立ちはだかる壁 硫黄岳

2019.12.14(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
6 時間 33
休憩時間
1 時間 29
距離
9.6 km
のぼり / くだり
657 / 896 m

活動詳細

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八ヶ岳硫黄岳、この山は、いつも壁のごとく待ち受ける。😞 実は、この土曜日の山行は、人気の八ヶ岳Tバックルート(美濃戸→硫黄岳→横岳→赤岳→美濃戸)に負けない人気の縦走♨️ルート、渋御殿の湯→天狗岳→根石岳→硫黄岳→夏沢鉱泉→桜平の予定をしていた。 ところが、天候も晴れ一時曇りの予報にもかかわらず、9時以降は、天クラでB、お昼前からCの予報。 この山行は、難しい天候であった為、山仲間と相談の上、桜平→夏沢鉱泉→硫黄岳のピストンに変更した。 先行隊と後行隊に分かれて、先行隊に遅れること1時間後に、氷点下の晴天の中、桜平を出発。 晴天にも恵まれ、チェーンスパイクとフルアイゼン、ピッケル⛏️、ゴーグル等を持参し、夏沢鉱泉♨️を越え、オーレン小屋へ。 登山道には、雪はほとんどないが、夏沢峠に近づくにつれ、徐々に風が舞う。 夏沢峠からは、雪の状態を考えフルアイゼンを装着。 ピッケルを出すまでの雪深さはなく、ストックのまま出発。 すると、森林限界手前で、峰のまつ経由で硫黄岳に登った先行隊山仲間と遭遇。 情報交換をすると、山頂付近では風が10m/sくらいであったとの事。 10m/sくらいであれば大丈夫との判断で、森林限界を越え、残り山頂まで、500mくらいか、徐々に風が強くなる。 引き返す登山者もいるなか、岩場に身を潜めながら、風が弱まるのを待ち、少しずつ前に進む。 残り200mくらいか、ケルン型の表示があり、20m/sを越える強風から、爆風に、ますます強くなってきた。 この時、10月の南アルプス北岳の強風が頭によぎった。😞 あの時は、あと200mくらいで肩の小屋に着くのが分かっていたので、岩場を利用し、慎重に足を進め何とか山小屋に到着した。 だが、今回は、それとは違う。 山頂まで、残り150mきったのをYAMAPのGPSで位置を確認。 だが、電源が突然切れるくらいの寒さ。 -10℃くらいか。 風速は、25m/sを越えただろうか。 少しずつ、体が浮く感じが伝わってくる。 この爆風の中、稜線上は、身を隠す場所もない。 爆風に煽られ、転倒すると、滑落する危険性が極めて高くなっきた。 いよいよ、決断に迫られた。 山頂を経由し、小屋まで行くのもリスクがあるし、仮に行けたとしても、それでは、今日中に下山できなくなる可能性が高い。 体感温度が下がるなか、山頂に150mをきった時点で決断。 仲間を説得し、下山する事とした。 下山も、更に危険を極めたが、転倒しないよう慎重に下山し、何とか、夏沢峠に到着。 ギリギリの決断であったが、懸命な判断だと考えた。 山行記録は、夏沢峠以降は、とんでしまったが、そんな事よりも、仲間とともに命からがら下山できた事に、ほっとした。 山は逃げない。 下山途中、安堵感が湧き出るなか、いずれ、立ちはだかる壁 硫黄岳に再挑戦する決意を持ちながらの下山であった。✨

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