活動データ
タイム
03:37
距離
5.3km
のぼり
624m
くだり
626m
活動詳細
すべて見る《アプローチ》 自動車:1時間25分(金沢-立山駅) 《登山コース》 10:41室堂-11:42/11:47一ノ越-12:40/13:13雄山(食事)-13:45一ノ越-14:18室堂 《歩行時間》 登り=1時間54分(室堂-雄山)、下り=1時間5分(雄山-室堂) 前日に天気予報を見て、明日、山に行こうと決めた。冬の北陸では晴天の週末は貴重である。どこに登ろうか思案しながらYAMAPを見ていたら、真っ白に冠雪した立山の写真が目に飛び込んできた。これで決まり。ソロだからリスクの高い山は避けなければならない。雄山(標高3,003m)までなら危険は少ないし、たくさんの人が登っているはずだ。 朝、あたふたと登山の準備をし、午前7時に自宅を出発。8時25分に立山駅に到着し、切符売り場の列に15分ほど並ぶ。購入できたのは9時30分発の乗車券。その際、帰りの最終便が午後3時30分発であることを念押しされる。あまりゆっくりする時間はなさそうだ。 立山ケーブルカーと高原バスを乗り継ぎ、10時30分に室堂に到着。抜けるような青空。目が痛いほどの陽光。立山が白く輝いている。こんな日に山に登れるなんて幸運としか言いようがない。ストックにスノーバスケットを取り付け、登山靴にアイゼンを装着する。10時41分、雄山を目指し室堂を歩き始める。 多くの登山者やBCスキーヤーのトレースがついていて、迷うことはない。室堂付近の雪質は緩かったが、一ノ越に近づくにつれ締まって歩きやすくなった。1時間ほどで一ノ越に到着。5分だけ休憩を取り、雄山への急坂にとりつく。高度が上がるにつれ、風が強くなる。勾配もきつく、太腿と脹脛がパンパンに張った。強風と自分の息遣いで携帯スピーカーの音楽が聴こえない。 午後0時40分、雄山に到達する。青と白の美しい世界。期待どおり、いや期待以上の雄大な眺望が広がっている。ただ後立山連峰にも穂高連峰にも雲がかかっていて、見えない頂が多い。立山を選んだのも幸運だった。鳥居をくぐり、最高地点の雄山神社峰本社に上がる。黒御影石の標石は雪の下。大日岳〜剱岳〜後立山連峰の大パノラマに目を奪われる。 山頂は寒く、強風が吹き荒れている。社務所の軒下に陣取り、暖かい紅茶とパンで食事をする。大汝山まで足を伸ばす時間はなさそうなので、このまま来た道を戻る。ストックを片づけ、下山はピッケルを使用する。 快調なペースで一気に下山する。何と1時間余りで室堂に着いた。2時30分発の高原バスに滑り込み、美女平で立山ケーブルカーに乗り換える。立山駅から車で富山県道6号線を北上する途中、車窓から剱岳の山肌が夕日に赤く染まるのが見えた。アーベントロートまで拝めるとは、何から何までラッキーな山行となった。 下山後に知ったのだが、雄山の山頂近くで滑落死亡事故があった。正午頃、大汝山に向かう途中で約400m下に滑落し、頭を強く打ち死亡されたという。室堂から雄山までの間にアイゼンが効かないほど凍結した場所はなかったが、その先の登山道の状態はわからない。改めて雪山の怖さを思い知らされた。亡くなられた方のご冥福をお祈りしたい。
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