駆使して登るが どれも細かくていやらしい。 八ヶ岳の柔らかい岩に細かいフッキングをするのは精神的に良くない。 雪がついていればもう少しバイルが効く部分がありそう。 チムニーは狭く、体がやっと入る程度でザックが邪魔で入り込めず。 仕方なく体を出して登るが、露出感のあるクライミングで緊張する。 このピッチはカムが有効で#0.5〜#1が使える。 悪いセクションの手前でしっかりとしたプロテクションが取れるので思い切って行けばそれほど難しくはない。 壁を抜けて15m程伸ばすと灌木があり、そこでビレイ。 ここからしばらくは雪稜を歩く。 2P目 30〜40m 体感 Ⅲ級 草付きの壁を弱点っぽいルンゼから。 傾斜が強そうに見えるがそれほどでもなく平均70°〜80°で2mくらいの垂直部がある程度。 登山大系では2ピッチとあるが、下部は50°〜60°くらいだったのでロープ出さずに30mほど登って残置ハーケンとイボイボ+アイスピトンを草付きに打ち込みビレイ点とした。 草付きは凍っていればバイルがよく効くだろう。 リッジへの乗っ越しがちょっと悪い。 リッジへ上がって10mほど伸ばすといくつかピナクルがあるのでそれでビレイできる。 3P目 20m 体感 Ⅲ級 リッジ直登は明らかに悪そうだったのでリッジを少し右に回り込み被り気味の垂壁から草付き階段状の壁。 垂壁部はドライだったのでフッキングで登るが、岩は脆くボロ壁。 まともなプロテクション取れずピナクルとアイスピトンのみ。 被り気味の垂壁部から草付きのスラブに移るところがいやらしい。 それ以外は草付きにバイルが良く効く。 リッジの上にはビレイ点となるものがなかったので少し下がったピナクルでビレイ。 リッジに上がるとすぐに登山道と合流。 下部岸壁と上部岸壁の間は尾根というより雪面。 二俣の左俣側のルンゼと合流する。 登ってみると難しいのは下部岸壁の一部のみで、上部は草付きのミックス壁で面白みに欠ける。 今回は草付きもほぼドライで凍りつきが悪く緊張感のあるものだったが、冷え込んで凍っていればバイルはもっとしっかりと効くだろう。 もっと強点をつけば面白くなるのかも知れないが、登られない理由がなんとなくわかった。 行者小屋から見上げると下部岸壁と上部岸壁は二俣の左俣ルンゼで分断されているような感じでルートとしてもいまいちな感じ。 自然なラインを求めるなら下部岸壁は登らず、左俣を登りそのまま上部岸壁につなげるのが自然だと思う。

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