赤岳の後は、祈りの蓼科山-2020-02-11

蓼科山登山口（女乃神茶屋登山口）06:46―07:45標高2110m標識―07:56幸徳平―09:00蓼科山09:07―蓼科神社奥宮09:14―蓼科山展望盤09:14―蓼科山09:19―幸徳平10:05―標高2110m標識10:12―10:49女乃神茶屋登山口 　　赤岳から美濃戸口に下山し、食事を済ませて温泉に入り、女乃神茶屋登山口に20時頃に到着。駐車場は一番乗り！ 翌日の準備もしないで、シュラフに潜り込んだ。でも、車中泊は寒く、ナンガオーロラライト 750DXで、夜半にダウンを着込んでなんとか眠れた。ただ、口元を覆っていたマフラーに、息中の水分が霜になって付着し、口周りが冷たかった。なかなか、シュラフから出られないし、ぼちぼち増えた自動車から人が下りてくる気配もない。それでも5時過ぎに起きて、車内の温度計を見ると-13℃。そりゃ寒いはずだ。まずは、お湯を沸かそうとしたが、ガストーチが冷えていて火がつかない。いつもは頼りない圧電着火の方が確実に着火した。しかし、寒すぎてなかなかお湯が沸かない。しびれを切らして、湯気が立ったところで良しとし、山専ボトルにいれた。 6時半くらいになるとぼちぼち、出発する方も出てきた。駐車場はまだ、満杯ではなかった。てんくらCだったためかな？ 　　ビーナスラインは雪が薄く積もって凍っているので、最初からチェーンアイゼンで登る。 樹林帯の笹原を登り、急斜面、緩斜面が交互に現れる。昨日に比べると荷がとても軽いので快調に登る。それでも、遅いらしく、ソロの方ばかり、4名に先行を譲った。ご年配のベテランさんはノーアイゼンでものすごいスピードで登る。女性も速い。自分も遅くないつもりだったんだけど、負けました😅。 　振り返ると昨日登った八ヶ岳がきれいに見えている。登っている同僚は稜線を楽しんでいるだろうなって、勝手に想像していたが、実はものすごい爆風で、硫黄岳まで行って撤退したと、あとでわかった。私が登る斜面は南側のため、時折、忘れていたかのようにザーッと風が吹く程度。てんくらＣだったようだが、とても良いお天気だった。 　 　登っていると、早くも降りてくる方。3時半に出発したが日の出には間に合わなかったそう。それでも3時半から登りだすとはお見事。こちらは、車から出られませんでしたから。さらにご夫婦が降りてこられた。幸徳平でテン泊されたそうだ。とても寒かったですって、奥様が生き生きと話された。素晴らしいなあ。そうありたいもんだなあ。うちには奥さん、いませんけど。 　樹林帯はかなり上部まで広がっているので、風の影響もなく、急登に耐える。雪は多少深くなるが、チェーンアイゼンでも何とかなる。振返ると12本刃で登る方が多かったし、雪の多い急斜面ではその方が望ましいと思った。 樹林が開けてくると山頂部が見えだしてきた。先行された方が下りてきて、頂上の北風がすごいと聞いた。山頂近くでも、まだ、南斜面は大丈夫だった。 　回り込んで山頂の山小屋が見えてくると、風がすごい。目の前の頂上まであと2,30mくらいだろうか。ここを進むと、雪を巻き上げて吹く風が顔に痛い。それでも、素晴らしい景色が全方位で広がる。昼から行く予定の美ヶ原は、雪は多くはないが山頂部はしっかり雪がついている。その先に北アルプルの山々が屏風のように、深い襞を見せながらそそり立っている。山頂部は広く、神社、展望盤もあるので強風の中だけど、せっかくなので行ってみる。鳥居のある祠に一礼して、子供たちの健康と幸せを祈願する。どうか、お願いします。頂上には誰も居らず、爆風の中で祠と対峙していると、自然とこみあげてきて涙が出る。本当に、どうか子どもたちのこと、お願いします・・・。頭を垂れる。私が、山に登るのは、これを祈願するためといってもいいかもしれない。涙が凍りそうなので、目をパチパチさせんがら展望盤へ向かう。風で飛ばされてわかりにくいトレースが歩きやすいがどこでも歩ける。爆風なのでゆっくりもできない。展望盤の先からも下降できるのかもしれないが、岩のゴロゴロしている結構な急斜面だから、石を落としたら止まらないだろうから、もと来たを引き返す。 　　次々と登ってくる方たち。これからにぎやかな山頂になりそうだ。風のないところで、座り込んでパンを食べて一息つく。向こうに見える八ヶ岳を見ながら、ほっとした雪山を楽しむ。 お出会いする沢山の方とお話ししつつ、どんどんと下降するが登山口まで、結構長かった。行きはこんなに長く登ってきたのかなあ。駐車場には、11時前に到着した。さあ、これから美ヶ原に向かいましょう。