活動データ
タイム
14:47
距離
25.3km
のぼり
2185m
くだり
2182m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る年末年始に赤岳に行ってきました。実のところもう少し北上する予定ではありましたが、少々アレなアクシデントのため、赤岳のみとなりました。風のない晴天だったので強烈な心配もなく、楽しくノコノコと歩けました。道は全域雪で覆われており、アイゼンでの歩行も結構しやすかったと思います。美濃戸口~美濃戸山荘あたりの道は結構凍結している箇所もあり、油断しているとツルリ→グシャリ→ギョエーのコンビネーションが発動するかもしれません。帰りは結構な人数がやらかしているのを目撃しました。 年末になったので、いつものごとく八ヶ岳に乗り込むことにします。今年は結構早めに毎日あるぺん号の予約をとっていたので天気の調整ができず、あまりよろしくなさ気なタイミングで美濃戸口に侵入します。ん?おや?思いの外快適な気温。これは... いける... 朝食をムシャムシャやらかしてノンビリと準備をしたら、本日も元気に出発です。 むっ、これは... 何か妙にザックが重いな... 計算上は25Kgくらいと思われますが、自宅出発直前に適当に荷物を詰め込んだため荷重バランスが少々アレなことになっておる模様。よし、ここは一旦ザックを降ろして再パッキングを... 「どうでもええよ、面倒くせぇ。無視無視」頭の中に天使の囁きが響き渡ります。「うむ、おっしゃるとおり」アッサリと納得し、面倒なのでそのまま進みます。 最初はノコノコワッショイと林道を進みます。この日は足元も凍結しておらず、このわたくしでもツルリとやらかすことは不可、極めて安全に歩を進めます。しばらく適当に歩いていると、堰堤広場とかいう漢字が難しすぎて全く読めない場所に出てきます。見た感じどうやらここから山道になる模様。よし、それではいよいよアイゼンを装着し... 「どうでもええよ、面倒くせぇ。無視無視」またもや頭の中に天使の囁きが響き渡ります。「うむ、おっしゃるとおり」今回もアッサリと納得し、面倒なのでそのまま進みます。 ここから先は一応雪道になっていますがツルリ感はゼロ、何一つ心配することなく先に進みます。本日はパッキングがいつもよりアレであり、妙にザックが後ろに引っ張られるような感じがして疲れ具合がアップしておりますが、それでもヒーコラワッショイ言う感じでもないため、曇天の中をのんびり進みます。 そんなこんなでモソモソと歩いていると、何やら人の声が聞こえてきます。そのまま最後にちょろっと坂を登れば赤岳鉱泉に到着です。アイスキャンディは静かな感じ?誰もやっていないのかな?そのまま受付を済ませテントを張ります。天気が良ければこのまま赤岳に行ってみる予定でしたが、真っ白どころか雪も降っておる。つまり私が行ったところで即死で終了。ここはおとなしく近所をウロウロ徘徊することにします。 少し硫黄岳方面や行者小屋方面を散歩し、戻って昼食をムシャムシャやらかします。すっかりええ気分になったので早速酒を取り出し、景色を眺めながらチビチビと嗜みます。 ...「うぉっ、寒い!」どうやらいつの間にか外で寝ておった模様。すっかり体も冷えたため、寝袋を羽織って飲酒を再開... 気がつけばもう薄暗くなっていました。今回は一日の行動時間が5時間程度になるように計画しているため、朝も比較的余裕があります。いつもより意識してノンビリと飯・酒・睡眠のしあわせセットを堪能しました。 ほんでもって翌日。 非常に快適な感じで目覚めます。雪もやんでおる模様。ノンビリと朝食をムシャムシャやらかし、硫黄岳越え(オーレン小屋を目指す予定)に出発です。最初は樹林帯をジグザグに登っていきますが、油断すると汗をかきそうなくらいの快適コンディションです。余裕こいてパッキングもやり直さなかったのでザックが妙に後ろに引っ張られますが、まあええやろ、ジワジワと進むわいな。 そのまま進み、赤岩の頭近辺に到着。したのはええですが、超強風。おまけに粉雪も舞っているようで周囲も真っ白。硫黄岳方面へのトレースもかなりうすーくなっております。本日の目的地はオーレン小屋であるため、大雑把に3つくらいのルートがあります。このコンディションならわざわざ硫黄岳に登ってみることもないわな、とまずは峰の松目方面... はトレースがなくて視界もアレなので諦めます。ほんなら続いては赤岩の頭から直接オーレン小屋へ... は足跡すらなし、というか「入山禁止」的な看板があるため諦めます。 と、いうことで結局硫黄岳を越えていくことにしますが、これまたえらいことになっております。昨日雪が降っていたため、序盤はちょいちょいと踏み抜きが発生。荷物が重いのでこれがキツイわけです。それでも何とか先に進むと、今度は吹きっさらしの強風パラダイス。で、このあたりがまた先行者の足跡も見えずに適当に歩いていきます。段々とまつ毛も凍ってきて視界が悪い。よし、ちょっと遅くなったがここでいよいよゴーグルを... 「どうでもええよ、面倒くせぇ。無視無視」聞き慣れたセリフが頭の中に響き渡り、例によって「うむ、おっしゃるとおり」とつぶやきそのまま進みます。 そんなこんなでついに硫黄岳の山頂に到着。真っ白すぎて何も見えん。一応山頂標を激写し、いよいよ夏沢峠に向かって... 「ん?いや?道はどこだ?」確か山頂からケルンがあったような記憶がありますが、真っ白すぎて何にも見えん、つまり道がまったくわからん。とはいえYAMAPがあるためその赤線に従って進めばかなりの確率で夏沢峠に到着することは可能でしょう。「うーん、でも... それはちょっと違うよなぁ」地図と地形を見てルートを考えながらよくわからん道を進むのはええですが、「何も考えずに赤線をたどるだけ」というのは何となくよろしくない気がするわけです。特に最近はYAMAPの軌跡が暴れる傾向にあるため、現在地を見失ったらあまりの恐怖に粗相してしまうかもしれん。 つまるところ、このコンディションは完全に私の能力を凌駕しておる、ということであるため私もフェアな態度で臨むことにし、ガッツリと撤退することに決定。ということで、さっきまでヒーコラワッショイと登ってきた道を戻り、本日は赤岳鉱泉にもう一泊、んで明日ここに戻ってくることに決定。と、いうことでサッサと降りても暇になるのでノンビリゆったりと下っていきます。...が、甘かった。本日は大晦日でした。山を降りてくると既に色とりどりのテントがそびえ立っております。が、しばらくボサーっと待っていると撤収する方がいらっしゃったのでそこに滑り込み、結果昨日より良さげなポジションを確保できました。こいつは素敵な年納め。 その後はノンビリと過ごし、暗くなってきたところでしあわせセット... と洒落込む私に悲報が入ります。なんと、ラーメンを作っている最中にバーナーがイカれた模様。ガスは「シュー」と出ているような音がするのですが、火が点かん。あれこれ試しているうちにラーメンはすっかり冷や麦みたいにキンキンです。おっと、このわたくしを甘く見ては困りますね... そう、こんなこともあろうかと別途固形燃料を用意してあるのです。なんと... これは... 素晴らしい... まさに丹沢のノストラダムス... 年の最後まで素敵なおっさん... 自信満々で固形燃料を発動、奇声を発しながら点火、そして元気にラーメンの調理を再かi... 「駄目や、話にならん」なんと、火力がまったくもって足らん模様。ちっとも温まってこん。かと言って調理中のラーメンを捨てるわけにもいかんので、仕方なくこのまま食べることにします。ヒエヒエな上に超モッチャリしておる... もはや団子と呼んでも問題ないレベルのカタマリ感。「うーん、こりゃあたまらん、こいつは最新のグルメですわ」と、誰もいないベンチで必死の負け惜しみを並べ、「ラーメンに成れなかった何か」を超必死に胃袋に収めていきます。 涙目でスープまで飲み干したところてきめんに具合が悪くなってきたので、来年まで寝込んで過ごすことにします。流石に明日晴れたところで縦走は再開できないので下山しかありません。「どうせ明日も天気が悪いに決まっちょる、どのみち帰宅じゃ帰宅」と、ヒガミ根性丸出しでションボリと寝袋の中で過ごし、それでは皆さん良いお年を... と、思いきや、夜、妙に賑やか雰囲気で目が覚めます。なんじゃらホイ、と外に出てみると超満天の星空。うひょーい、こいつはたまらん。これは明日の徘徊が楽しみ... そういえはワシは新年早々帰宅じゃった... 2020年最初の山行は「スゴスゴ下山」となっておるんじゃった... 常人なら「いっそのこと雪が降ればええのに...」と思ってしまうこの状況ですが、そこは丹沢の英国紳士を自称する私、「皆、明日楽しめるとええですね(ニッコリ)」と慈愛に満ちたセリフを残して再度寝袋に潜り込むのであった。 ほんでもって翌日。 本日も元気に目覚めましたが、寒いな。テント内も凍っており、タオルでゴシゴシやらかすとドサドサと霜が降ります。「さあて、新年一発目の朝食... は、駄目やった...」そうなのです、今私のバーナーは少々アレなことになっておるのです。奇しくも外は超快晴、うーむ、完全に私をおちょくっておる... とは言えバーナーがなければ話にならんので、未練を残さないためにもさっさと撤収することにします。まずはトイレに行き、気がつけばヘルメット担いで赤岳へとウキウキ向かっていました。ひじょうにふしぎ。 い、いや、これは仕方がないのです、何か空が青いし風もなさそうだし。そうなのです、私はちっとも悪くないのです、最高の景色とともに素晴らしいコンディションで待ち構えておる赤岳がすべて悪いのです。ん?朝飯?細けぇことはええんだよ、腹が減ったら降りてくればええ、今はただノコノコワッショイと歩けばええのです。 身軽な荷物で楽しく歩いていましたが、非常に重要なことを発見してしまいます。それすなわち「靴のサイズが合っていると普通に歩ける」。おっと... これは... かしこさ大炸裂... 去年まではえらく小さな靴だったため、30分も歩けばつま先は激痛に襲われ、一日経つと必ず血豆ができていたもんです。で、今年いよいよ靴を新調しましたが、なんと、足が痛くない。これはエライことですわ... そのままウキウキと坂道を登り、アキレス腱を伸び伸びにしつつ歩けばそこはもう赤岳山頂。ガッツリと景色を堪能し、このまま横岳方面へ向かいたかったのですが、流石に今日帰れなかったらマズイ。このままではラーメンを生でボリボリする羽目になってしまうため、涙をのんで下山します。テントやら寝袋やらを干す時間も欲しいし。 そのままモソモソと赤岳鉱泉に戻り、ボンヤリと片付けを行い、元気に美濃戸口に到着。そこで風呂に入りサッパリとしたところで、バスに乗ってトンズラしました。
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。