活動データ
タイム
04:47
距離
8.9km
のぼり
354m
くだり
428m
活動詳細
すべて見る富士山が綺麗なこの時期だから、3連休の中日が晴れたら「大楠山」の次は「仙元山」に行こうと決めていた。前夜からの雨。それでもここなら行ける。 JRの逗子駅からバスで「風早橋」を目指す筈が、気付けば「南郷中学校前(終点)」に着いた。降りる時に運転手さんに「風早橋」で降りて「仙元山」へ行きたいと伝えると、このバスが23分に折返し逗子駅行きになるのでと教えてくれた。辺りを見渡せば見覚えのある景色。 昔、ドライブで通った道を左折して山に入って来た。そうだっ。確かこの先に公園があって、「二子山」があった気がする。そんなことを思い出しながらバスが折り返し戻って来る時間を待っていると、あの運転手さんが右手に何やら紙を持って坂道を走って来た。「お客さん、この上からも行かれるって。ソロでしょう?今、公園の事務所の女性に聞いて来たから。話して来たから、必ず寄って話を聞いて行って。私は余り詳しくないから。ここでバスを待って戻るよりいいみたいだから。」と地図を渡された。その運転手さんの余りの親切に心打たれた私は「お忙しいのに、ご親切に有難うございます。」とお礼を言って別れ、公園の管理事務所を尋ねた。中に入って行くと女性二人が私が来るのを待っていたかのように話してきた。が、ここから「仙元山」は遠過ぎてと言われ、運転手さんは「二子山」と勘違いをしたのか…。でも、折角ここ迄来たし、時間にも余裕がある。それに「二子山」なら登ったこともある思い出の山。そうだっ。寄ってからにしよう。そう決めた私は、公園の中を思い出すように歩き、漸くあの階段を見つけた。この階段を登って行ったんだ。季節は、秋。枯れ葉をのんびり踏みしめて歩く音が聞こえてくる。山頂迄は難なく着いて、展望台から景色を眺めた。あの時の空はどんよりと曇っていて、辺り一面薄の原。その中に建つ展望台が今よりずっと高く感じられた。暫くすると後から三組が上がって来たので下山しようと歩き始めた。あの時も来た道を戻らずぐるっと回って下りたので、先に進んだ。ところが、10分も歩かないうちにアップダウンが多くなり、展望台への上りと道は全く違っていた。それでも先へ先へと身体が進んでしまい、途中で滑って嫌っという程尻もちをついた。痛かったが幸い肩に掛けていたカメラもしっかり身体に付いていた。昨日の雨で滑りやすくなっている。肩に掛けていたカメラに、ポシェットはザックにしまった。転んだのがショックだったが気を取り直して更にその先へ。さっき滑って転んだばかりなのでより慎重に歩いていた筈が10分もするかしないかのうちに又、ずるっと滑って今度はザックに身体が乗る形で落ちて行った。標識もなく、細かな分岐もありそれからというもの先に進む恐怖感が増してきたが、ここまで来たんだからと戻ることは全く考えなかった。道は行けば行くほど細くなり人が一人通るのがやっと。後から後から続くローブ場。日陰でぐちゃぐちゃ道。左手は山。右手は急斜面。ローブにつかまり、つかまり、「ゆっくり、ゆっくり。ゆっくり、ゆっくり。」と何度声に出して下りただろうか。あの時二股の道をもし左に進んでいたら下りてこれなかったに違いない。頭の中は兎に角一分一秒でも早くバスを降りた道路にとそればかり。人一人すれ違うこともなく寂しい山の中で自分を信じてなんとか下山。そこには、あの運転手さんのバスが停まっていた。 後になってあの運転手さんから頂いた「二子山山系主要分岐図」をHPのそれと合わせてじっくり見ると、「二子山 下ノ山」はその他(黒い点線で表示)とあり、各種標識が設置されていないルートや脇道等を示しています。季節によっては、ヤブになって道が見えなくなるような場所もあります。何回か二子山山系に入山して全体の地理等を把握された上で通行してください とHPの方には記載があった。又、山道は複雑に入り組んでいて、道迷いのために自力で下山できずに、遭難する人が増えていること。そして、入山者は以下のことを厳守して、安全で楽しい山行となるようお願いいたしますと。 1.日没前に下山 2.単独行動は避ける。 (特に初めての人) 3.懐中電灯は常に携行する。 4.消防標識があるような主要ルートから外れない。 5.道迷いと思ったら、分かる所まで引き返す。 ※イノシシ出没注意 転んで、右のお尻にアザ(8cm程度)を作り、カメラのレンズフードを破損した程度で済んだのが怪我の功名。時間があるから、過去に登ったことがあるから。登頂した山(数)が増えるからは軽率だった。普段、きちんと整備された山ばかり歩いてきたので反省点だらけ。秋にこの山に登った時は来た道を戻らずぐるっと回って下りたという記憶も、落ち着いて思い出せば、途中まで進んで駐車場に置いた車の所に戻れないと困るからと引き返したのだった。色々な思いをしながらも「仙元山」では強風吹く中綺麗な景色を見たり、葉山マリーナで目的の「ピンバッチ」もゲット出来た。この経験は、きっとこれからの山行に繫がるだろう。いや、繋げていかなくては。
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