里山の小さな祠

2020.01.16(木) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
2 時間 3
休憩時間
3
距離
4.2 km
のぼり / くだり
317 / 318 m
2 3

活動詳細

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ふと、隣町にあるNHKの中継局があった管理道路を歩きたくなった。地図を見ると管理道路の終点付近に三角点がある。たぶん4等三角点だろう。 登り口は墓地近く。道路は鎖で施錠されていた。登りはじめは舗装されている。荒れてはいない。道路には落ち葉が積み重なっている。舗装面が見えない。木々の間からは笠形山、千が峰などが垣間見える。 舗装が途切れ、道は草に覆われてきた頃、管理道路は行き止まり。NHKの中継局は解体され、きれいに整地されていた。地図を見るとそこから尾根筋まですぐ。尾根筋に出ると微かな踏み跡。そこから小シダの薮を辿ると小さな祠、傾いている。最近、誰も訪れていないようだ。 少し歩くと三角点209mPK。その近くにも小さな祠。尾根を少し歩くと管理道路に下りてきた。この尾根の先に道の上古墳があることを思い出した。山歩きを目的に歩く人はほぼ皆無であろうこの里山の尾根を歩くのも一考と歩き始めた。 小生の先祖も生活の糧として利用しただろう名もなき里山。微かな踏み跡、杣道。樹間から見える麓の小さな家々、向かいの山々。何だか懐かしく思える眺望。 小さなピークから谷に下りると小さな峠。明瞭な径。近世の時代、ここを人びとが往還してたんだろうなと考えると楽しい。ここには小さいが立派な鳥居と祠。正月に供えられたらしい榊が目につく。地元の人たちが大切に祀っている山の神さんなのだろう。そのすぐ上には「道の上古墳」。 半世紀前、私が子供だった頃、親父と薪や落ち葉を集めた林。里山は伝統的な農村生活を支えてきた自然だった。高度経済成長期を通して、化石燃料が生活に浸透するようになると、身近な里山に価値を見いだせなくなり、手を入れることをやめ、そして失っていった。

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