一転した・・飯豊山冬季ルート偵察下見

2019.12.22(日) 日帰り

活動データ

タイム

00:46

距離

2.5km

のぼり

140m

くだり

140m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
46
休憩時間
3
距離
2.5 km
のぼり / くだり
140 / 140 m
8
37

活動詳細

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少し首を傾げ、大の字でタカツコ沢に向け脚を放り出してる姿は、生きることを諦めたようなある種の最後を迎えるときの故人の逝き様を見るかの様でありました。 白く痩せ細った左腕には高機能時計が無機質に時をセコンドしており、灰色の空が我が物顔で支配する冬の飯豊の懐に一時淡く陽射しが差し込んだ瞬間でもありました。 この日、私は年末の飯豊に向け現地状況の確認と第二次の荷揚げを行うつもりで、まず当初から予定していた藤巻部落に入った。 異常な暖冬で雪がまるで無い状況を受け、次に川入部落を目指した。 例年、飯豊の湯を起点に、藤巻と川入部落の分岐から川入までの一之木林道は除雪されずに10キロ以上のラッセルを余儀なくされる。それがどうだ。今年は、川入から先の御沢野営場まで車で入れる状況だ。 この状況を受け作戦変更。 スノーシューを携え冬季クラッシックルートのタカツコ沢を目指し、雪が着くところまであがることにする。 雪がないことによる弊害。 藪漕ぎや、濡れた落ち葉のステップの無い急登がどの程度 体力や経過時間に影響するのかを確認する作業になる。 で、冒頭の場面に出くわしてしまう。 飯豊の地蔵山付近では11月初旬に行方不明になった方がいるらしい。 頭部や一部は白骨化しており、認識はできないが、一見高齢の男性らしいと推測される。 身分証明となるものを所持して無い為、確かなことは言えないが、姿形は一致しているらしい。 通報に山を急ぎ降りる杉林の参道。私の耳には、おりんを鳴らす音がその時確かに聞こえた。 残音が脳裏に残る中、振り返って改めて合掌する。 ご遺体はアウターを着ていない事やザック等慰留品が近くに無い事等、不可解な点が幾つかあります。 それでもその後、警察から得た情報を整理するとご遺体の発見場所はピタリはまります。 長坂の中十五里から下十五里への途中で尾根が分岐しており間違って右側の尾根に乗るとタカツコ沢に着くのです。 恐らくここに答えが在るような気がします。

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