八幡平BCスキー-2020-01-26. 29

2020.01.29(水) 日帰り

活動データ

タイム

06:30

距離

10.3km

のぼり

666m

くだり

762m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
6 時間 30
休憩時間
3 時間 15
距離
10.3 km
のぼり / くだり
666 / 762 m
3 2
1
1 59

活動詳細

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過去の記録になります。文中に出てくる名称等の公開に快く応じて下さったCLUBMANさんに感謝です。 LODGE CLUBMAN http://www.clubman.co.jp/sp/# この記録はコロナ禍が始まるまさに直前のものです。 当時、ラジオからは日本で初の感染者を確認!と言ったニュースが流れていたのを覚えています。 私は医療従事者としてコロナの検査に関わっています。 残念ながら、この時を最後にスキーからは遠ざかっております。 今季こそはの思いでおりましたが、現実は思う様にはいかず…。色々ご意見はあろうとは思いますが、そんな人達も居る事を知って頂けたら嬉しいです。 さて、では本編です。 八幡平BC! 昨年に続き、CLUBMANさんのガイドによるCAT&RIDE、CAT&HIKEのツアーに参加してきました。 参加日は1月の26日と29日。 CATの運行はHachimantai Cat Toursさん。 今年も宜しくです! 26日、am8時、集合場所のロッヂ CLUBMANさんで申込書に記入し出発を待ちます。 ホールには本日参加のメンバーさんがチラホラ。 「ツアー参加のメンバーさんですか?」 同じ目的を持った者同士、打ち解けるのも早い。 待っている間に、CLUBMANガイドのJUNさんから「ここ数日間降雪もなく、条件としては良くない。CATで規定のエリアを移動するよりも、HIKEで良い雪を求めて探し歩く方が良いかもしれない…」とのお話しがあり、HIKEの道具は持参しているか?を聞かれる。 全ての道具を車に積んである。持って来てはいるが…HIKEは未体験。 JUNさんにその事を伝えれば「大丈夫でしょう!」の頼もしい言葉に一先ず安堵の気持ちになる。 HIKEの準備をしCLUBMANさんの車に乗車。CATが待機するベースまで標高を上げる。 到着後、ツアーメンバー全員が集合した待機所でさき程と同じ話しが繰り返され多数決を取る事に…。 RIDEが良いか?HIKEが良いか? 事前の打診があったので、てっきりもう決定事項かと思って覚悟は決めていました。 多数決は6対1でHIKE。 1はこのツアーで仲良くなれた先生。大学の教授をされてるTさん。 Tさんの主張むなしくCAT&RIDEツアーはCAT&HIKEツアーへと変更となりました。 準備整いCATへ乗車。さらに標高を上げる事30分弱。 この日は晴天、風も無くまるで春?の様な陽気。 簡単な自己紹介の後、ビーコンチェック。 シールの装着も問題無く済み、思っていたよりも大丈夫じゃん!心の中では思う。 しかし、勾配がキツくなると中々思う様にいかなくなる。 「踵荷重を意識しながら」何度も何度もJUNさんに指摘される。 やってるつもりでも、そうは見えないのだろう。 その後、ターンする際に転倒。起き上がる事が出来ない! 1人バタバタもがき苦しむ。 やっとの思いで起き上がる。想像以上に体力消耗。肩で息をする。 迷惑掛けながらもなんとか食らい付いて行く。 休憩後、再びのHIKEとなる時にもう1人のガイドのJUNさんの親父さん、通称BOSSから「そのビィンディングにはリフト機能付いてないの?付いてるんじゃないの?」と指摘を受ける。 「何だそれ?あの踵が浮くやつか?見た感じそんなの付いてないけど…」頭の中がパニックになる。 オタオタしていると、他のツアーメンバーさんから「ちょっと踵上げてみて」と言われ、素直に上げてみる。 「あっ あった」 え~っ!付いていたのかぁ~!!(心の叫び) 超恥ずかしい…。 メンバーさんにリフトのバーを引き出してもらい歩く。 歩き易い!! 踵荷重も楽々。 知らずに体力で押し切っていた自分が馬鹿だぁ~と感じる。 BOSSの言葉がしみじみ染みてくる「道具は自分に楽をさせてくれる物。使い方と機能を熟知して積極的に使うべき!ハイクで疲れてしまっては、その後の滑りを楽しむ事は出来ないよ」 まさに、その通りです。 良い勉強させてもらいました。 その後は登り返しを何度か繰り返し、良い状態のパウダーを滑る事が出来ました。 下山時、標高を下げる度にカリカリの雪面、重い雪、顔を出すブッシュに苦労しながらも無事降りる事が出来ました。 まずまず楽しめた1日でした。 ロッヂ帰着後、コーヒーをご馳走になりながらしばし歓談。 オーストラリアから1人でやって来たゲスト、宇都宮からやって来たゲスト、教授、そして自分。 4人でテーブルを囲む。 日本語、英語飛び交うテーブル…。教授先生は英語ペラペラである。 言ってる事はな~んとなく解る様な解らない様な…。 帰路、宇都宮から参加のゲストさんを盛岡駅まで送り届ける事に。 どうせ帰り道は1人です。話し相手も出来て、こちらも大歓迎! 盛岡駅まではあっと言う間でした。 日が変わって29日。 北上の実家(私が岩手を出てから実家は北上に引っ越しました)は夜半から降り続く雨。 八幡平目指し東北道を北上するも、盛岡も雨、滝沢も雨。 八幡平のIC手前でやっと雪に変わる。 今シーズン初の雪道に緊張が走る。 スタッドレス4シーズン目の冬であるし…。 ロッヂ CLUBMANさんへ着く頃にはミゾレに近い湿った雪となる。 挨拶をしに顔を出し、申込書へ記入。 ツアーメンバーさんと思われる人にもご挨拶。 本日のメンバーはガイド2名、ガイド見習い1名、ゲストが4名の計7名。 お馴染みのガイド BOSS、JUNさん、見習いのKOJIさん、大阪から取材で来たゲスト、千葉からのゲストKさん、静岡からのBC初HIKEのゲスト、そして自分。 まだまだHIKE初心者の自分であるが、数日前に体験している事で今日は落ち着いていられる。 変な緊張感、変な汗は出て来ない。 ロッヂ前でミゾレだった雪は標高を上げると雪へと変わり、CAT出発ベースでさえ先日の斜面がリセットされているだろう事が容易に想像出来た。 とりあえずCAT1本! 雪が降り続く中、標高を上げて行く。 終点の源太森の鞍部に1歩降り立てば、足首が軽く埋まる程の積雪。 これは期待出来そう! ただ、先日と比べれば明らかに気温も低く、風もある。寒さも感じる。 スキー場であればクローズとなっても不思議はない悪天候。 今日も自己紹介とビーコンチェックから。 先頭はガイド見習いのKOJIさん。 JUNさんは宿の仕事がある為に遅れて合流予定。 先ずは6名で茶臼岳を目指す。 休憩を挟みながら、1本目のドロップポイントを目指す。 気温が低くいせいなのか? 単にやり方が悪かったのか? シールの異変に気付いた時にはすでにシールと板の間に雪が入り込んでいた。 中の雪を払らはなくては…何度か板を踏み込んでバタバタしてみる。 再度張り直してみたり…。 テールのクリップも直ぐにズレる。 BOSSからも、テンションが弱いんじゃないか?と指摘を受ける。 この辺りから、少し気持ちに焦りが出てくる。 「大丈夫だろうか? 何とかもってくれ~」 何度となく、誤魔化し誤魔化し済ませていましたが、それで済むほど甘くないのが雪山。 案の定、踏み込んだ瞬間にトップ部分から気持ち良い程の勢いでシールは剥がれた。 BOSSから、「やっぱりテンション弱いんだよ」 「そうなったらもう駄目!外して懐に入れて温めろ! とりあえず片足で歩いて!」と 強い口調で言われる。 焦る気持ちと、申し訳ない気持ちと…。 本隊からもどんどん遅れて行く…。 こんな初心者であってもガイドは見捨てる事は出来ない訳で… BOSSは根気よく自分に付き合って下さいました。 強い口調は叱られている様な感もあるけれど、的確にビシッとハッキリと言ってくれる方が有り難い訳で…BOSSに感謝です。 まるで親父に叱られている様な感覚でした。 気温も低くく、風も強く、軽くホワイトアウト。 本隊の姿もすぐに見えなくなった。 まだ付けられたばかりの踏み跡を雪にかき消される前に辿り遅れて本隊に合流する。 本来なら、ここがドロップポイントであるが、前日の強い南風が斜面に海の波の様なうねりを作り、変わった北風がクラストさせ異様な光景へと変えてしまいました。 「雪の降り方は想像つくけど、風だけは想像がつかない。実際に目で確かめてみないと。 風だけは分からん!」 BOSSの判断でここは危険! またHIKEに切り替えて茶臼山荘を目指します!と言う事になった。 自分が遅れてしまった事で、追い掛けて来たJUNさんもここで合流する事になる。 再びHIKEの準備。 懐で温めていたシールを取り出し、テンションの強度もベルト調整。 祈る気持ちでシールを貼り付けて行く。 BOSSからも「しっかり貼り付けて!ポールで擦り付ける様にしっかりと!」とアドバイスしてもらう。 先日の快晴は珍しい、これが八幡平です。 「八幡平おろし」強い風吹くのが八幡平の日常。 快晴とブリザードの両方を体験出来たんだから良かったじゃない…と温かい言葉を頂く。 「本当だなぁ~ 良い経験になる」心からそう思えた。 茶臼山荘まで再びHIKE。 シールが剥がれない様にただただ祈りながら。 「なんとかもってくれ~」と。 祈りが通じたのか? 細心の注意の元、貼り付けたせいなのか? 茶臼山荘まで無事に辿り着く。 山荘は窪地の底。 入り口は階段を上がった2階に設置されているようだ。 山荘には大きな雪庇が迫っている。 するとJUNさん、「ここまで大きく育った雪庇は初めてだよ」と言う。 1日で出来上がったそうだ。 冗談混じりに「なかなかこんな天候の日に当たる事はないよ」と。 「これはこれで、ある意味ラッキー!中々体験する事は出来ないから~」と。 「koji2038さんは一番楽な日と一番厳しい日の両方を体験出来ましたね~」と。 板を外し、板と一緒に山荘の中へ。 山荘の中は風もシャットアウト、暖房など無いけれど暖かい。トイレまで完備されていて綺麗な山小屋だ。 ここで食事休憩。 同時に道具のケア。 自分もシールを取り出し、付着した雪を取り除き少しでも乾く様に広げる。 HIKEでは体力は勿論の事であるが、道具の扱いが重要! 使い方を熟知して性能が最大限に発揮出来る様にしなければならない。 それは、道具を選ぶ所から始まると強く感じさせられました。 なんとなく…とか、適当に…とかで選ぶべきではない。大袈裟な話しかもしれないけれど、自分の命に関わる話しだ。 この事は今後絶対に役立てなければならない。 休憩後、掃除をしてから山荘を出る。 持ち込んだ物は全て持ち帰る。 当たり前の話しだが…。 全員で、大量に持ち込んでしまった物がありました。 それは… 雪です。 気温が低くく、ザックやウェアに付着していた雪は解ける事はなく。 山荘の中の板の間、テーブル、椅子、そして床。 その全てに散りばめられている。 山荘内にあるホウキとチリトリでかき集める。 集まれば結構な量である。 山荘の外は相変わらずのブリザード。 これ以上の行動は無理であるとのBOSSの判断により、風の影響を避けつつ下山する事に。 その過程で滑る事が出来るとの事。 HIKEはあっても1~2回。 皆の滑走準備が整う中、静岡からのゲストさんのビィンディングに不具合が…。 さき程も不具合があった様ではあるが…。 ガイド3人掛かりで対応に当たる。 10分…20分…30分…。 どれぐらい待ったであろうか。 自分を含め、大阪からのゲストさん、千葉からのゲストKさんの3人は放っておかれる(笑) 3人寄り添い、「寒いね」などと言いながら、道具の話しをしたり…。 お陰で貴重な情報もゲットする事にはなりました。 自分のウェアにはエビのシッポの如く、白く雪が張り付いて行く。 「何で俺のウェアばかり?」と思う程(笑) そう言えば、このウェアも10年は使ってる。 やはり、替え時なのかも…。 体もすっかり冷えきった頃、不具合解消。 滑りモードへ。 ゴーグルが曇って見えない。 タオルを取り出しレンズを拭けば、曇りではなく凍り付いていた事に気付く。 それは自分だけではなく、他2名のゲストも…。 タオルを貸してあげる。 やはりタオルは必需品。 自分はシールを貼る際に板の雪を取るのに必要?かと思いポケットに忍ばせていた物ではありましたが、こう言う事もあるのだとここでも良い経験をする。 冷えきった体で動けるだろうか?などと思うも、滑りだせば楽し過ぎて忘れる。 3日前とは明らかに違う雪。 やっぱりこうでなくては。 滑りながら、トラバースしたり、途中で1回だけHIKEしたり。 ツリーランもありました。 久し振りの転倒、前転もありました(笑) 高度を下げてくると、ガイドも今季は初のエリア。 これまでは雪が少なく沢を渡る事が出来なかったそう。 雪が降ったとは言え状況は行ってみないと解らないとの事。 藪こぎは覚悟しておいて下さいとの事。 ここからは…アドベンチャーです! トラバースの連続、細いシュートや雪崩れた斜面、勿論藪こぎもある。 中でも心配された沢。 やはり滑って通過する事は出来ず…。 渡り場所を探しながら移動。 BOSSが付けてくれた道を辿り、時には戻ったり、引っ張り上げてもらったり。 JUNさんも一生懸命抜けられそうなルートを探してくれます。 ガイドとしてはゲストを無事に連れて帰らなくはならない。 大変な仕事。 いつも陽気でマイペースなJUNさん、時には雷も落とすBOSS、寡黙なKOJIさん。 名ガイド3人の活躍で無事に難所もクリアし、予定の時間を大幅にオーバーしてベースへと帰着出来ました。 BOSSが「帰ってこれたよ~」と言えば、道具の不具合に直面した静岡からのゲストさんは「遭難が頭をよぎりました~」と言う。 自分もシール剥がしたりで迷惑掛けてしまったし。 ガイド的にもヒヤヒヤしたツアーだったのではないでしょうか。 自分は…不思議と不安は感じなかった。 逆に…凄く楽しかった。 登山の時の、初めて歩く山へのドキドキ感やワクワク感と似た様な、次は何があるんだろう? みたいに楽しくて仕方がなかった。 八幡平と言うフィールドの奥深さを実感しました。 ロッヂへ戻ってから、コーヒーを飲みながら歓談。 写真や動画を送ってもらったり、ゲスト同士でFacebookのやり取りしたり。 楽しい時間はあっと言う間…。 今回も盛岡駅まで千葉からのゲストKさんを送る事に。 またもや、良い話し相手が出来た(笑) BOSSとJUNさんに玄関先まで見送られながらロッヂCLUBMANを後にする。 車中では会話も弾む、Kさんは今季中にもう一度八幡平を訪れたいと話していました。 知れば知る程、大好きになる八幡平。 もっともっと色々なシーンを見てみたい…。 来季も必ずこの場所へ戻ってきたいと強く思いながら、八幡平を後にしました。 ※ ツアー2回分の活動メモでありますが、記録されたログは2回目の29日のものです。 写真は2回分入り交じってます。 好天なのが26日、悪天候は29日です。

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