活動データ
タイム
14:17
距離
16.8km
のぼり
1706m
くだり
1705m
活動詳細
すべて見る<天候> 一日を通して小屋から上は強風&低温。 朝のうちはすっきり晴れて外輪山もよく見えたものの、10時くらいから山頂付近は雲の中。それでも視界はあった。 昼くらいになると外輪山だけでなく滝ノ小屋付近まで雲に包まれたようで、 視界ゼロ、人生最悪のホワイトアウトとなった。 足元もゴーグルをしていたおかげでギリギリ見える程度の濃いガス。 一歩先も見えず、ストックをついて段差など確認しながらの下山。 滝ノ小屋について鳳来山へ降りるべく装備を整えていると、 急に視界が回復。といっても小屋の少し上からは何も見えなかった。 <ルート> ・鳳来山から一本杉あたりまでは快適なトレース。 ツボ足にチェーンスパイクで通す。 ・一本杉から滝ノ小屋まではトレースがあるもののやや沈むのでスノーシュー ・滝ノ小屋から河原宿くらいの標高までスノーシュー ・河原宿くらいの標高から外輪山はアイゼン装備 一度溶けて固まったアイスでアイゼンの刃は半分刺さるかどうか。 当然トレースもほとんど残らない。 厚さ数センチのアイスが蹴り込んだときに割れて歩きにくい。 割れた下の雪にしっかり蹴り込まないと滑る。 割れた氷がカラカラと落ちて行くのが恐ろしい… <感想> 毎年楽しみにしている厳冬期の鳥海山。 前日に西吾妻の天気がイマイチになり、鳥海山は午前中晴れそうなので、 先週に引き続きの鳳来山から行ってみることに。 鳳来山を過ぎ一本杉、あたりまではよく踏まれており実に快適。 そこから小屋までもスノーシューで快適だった。 小屋を過ぎると上のほうに先行者2名が見えるが、どうも夏道を巡っている様子。 その後、たまにガスの切れ間に見えた2名は薊坂へと最後まで夏道を行っているように見えた。 小屋の少し上で御来光を撮ったらジワジワと登っていく。 いつもの冬道、ところどころ竹にリボンが設置されている。 先行者が1名見える。 だんだんと青空も広がり気分も上場。景色ばかり見てなかなか標高を上げられずにいるとだんだんと雲が出てきた。 外輪山についたころには真っ白な世界。 新山まで行ってきたという先行者の男性としばしお話したのち、少しだけ待っていると一瞬景色が見えた!歓喜の時。しかしすぐに真っ白になり、下山することに。 ここで、登ってくるときは見えていた下の景色が全く無くなっていることに気づいた。 GPSで登りのログを見ながら下りようと、GPSを見ると、ん?ない! 登りのログがなぜか表示されない!(記録はされていたが、この時はなぜか線が見えなかった)しかも、バッテリー残量もあとひとつ!? これはまずいと、とりあえず現在位置を確認してコンパスを見ながら下りていく。 とにかく何も見えない。1m先の地面が見えるような見えないような… 尾根の端には崖に近い場所があったはずなのでそこだけ注意して下る。 大き目な段差が見え、これはクライムダウンだなと体勢を取ると、実は段差なんかないということもあった… 先のほうで人が動いているように見えて安心するが、しばらく見ていると実は岩がちょっと露出しているだけなんてこともあった。 地形に合わせてコンパスを見ずに進むと、たいてい西へ西へとズレていくようなので、そこも意識しつつなるべく南へと下っていく。 小屋の少し上、やや東の沢地形に出くわしそうで、越えられるか不安でなるべく沢上部を狙って進んでいるといつの間にか超えていてホッとする。 そろそろ小屋が近くなってきたはずと思っていると、突然目の前に小屋のシルエットが浮かび上がった。心底ホッとした。あとは大丈夫だ。 これまで何度も登ってきた冬季の鳥海山だが、あれだけ広大な斜面で、 ここまで酷いホワイトアウトになることの恐ろしさを改めて感じた。 もし、GPSもなく、携帯は死に、冬の鳥海山が初めてだったりしたら、 果たして無事に戻れたかは自信がない。 今後の安全登山に活かしていきたい山行となった
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